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逆ハーと破滅からの脱出 2



「気をつけろ、ミク。また怪我するぞ」


ぶっきらぼうに、でも心配そうに言うナイアスに、「はーい」と無邪気に答えるミク。


2人の後ろには、ナイアスの婚約者のイザベル嬢が悔しそうに、悲しそうに、佇んでいる。



———まあ、そうなるよね。

私の胸も、ちくちくと痛む。

ナイアスとイザベルも、仲の良い婚約者同士だったのだ。

ミクが出現するまでは。



『魅了』——ミクは、果たして意識してその能力(チカラ)を使っているのだろうか。


そう思って観察してみたが、どうも無意識っぽい。

自分が好ましく思っているから、相手にも自分を好きになってもらいたい。

そんな、ごく自然な心の動きそのままに、彼女は公爵家でも、学校でも人気者になりつつあった。


——それは、つまり。

彼女に悪感情を持つものは、排除されるということで。






私は話している2人の横を通り抜け、イザベル嬢の所に行った。



「イザベル様、ごきげんよう」


「マーガレット様…」


慌ててカーテシーをしようとするイザベルを止めて、私はミクに声をかける。


「ミク、ごめんなさい。イザベル様とお話があるので、先に帰っていてくださる?」


「はい、メグお義姉(ねえ)様」


帰らないんだろうな~ナイアスと出かけちゃったりするんだろうな~お友達とか言うんだろうな~と思いながら、止め立てはしない。


そんなことしようものなら、皇太子殿下をはじめ、籠絡された攻略対象者の皆様に、寄ってたかって袋叩きにされてしまう。


そんなことより、大切なことが私にはあるのだ。





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