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「まさかとは思いますが、陛下! 誰よりも先に逃げ出したのですか?」

「ば、ばかなことを言うでない。私は先にメビルス王国にいるヴィレーナを早急に連れ戻し、なんとかしてもらおうかと……」

「往復何日かかると思っているのですか!!」


 苦しまぎれの言いわけのような発言も、大臣たちには通用しなかったようです。

 ますますゴルザーフ陛下へのあたりが激しくなります。

 あの、ここ玉座の間なんですけど……。


「陛下!! 今回の件でいったい何人の命を失ったと思いですか! そもそもあなたさまの判断が間違いだったのでしょう。やはり聖女様は結界を作っていたと証明されてしまったではありませんか!!」

「バカめ。ここは他国の玉座の間だ。このような場所で――」

「私は構わぬ。続けたまえ」

「よ……よけいなことを!」


 キーファウス殿下がすかさず許可を出しました。

 その影響で、あとから来た大臣は言いたい放題です。


「先に逃げ出した陛下は知らぬでしょう。王都は壊滅。そしてなぜか脅威だったモンスター山脈も吹っ飛び大変なことになってます」

「手遅れだったか」

「我々はもはや地位も名誉も捨て、メビルス王国に助けを乞うべきでは?」

「そもそもの原因はヴィレーナを勝手に連れ出したことが原因だが」

「ですが、例の書類には聖女様の名前が書かれていなかったではありませんか」

「き、きさまーーーーーっ!!」


 ゴルザーフ陛下の立場がどんどん危うくなってきました。

 まぁ私は知っていましたけどね。

 キーファウス殿下が待ってましたといわんばかりに追い討ちをかけます。


「ほう、ではゴルザーフ国王は名目上聖女としてもなっていないとわかっていながら先程の話をして我々に責任を負わせようと?」

「ち、ちが……本当に最初はヴィレーナは我が国の直属聖女として肩書だけは」

「生憎ですな。肩書き肩書きと何度も言っているようですが、たとえ証拠として提示されていたとしても、ゴミのように扱っていた者のもとへ引き渡すわけにはいきませぬ」

「な……正気か!?」

「はい。それだけヴィレーナは魅力的で私にとって大切な人ですから」


 あれ……。

 今キーファウス殿下なんて言いました?

 なんだかとんでもないことを言い出してしまったような……。


「ともかくブブルル王国がこうなってしまったのは貴国の責任だ。責任は取ってもらう」

「なるほど……。では承知した。相応の手続きをしよう」

「ふん、なんだかんだでわかってもらえるならばそれで良い」


 キーファウス殿下はどういうわけかにやけています。

 どうして責任を被るようなことをしてしまうのでしょうか……。


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