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確認中は黙ってて
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裏国で働き始めて、4週間目(5週間目かな?)のぼくら。
今日は、せいらんさんとエントランスで待ち合わせ。
いちばん最初、ぼくらが「うっわぁぁー・・」って感動と驚きの声を上げた場所。
灰色セメント床大空間に、何本ものベルトコンベアと、何人もの銀縁メガネの女の人。壁面を埋め尽くした、巨大本棚と無数の本たち
それら全部を見渡せる場所で。せいらんを待っている。
なんだか、いつもと違う。どきどきする。
「お待たせ。来たわね。」
「はい、来ました。」
「昨夜は、よく眠れた?」
「はい。いつもどおり、よく寝ました。」
「そう、それは何より。てのひら、見せて。」
そう言うと、せいらんはぼくの右てのひらをそっと開いて、顔を近づける。
「うーん・・大丈夫だと思うけど。念のため・・」
そして、ハンドタイプのマイクロスコープを取り出して、4色の光石を観察しだした。
「な、何してるんですか?」
「んん・・確認してる・・」
「え?何を?」
「んん・・ちょっと黙ってて。」
「あ、はい。ごめんなさい・・。」
そのまま、しばらく、二人して、エントランスで、立ちっぱで、確認(何の?)作業が続いて。
「うん、まぁ。よしとしましょう。」
せいらんは、おもむろにそう宣言すると、ぼくの首の後ろを手刀でとんっと叩いて・・つまり、ぼくらは、気絶した。




