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転生しました!悪役令嬢 1

私が前世の記憶を思い出したのは、5歳の誕生日を迎えてすぐのことだった。


酷い熱病に罹った私は、3日間生死の境を彷徨い、さらに1週間ほど意識なく寝込んでいた。


その10日間でずっと、『夢』を見続けた。

『夢』……いや、『記憶』だ。

リズウェル公爵家に生まれる前に、私は別世界の『日本』に生きていた。

ごく普通の家庭に育った、ごく普通の女性。

そして、アニメや小説、マンガ、ゲームをこよなく愛する『ヲタク』だった。

愛が深過ぎて、現実世界でリアルな恋愛すらできていなかったけど。


だって、推しは尊いんだもん!


そんなこんなで、仕事に趣味に充実した毎日を送っていた私は、30歳そこそこで命を失った。

進行のすごく早い癌で、見つけた時には手遅れだった。


治療を受けながらも、多分助からないと察していた私は、少しでも楽な時間があると、本を読み漁った。


前世最後に読んだ本。



それが、今いる世界。



その物語は、中央大陸最大のエラシオン帝国を舞台に魔獣の大規模侵攻(スタンピード)を抑えるべく召喚されたヒロインが、それを成し遂げて聖女となり、様々なヒーローと恋愛をしていく物語。


なんと!5人による逆ハーである。

もっとたくさんの逆ハーもあるよ、とか言ってはいけない。

喪女の私には刺激が強いのである。


これを読んだ私は、正直引いた。

あのね、友達見て知ってるけど、2人でもすごく精神力と体力使うのよ?

それを5人って……


いや、でもまあこの(おはなし)一夫多妻も一妻多夫もアリなんだし。法に触れてはない、うん。

でも、私には無理だ。

1人を大切にして、1人から大切にされたい。

そんな私が最期に読んだ話がこれって、ちょっとなぁ。



なんて思いながら死んだのが悪かったのか、気がつけば私はこの世界の住人。

それも、重要人物の1人だ。


いわゆる『悪役令嬢』である。


私の名前は、マーガレット=ル=リズウェル。

リズウェル公爵家の長女だ。

そしてこの(ラノベ)の中で、マーガレットはもうすぐ皇太子の婚約者になる。

もう、異世界ものの鉄板だよね。

で、召喚されたヒロインに婚約者を奪われて、嫉妬でイジメをした挙句断罪されるのもまた、鉄板ですわ。


5歳にして、人生詰んだか。


——いやいや、諦めちゃダメ!

幸いまだ婚約前だ。

確か、婚約は7歳の時。

皇太子殿下が8歳になってからだ。

2年位猶予がある。


よし、全力で婚約を回避する!

意識を回復した私は、泣きながら私に縋り付く家族を宥めつつ、固く決意したのだった——




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