第二回放送
『文明の○○ パンツイッチョマン』最終話終了後のワチャワチャです。
♪ チャラッチャチャッチャチャチャラー(デケデケドンデケデケドン)チャラッチャチャッチャチャチャラー(デケデケドンデケデケドン)
♪ チャッ、チャッ、チャッ、チャッ、チャラッチャッチャララー、チャッチャー(デンドンデンドンデンドンデンドン)
♪ 「パンツをはいたら」(パンパパン)「戦闘準備完了」(パンパパン)
♪ 「今日も唸るぜぇ」(パンパパン)「イッチョマン・スラァップ」(パンパン)
《中略》
♪「パァアンツー」チャッチャー「イッチョマーン」
ナレーター(以下、「>」と表記): さあ、今回も長めのパンツイッチョマンのテーマ曲に乗って始まりました。『イッチョマン・RADIOⅡ』、いつもはナレーターを務めています私が、DJを務めさせていただきます。そして――
女声: 初めまして! 良くわかりませんが、パンツイッチョマンさんについてアレコレ聞ける、とお聞きしたのでお手伝いします。養老銀子です。よろしくお願いしま~す。
>はい、お願いします。そしてもう一名、今回お呼びした大物ゲストは……
♯ ドロロロロロ~~、ジャン!
> 物語の作者、最勝寺蔵人先生です!
♯ パチパチパチパチ
最勝寺(以下、「最」と表記): いや、ドラムロールで煽られた方が恥ずかしいから止めてください。そもそも、二回の放送に二回連続で出ているってもうレギュラーだよね。むしろ、ゲストはこの銀子先生の方だよ。
銀子先生(以下、「お銀」と表す): あ、はい。……ところで最勝寺先生、リスナーの皆さんにご挨拶いいんですか?
最: あ、そうか。どうも、最勝寺です。いつも応援ありがとうございます。
お銀: すみません、初対面で生意気な指摘をして。つい、気になっちゃって。
最: まあ、礼儀に厳しい家庭の出身だから、気になるのは当然だね。こっちが悪いから、気にしなくていいですよ。
お銀: あれ? 私のことはご存じなんですか?
最: ……まあ、ご存じというか、なんというか……。
>そう言えば、銀子先生はどういう感じで参加という流れになっちゃったんですか?
お銀: それは、私にもさっぱりで……。寝て起きたらここにいた、って感じです。
最: いや、それ、未だ寝てるんだよね。
お銀: え?
最: ここは、貴女にとっては夢の中の世界なんです。
お銀: え、そうなんですか? じゃあ、もしかして、ここの世界は私の思いのままって事ですか?
>え? 銀子先生って、自分の夢を自由にできるタイプの人なのですか!?
お銀: いえ、自由ってほどでは。幾らかはそうできるって感じです。
最: まあ、夢を見てここにアクセスできた事と、前回の侵蝕具合を考慮すれば、納得できる特徴だね。
♭ (カットイン音)『イッチョマン・スラップ!』
お銀: あれ? パンツイッチョマンさんの声が!
>キョロキョロしてもパンツイッチョマンは居ませんよ。あれは、早く次のコーナーに入れ、という指示です。
最: あ、やっぱりそういう仕様変更になっちゃったんだ。話が前に進まないからね。
>というわけで、最初のコーナー! 『最終回おめでとう! お疲れ様!』です。
♪「パァアンツー」チャッチャー「イッチョマーン」
お銀: 今のは何ですか?
>あれはコーナー始まりの合図、というか、景気づけです。 では、改めて、最勝寺先生、ひとまずの完成、お疲れ様でした。
最: ありがとうございます。あんな作品でも最後まで書けたのは、家族の支えと、読者の方々の応援のおかげです。誰も見ていなかったら、面倒臭いから続けていなかっただろうからねえ。
>最勝寺先生の面倒臭がり度は、当スタジオでも有名ですからね。
最: いやー、照れるなあ。
>いや、褒めていません!
お銀: ちょ、ちょっと済みません! 完成とは、何についてでしょうか? 良ければ、教えていただけないでしょうか?
>ああ、銀子先生は中の人だからわからないですよね。当スタジオは『文明の○○ パンツイッチョマン』という番組を放映していまして、パンツイッチョマンとそれの関係者の活躍を世間一般に――
お銀: ちょっと待ってください。それって、私は何も聞いていないのですが! ストーカー行為じゃないですか? プライバシーの侵害ですし。
>え? そ、そうですね。中の人たちからすればそう感じるかもしれませんが、でも、見られて困るような部分はちゃんと検閲されて放送できない――
お銀: いや、そういう問題じゃなくて、そもそも盗撮から成り立っている土台がおかしいという話です。
>え、えーと……。(ひそひそ声で)[最勝寺先生、なんとかしてくださいよ! 作者なんでしょ?]
