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桜女神になりたくて  作者: 上村朱璃
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第005話.天女の様に舞いたい

 テレビの前で、ワタシの目が釘付けになったもの。それは、番組でこの日の夜の番組で紹介してた昔話『天の羽衣』の、とあるシーンでした。


 白龍という名の若き漁師が隠した羽衣を返す代わりに、天女さんがその羽衣を着て神秘的な舞いを披露し……舞いながら月へと帰るシーンです。


 注目したのは、天女さんの舞い。天女さんの身体から細い帯みたいなのがウニョウニョと出て、ヒラヒラと天女さんと一緒に舞ってる様に……ワタシには見えたんです!


「ねぇねぇ、ひょっとしたら……踊る様な一連の動作を参考にしてシャンパンゴールドの帯を放出させれば、コントロール出来ちゃったりするのではないでしょうか?」


 ワタシは興奮冷めやらず、居ても立っても居られなくなって。急いで外に飛び出し、試しに公園で試してみました。











 頭の中であの天女さんの舞いを思い出し、反芻しながら……見様見真似でワタシが出来る、即席の舞いをしてみます。


 恥ずかしい話になりますが、体育が得意なワタシなんですが特に苦手な分野が有ります。そのひとつが……創作ダンスなんです。


 どうしても、ひとつひとつの動作の終わりがカクッカクッとなってしまうんです。別に合気道とか、武道してる時には何ら問題無いのに……


 でも即席の舞いをしながら手の平からあの帯を放出してみると、滑らかに帯が伸びるでは有りませんか!



シュルシュルシュル……



 しかも放出される帯の勢いが、そのまま舞いの推進力になって。動作の終わりがカクッカクッとならず、滑らかに踊れるんです!


「うん、いい感じいい感じ! 来週の創作ダンスの披露会の時、コッソリ使ってみましょう!」


 今度こそ『カクカクダンス』だの『ブレイクダンス女子』だの、散々なアダ名を付けてくれた男の子達の鼻を明かすんですから!



 フンフンと鼻息荒いワタシ。練習の成果を自信に、いざ披露会へ……











✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼



【う・ん・ち・く♡】似て非なる物語



 シャンパンゴールドの帯をコントロールする為のイメージトレーニングとして、ワタシ的に日本の昔話『天の羽衣』が最も有効でした。


 実は日本の昔話には『天の羽衣』のお話ともうひとつ、似た様な話で『天女の羽衣』というお話も有るんです。


 でも、そもそも漁師の名前が違います。それに『天の羽衣』では最後、羽衣を隠された天女さんは月に帰れなくなって漁師と結婚します。


 ちなみに、舞いも披露しないそうです。



✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

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