かなりあさん
17 かなりあさん
で、2週間目のぼくらは、マックブックに向かってぱたぱた指を動かしてる。
そもそも、PC作業は得意だし、データ入力みたいな単純作業は、スピーディーに、しかも正確にこなせる自信もある。つまり、これがなんと、まぁまぁ楽しい。
このアップルストアもどきの大空間には、20人ぐらいの、銀色メガネの美人さんたちがいる。その中の一人が、かなりあさん。真っ直ぐで黄色の長い髪。切れ長の瞳。細くて長い指。ぼくらの教育係だ。
実際の書籍に、書誌詳細を添付して、決められたファイルに放り込むーもちろん、web上でねーこれが、かなりあさんから教わったことの(ほとんど)すべてだ。
1セット、2セット、かなりあさんがお手本を見せてくれて、ぼくらはすぐに出来るようになった。(むしろ、もっとレベルの高いことでも出来ると思う)
「ノルマとは無縁だから、自分のペースで進めてね。それに“付け間違い”したら百叩きの刑とかもないから、安心して。」
「ひゃくたたきの・・刑?お仕置き的なこと・・ですか?」
「そうそう。お仕置き的なことは皆無だから安心して。人為的なミスは、システムが自動検知して、またここに戻してくるから。とにかく、マイペースで、が最優先。」
「はい、がんばります!ぼくら、こういうの得意なんで!」
「・・・ぼくら・・ね。まぁ、頑張りすぎなくていいから。そこそこでね。」
そう言われても、好きなことは頑張っちゃうぼくら。しかも、お仕事環境最高ですから。
どっちを見ても、右も左も前も後ろも、銀色メガネの美人お姉さんたちが、静かに、微笑みながら、立ったまま(ソファでくつろいでることもある)ぱたぱたしてる。最高だよね。まじで。