最: [いや、俺はなかったことにできるだけで、直接行動とか態度とか変えられないから]
>[でも、生みの親なんだから責任取ってくださいよ!]
最: [仕方ないなあ]……えーと、ですねえ。これはドキュメンタリーでして、ヒーロー・パンツイッチョマンの真実の姿に迫る! って感じなんだね。でも、パンツイッチョマンはアレでしょう? 許可を取ろうにもすぐ居なくなっちゃうんで、やっぱり説得は中心人物から進めないと、と思っていて、周囲の人たちには未だこういう話が届いていない、というか……。まあ、そんな感じです。
お銀: ……はい、わかりました。パンツイッチョマンさんの布教活動という事なんですね。それなら仕方ないです。
>[お、通じましたよ。布教活動扱いされたのは困りますが、納得してもらえましたね]
最: [だね。性格から、パンツイッチョマンに絡めたらなんとかなるかな、と思ったけど、合っていたみたいだね]
お銀: お話の腰を折って済みませんでした。続けてください。
>あ、はい。……何の話でしたっけ? ああ、最終回おめでとう、でしたね。えーと、他に先生、何かありますか?
最: 他にと言えば……まあ、意外に長くかかったなあ。話数でもおそらく総字数でも『悪魔の乗りし船』を抜いちゃったからなあ。ここまでなるとは思わなかった。
>それって、最勝寺先生の脱線癖のせいですよね。
最: そのとおりです。ですが、お言葉を返すようですが、最も脱線しているのはあなたの語りだと思います。
>すみません。
最: いや、そこは「いやー、照れるなあ」でしょう。そうしたら、前の繰り返しで「褒めていません!」とツッコミが入れられるのに。
お銀: (クスクス)なんだか、漫才の掛け合いみたいですね。
>ですよね! 一人だとできないから、私はすごく楽しいんですよ、この企画。
♭ (カットイン音)『イッチョマン・スラップ!』
お銀: は! パンツイッチョマンさん?
最: いや、だから違うって!
お銀: あ、すみません。つい……。
最: まあ、いいよ。で、さっきの続きだけど、『パンツイッチョマン』は、基本的に一話ごとでブツ切りだから、いつでも終わろうと思えば終われたわけだよ。それなのに、長くなっちゃったのは、連続ドラマっぽく十二話一区切りにしたせい。実際には、移行期間で一週や二週くらい空くから、全十話が多いらしいので、そちらを真似ていたら良かったなあと思う。
>だけど、そうしたら、どこかのシーンが消えてしまうわけですよね? もったいないですよ。
最: でも、例えば、遊園地の回とか必要だった?
お銀: あ、枚鴨ワンダーランドのパンツイッチョマンさんは放送されていたんですね! あれは、私、すっごく楽しかったですよ。子供たちもすごく楽しんでくれて。……はしゃぎすぎたせいで、あの後電池が切れたみたいにパタパタと居眠り始める子が続出して、そこは大変でしたけれど。
>ほら、無駄な回などなかったです!
最: いや、他にはアイドルの回はいらなかったんじゃない? 話数も膨らまなかったし、視聴率的にもどうだったの?
>あの話は……アイドルが出演してくれるという事で、固定ファンが見込めるので、放映側としてはアリでした。
最: ああ、そう。まあ、好みは色々あるからねえ。どのみち、もう終えた事だからいいや。
お銀: あのー、最終回って、枚鴨ワンダーランドのお話だったんですか?
>いいえ、ハロウィーンでしたよ。
お銀: え? うわぁ、ハロウィーンの日はリッキーと渋谷に行っちゃったぁ。
最: いや、いいじゃんカレシとデートなんだから。
お銀: まあ、そうなんですけれど……パンツイッチョマンさんはいつ出会えるかわからないですから……。
最: ……俺は知っているけれど、あと語句説明をしっかり読んでくれた方はもう周知の事実だけど、一応聞くね。カレシとのデートの頻度は?
お銀: 一ヶ月に一回あるかないか、くらいかなぁ。
>若い人にしては少ないですね。それではパンツイッチョマンとの遭遇は?
お銀: それがバラバラで。……でも平均化したら、一ヶ月に一回あるかないか、かなぁ。
最: 一緒じゃん。
お銀: あ、本当だ!
>それってつまり――
最: みなまで言うな! 本人同士の問題だからな。
お銀: でもでも! 私は最後に会えないままなんて、酷くないですか? せめて、あと一回続けましょうよ!
