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せいらんさん
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最初に、ぼくらを案内してくれた銀縁メガネの美人さんは、せいらんさん。
青くてふわふわの髪。アーモンド形の大きな瞳。長くて細い指。
「私は、せいらん。案内人兼フロア全体の管理者。これから、たびたび、顔を合わせるから、仲良くしましょう。わかった?」
「はい。喜んで!」
「・・なにそれ。焼肉屋?」
「・・あ、いえ。違います。」
「じゃあ、焼鳥屋?」
「・・あ、いえ。違います。ごめんなさい・・」
「ごめんなさいする必要はないわよ。ちょっと意地悪しただけ。」
自己申告どおり、せいらんさんは、ちょっとだけ、意地悪なのだ。




