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わたし死んだよね

わたし、早乙女しおり(さおとめしおり)18歳高校生。

高校生といってもこれといって楽しいこともせず、浮ついた話もなく毎日学校と家の往復だ。

家では流行りのゲームをずっとしているだけだ。

でも、それがわたしには楽しかった。


今日からテスト期間で、昨日は徹夜した。

そして、徹夜で暗記したから眠くて頭がボーっとしている。


あ~眠い。


頭がボーっとして赤信号なのに、横断歩道を渡ってしまった。

そして、車にひかれた。


あ~終わった、痛い。

何のために勉強したんだろう。

わたしってほんと、バカ!

こんなことなら勉強なんてしないでゲームしておけばよかった。

どんどん意識が遠のいていく。

お父さん、お母さん、しほ、今までありがとう……。


――――


なんかすごく揺れる。

天国ってこんなに空を飛んでるみたいに揺れるものなの?

  

徐々に目が開いてきた。


ん? 

ここはどこ? 

飛行機のなか? 

飛行機で天国にいくの?


「アテンションプリーズ当機はまもなく『ハピネス島』に到着いたします」


ハピネス島?

最近はやりのゲーム『一緒に暮らそうハピネス島』と同じ名前の島だ。

このゲームはわたしが最近はまっていたゲームで、テスト前に夢中でやってテスト勉強を徹夜ですることになったゲーム。

わたし、やっぱりゲームが心残りだったのかな~


ゲームのように、着いたら案内人が飛行場にきて説明してくれたら面白いのにな~



――――


とりあえず着いたようなので、わたしは飛行機を降りた。

するとそこには、案内人らしき女の人が待っていたのでますますゲームを思い出していた。

わたしはその女の人に近寄っていった。

すると、わたしのほかにもふたり降りてきました。


ひとりは女の人で、髪の長い茶髪の綺麗な人です。

もうひとりは男の人で、筋肉鍛えています的な人です。


「わたくしはこの島の案内人をしております、たえと申します。これから、あなたたちはこの島で暮らすことになります。ここで暮らす上でのサポートをいたしますのでよろしくお願いいたします」


どういうこと? 天国じゃないの? ここで暮らすの?


「島暮らしは初めてなのでよろしくお願いします」


男の人が普通に受け入れていた。


「わたしは少しは経験したことがありますが、ほぼ素人です。よろしくお願いします」


女の人も普通に受け入れて挨拶していた。


しょうがないのでわたしも挨拶をした。


「わたしも初めてです。よろしくお願いします」


「今日からあなたたちはこの無人島で生活してもらいます。まずその前に、この島の中心となる場所にご案内いたします。ついてきてください」


そういうと案内人は案内し始めた。

わたしたちはついていった。

その場所につくと男の人がひとり待っていた。


「はじめまして。ようこそ、ハピネス島へ」


怪しそうな人が現れたな~ちょっと不安になってきた。


死んで天国に行く前に、この島で生活するってことなのかな~

考えてもわからないや。


案内人が話始めました。


「わたしは、初めてこの島にきた人の案内をまかせられています」


「今からテントをお渡ししますので、この島のお好きなところにテントをはってきてください」


「えっ? テント? 」


「テントのはりかたがわからなければ、お教えいたします」


「もしかして今日からテント暮らしするの?」


「はい」


「わたくしたちはこの辺にいますので、テントをはったらお声かけください」


よく見ると、人間ではない。

もしかして、ゲームと同じ獣族?

ウルフ?


え? じゃあ、一緒に飛行機できた人は?

人間じゃないの?


言われた通りにテントをはる場所を探しにいった。

ふたりの顔をよくみてみると、耳がある。

猫耳?

やっぱり獣族か。


ここは異世界だー。

そして、ゲームと同じ無人島。

とにかくここでなんとか生活するしかない。

 

「あの~、おふたりのお名前をお聞きしてもいいですか? 」


「あっ、おれは、タケ」


「わたしは、ミーリ」


「わたしは、しおりです」


3人はとりあえず、テントをはる場所を決めるために島を歩いた。

タケは面倒だからなのかすぐに決まった。ミーリもなんとなくここでいいかなという感じに決めていた。

わたしはゲームのことが気になっているせいか、なるべく先ほどの中心場所の近くにテントをはることにした。

はじめはなるべく中心近くが便利だと判断したのだ。


一番早くテントをはり先ほどの場所にもどってきた。

先ほどの男の人にテントをはり終えたことを報告した。


「あの~テントをはり終えました」


「はい、しおりさん。おつかれさまです。わたしは役場に勤めているケンチーといいます。先ほど言い忘れてましたがこの島に住むには移住費が必要になります」


「わたし、お金はもっていません」


「わかっています。ですので今からわたしが言うものを探してもってきてください」


この展開もゲームと同じなんだよな~


「では、この島にはフルーツが木になっているので15個ほどもぎ取ってきてください。あと、木の枝も50本ほどお願いします」


「わ、わかりました」


さっそくフルーツを探しにいった。

この島にはサクランボがなっているようだ。

木をゆすってサクランボを落として18個てにいれました。木をゆすったときに一緒に木の枝も落ちてきたので一石二鳥で依頼を終えることができた。

さっそく、ケンチ―のところに行きサクランボ15個と木の枝50本を渡した。


「しおりさん!移住費支払い完了です。これであなたはこの島の住人です。ほかのおふたりがまだのようなのでしばらくのんびりしていてください。おふたりの依頼が完了したら呼びにいきますので……」


ゲームみたいで、楽しくなってきたー。

島のあちこちを見てまわり探検することにした。

島というだけあって、見わたすかぎり何もないし木や草がたくさん生えているだけです。

切り株に座ってサクランボを食べてみた。

おいしい!


するとケンチ―さんが呼びにきてくれました。


「しおりさん、おふたりも依頼完了したので役場にきてください」

「わかりました、今いきます」


役場に行くと、ふたりが待っていた。


「みなさん集まりましたね。これでみなさんこの島の住人になれました。明日からもよろしくお願いいたします。朝、起きたら役場にきてわたしにはなしかけてください。また依頼をしますのでしばらくは、わたしからの依頼でお金を貯めるもよし、のんびり暮らすもよし、好きに楽しんでください」


タケとミーリは楽しそうに、自分のテントに戻っていった。

わたしもテントに戻ろっと。


あ~疲れた。

明日からもこの島で暮らすんだよな~


異世界にきたらしなくてはいけないことってなんだっけ。

ギルド登録とか?

でもここは無人島だから必要なさそうだ。


そうだ!

なにかスキルとかはないのかな?

頭に浮かぶとか……ん……。


ないか。

しおりは違和感を感じながらも、疲れに負けて寝てしまった。

いきなり無人島って。

テント生活始まりです。

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