最: 無茶言うなよ。さっきも言ったとおり、十二回という区切りに意味があるんだから。
お銀: いいじゃないですか、一回くらい。好評につきアンコールにお応えして、なんてでも理由をつければ。
最: いや、そもそも好評でもないし。こないだ会った幼馴染みには「(アレって)何やっちゃってるの!」と注意されちゃったんだから。
>いえいえ、銀子先生、ナイス展開です。では、次のコーナー行ってみましょう!
♪「パァアンツー」チャッチャー「イッチョマーン」
>次のコーナーは「『文明の〇〇 パンツイッチョマン』の今後の展望について」です。具体的にはシーズン2はいつになるんでしょうか?
お銀: あ、そっか。シーズン1が終わっただけなんだ!
最:いや、違います! そもそもシーズン2が開けるのは人気作品だけですから。
お銀: それなら、大丈夫ですね。パンツイッチョマンさん、大人気ですから!
最: それは貴女の個人的な感想です。
お銀: そんな事ありませんよ。子供たちも大喜びじゃないですか!
最: ……ま、まあ、そこはそうだけど、世間一般では――
>いえいえ、私たちのデータでも視聴率高いですよ。人気コンテンツです。
最: ……異世界の住人二人相手では、話は通じないか。……では、とりあえず、今後の展望について語りましょう。
>はい、お願いします。
最: 正直わかりません! シーズン2もやろうと思えばできると思いますよ。シーズン1ですら、ゴールまで道が続いている状態じゃないのにスタートしましたので。毎週「次の舞台はどこにしようかなぁ」と考えながら散歩して、思いついた舞台にチョコチョコっとキャラを配置したら後は勝手に動いてくれましたから、次も舞台さえ思いつけば何とかなるんだろうなあとは思います。でも、そんな場当たり的な書き方でいいんでしょうか? 物書きとして、もっと深く構想した――
> ――別にいいんじゃないですか?
お銀: はい! パンツイッチョマンさんが出てくるなら、どこにだって行きます!
最: ……だよねぇ。二人の前でこんな話をした私が間違っていました。 ……じゃあ、アレしようよ。前回あった、私から「物申す!」とかいう企画。
>お、いいですね! では、行きましょう。次のコーナーは『最勝寺先生からの物申す!』
♪「パァアンツー」チャッチャー「イッチョマーン」
お銀: え!? 先生から視聴者の方に対して意見ですか? ちょっとそういうの……上から目線で嫌がられますよ。
最: 心配ありがとう。でも、私が意見を言いたいのはそっちだから。
>え? 私!? 私なりに一生懸命頑張ったつもりですが、何でしょう?
最: 色々あるんだけれど、最近では、最終回の最後に付け加えた部分、あれ何?
>何、と言われましても……パンツイッチョマンの生死が不明だと――
お銀: ええっ!! パンツイッチョマンさんって、もしかして、死んじゃったんですか? 死んじゃってないですよね! そうですよね!!
最: ちょ、ちょっと待って。ぐいぐい迫るのは止めてください。貴女の睨みはもう魔法属性の精神攻撃に相当しますから。
>落ち着いてください、銀子先生。パンツイッチョマンは無事です。私がちゃんと確認しましたから。
お銀: あ、そうですか。だったら、いいんです。
最: ……ま、まあ、今の展開で言えば助かったけれど、物語の締めとしてははっきりさせない方が良かったのかな~、と思う。だって、あれ、当作は一人で落ちているけれど、ホームズでいうところの『恐怖の谷』でしょ? だから次回作で「実はバリツで生きていた」とかできたのに
お銀: 「バリツ」って何ですか?
>いや、私を見られても、私も知りません。先生、解説お願いします。
最: いや、俺も知らないよ。コナン・ドイル先生に聞いてください。
>では、早速、そのコナン・ドイルという方をゲストとして手配しましょうか?
最: いや、無理だから。恐山のイタコさん呼ばないと、ってなるし
お銀: え? コナンだから、アレでしょ? ――
♯ パチッ
最: ちょっと、止めてください。版権ネタはぶっ飛ばし指パッチンで封じますから。名探偵ホームズの方は、さすがに版権切れているよね。
お銀: あ、そうなんですね。すみません。
最: あれ? みんな、コナン・ドイル作の『名探偵ホームズ』知らないの? もしかして、最近の版では、謎の「バリツ」は別の表現にされているのかな?
