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桜女神になりたくて  作者: 上村朱璃
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第006話.シンクロ率8割超え

 後日……ワタシは無事に、創作ダンスの披露会で溜飲を下げる事が出来ました! あの男の子達の、口をあんぐり空けたポカン顔ときたら♡






 早速その次の日から、新しいトレーニングとして活動の拠点である家の裏庭で色んな動作を試してみる事にしたんです。


 どの動作が、どれだけこの帯をコントロールし易いのか……相性の良さやシンクロ率を、ひとつひとつ順番に探って行くんです。


 目指す採用基準は、シンクロ率8割超えです! ハードル、最初から高めですか? 高望み、し過ぎてますかね?


「ふぅ、疲れましたぁ」


 ヘトヘトになったワタシは、トレーニングを中断して空を見上げます。冷たい空気が身を引き締めるのと同時に、ある光景に目が、ココロが一瞬で奪われてしまいました。


 それは巻雲の薄い層のお陰で見られた、このまばゆいばかりの大気の妙。雲に対し太陽が直角の位置にある場合、太陽を反射してもうひとつ小さな太陽が生じる視覚現象……幻日です。


 雲の中に、鮮やかな虹が見えます。巻雲は氷の結晶を含んでおり、これが入って来る太陽光を反射してまるでふたつの太陽がある様に見せる現象なんです。


 だから幻日と云うのは太陽の両側の雲の中に現われる、はっきりした楔形の虹色の光として瞳に映るんですよね。


 幻日は、太陽が地平線に近づいた時間帯によく起こると言われてます。空に、まるで実際の太陽が現れた様に明るくて……大きくて。


「まぁ、何て綺麗なんでしょう」


 これはきっと頑張ってるワタシへの、神様からのサプライズプレゼントに違いない……そう思う事にしたんです。


 暫くはトレーニングとして身体に定着する迄、只管ヘトヘトになりながら踊り続ける日々が続くと予想出来たからです。











 イメージは絹の様に嫋やかに、一処に留まらずに。そして、踊り始めてから更に数ヶ月後。



「シンクロ率8割超えって、結構有るんですね! その中で相性の良さも考慮して、実際に使えそうな技もいくつか出来ましたし……」



 あとは、それに相応しい技の名前を付けたいですよね。そうね、出来れば女の子っぽいカワイイ名前がいいですね……


 名乗って、思わずポッてなっちゃう様な技の名前。ワタシだって、15才の年頃の女子高生ですからカワイイもの……大好きですよ♪



 そう言えば、つい最近スマホのSNSをググった時にこんな言葉を見つけたんです。



────────────────


  今ドキ女子が胸キュンする

    オトコのモテ仕草


────────────────



 丁度、採用した動作とワタシとの相性の良さも、たまたまなんでしょうか? “コレ”系統に寄り集まってるのが、何と無く多い様な気がして。


 じゃあ……これらの中からカワイイ名前をパクるのも、面白いかもですね♡


 うふふ……とワタシが頭の中でいろいろと考えていると、ふとあの時(・・・)と同じ冷たい感覚を感じました! 何と、暗闇の穴からゴブリンの群れが8匹湧いて出て来たんです!



「あっ、ゴブリンが! ヤバイですっ!」


タッタッタッ……



 急いで距離を取りながら、ワタシはゴブリン達が気配に気付かない所まで下がります。



 ゴブリン達と、初めての闘いはどう繰り広げて行きましょう? ワタシが新しく編み出した闘い方、技の集大成をお披露目する時です……!

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