アップルストア
16
「今日からのぼくの仕事は、データベース化よ」とせいらんさんが言った。
「着いてきて」
「え・・っと。自転車?」
「そう、遠いから。行くわよ。」
ぼくらは、広大な地下空間を、自転車に乗って走り出す。
着いた先は、なんと、アップルストアだった。
いや、ちがうけど。まるで、アップルストアみたいだった、の間違い。
大きなデスクの上に、マックブックが一台。銀色メガネの女の人がひとり。椅子のかわりにソファがある。そう、アップルストアとの違いは、一人掛けソファが(それも座り心地の良さそうな)あること。その三点セット(失礼!)がずらりと奥まで並んでいる。銀色メガネの美人さんたちは(ここは美人さん率が高そうだ、可愛いさん率と比べて)、マックブックに向かってパタパタと指を動かしていたり、ソファでくつろいでいたり、メガネを磨いていたり。
かなり、非現実的な光景だった。
「かなりあー、新人くん連れて来た」と、せいらんさん。
「OK、そこに置いといて下さい。」と、かなりあさん。
「わかったー、じゃぁ置いておく。」
せいらんさんはそう言うと、アップルストアを出て行こうと・・
「ちょ、ちょっと待ってください!せいらんさん!あの・・」
「大丈夫。かなりあは、私よりずっと親切で優しいから。今の作業がひと段落したら、手取り足取り教えてくれること間違いなし。」
「は、はい・・」
「しかも時間厳守主義だから、残業の心配は皆無。」
「残業は、あってもいいけど・・」
「ないのよ、うちは残業は。原則として。」
「は、はい・・」
「しかも、背が高い!」
「は、はい。見ればわかるけど・・」
「だから、安心して待ってなさい。じゃぁね。」
て、ブッカー部屋でのあおやぎさんとのやりとりのコピーじゃん、これ。