> いや、私はさすがに『名探偵ホームズ』くらい知っていますが、細かい部分は覚えていませんよね、フツー。
最: え? そういうものなの? じゃあ、主人公転落で一旦終了という展開、元ネタとか気付かれてなかったのかな?
> まあ、たくさんの視聴者がおられますので、中にはもちろん、最勝寺先生の予想したとおりに連想された方もおられると思いますよ。
最: う~ん、こっちではたくさんの読者はいないんだけどな。……ま、まあ、じゃあ、このコーナーで解説したってことで、あのネタも「誰にも気づかれなかった……」と悲しい思いをせずに済んだ、ということにしておきましょう。
お銀: はい! 何かよくわかりませんでしたが、上手くまとまったならそれで良かったですね。
>では、続いての「物申す!」行きましょう!
最: ……えーと、……いや、色々あったんだけど、ホームズのネタがそれほど効いていないとは思っていなかったからショックで……忘れちゃったなあ。
>もう、仕方ないですねえ。では、次のコーナーへ移りましょう。ここでもう一人、意外なゲストをお呼びしましょう。
お銀: もしかして、パンツイッチョマンさんですか!!
>いえ、違います。
お銀: ちょっと待ってください! お化粧直しの時間――
>いや、だから、違うって! 銀子先生、収録中に勝手に出入りしたら……
最: ほほう。なるほど。そう来ましたか。
>…………ちょっとドタバタしてすみませんでした。それでは、銀子先生も席に着いたところで、次のコーナー行ってみましょう!
♪「パァアンツー」チャッチャー「イッチョマーン」
>はい、では紹介させていただきます。最勝寺先生に続いてのゲストは、あの『魔導士ウィヒトの予言』の作者である保紫奏杜先生です!!
保紫:どうも~、保紫奏杜です。よろしくお願いします。
>どうですか? 先生? ――って、先生が二人になっちゃったからはっきり言わないといけませんね。どうですか? 最勝寺先生。驚いたでしょう!
最: うん。まあ、驚いたのは驚いたけれど、紹介される前にブースに入って来た時点でわかっているから、今はもう「そうですか」って感じですね。
>ちょっとー、そこは違うでしょう! リスナーさんの立場に立って、今初めて見たって感じで答えてくださいよ。
最: そんなものなの? というか、保紫先生、こんな所へ来て良かったの?
保紫: どうなんでしょう(笑)。忘年会の勢いってやつかな~。
お銀: えーと、お見受けしたところ、最勝寺先生のご友人という事でよろしいのでしょうか?
保紫: おおっ、これが生銀子先生! これだけでも来た価値があったなあ。
最: それも、出入り口のところでもう会っていたじゃん。白々しいなあ。まあ、おかげで銀子先生が出て行くのを阻んでくれたのは良かったが。……ん? 良かったのか?
>いや、保紫先生。それで結構です。その反応こそ、収録時には正しい姿勢です。それに引き換え、最勝寺先生は……協調性ないですよ。
保紫: そうそう。そういう自分勝手な所ありますね。
お銀: そうですね。パンツイッチョマンさんも自分勝手な所があるけれど、そこがまた男らしいというか……。
最: なんか、若干一名。話に加わっているようで話題がずれている人がいるね。
保紫: いやー。いいなあ、そういう所も。私は銀子先生のファンなんですよ。『文明の○○パンツイッチョマン』の正ヒロインは銀子先生しかいない! 頑張ってね!
お銀: あ、はい! 頑張ります!!
最: なんか固く握手して盛り上がっているけれど、保紫先生について、もっと詳しく説明しておかなくていいの? 『文明の○○ パンツイッチョマン』の読者の方にとっては知らない人だし、「あれ? こんなキャラ居たのかな」と遡って探しているかもしれないよ。
>そうですね。『魔導士ウィヒトの予言』の作者だけでは足りないかもしれませんね。では、最勝寺先生の方からお願いします。
最: うん。まあ、それが筋か。……えーと、保紫奏杜先生も小説を書かれている方で、同じく『小説家になろう』で『魔導士ウィヒトの予言』を執筆されています。というか、書き上げたばかりでしたね。お疲れ様でした。いや、おめでとうございます、というべきなのかな?
保紫: お祝いされるほどじゃないから、「お疲れ様」かな?
最: 純ファンタジーの作品です。興味のある方は是非読んでみてください。
保紫: 創作には、最勝寺先生のお力もお借りしています。その節はありがとうございました。
最: いえいえ。こちらこそ、度々の喫茶代ありがとうございました。
>前から少し気になっていたのですが、お二人の協力体制って、どういう感じになるのですか?
最: 今はリモート作業が簡単にできる時代になったし、そもそも文章はメールとの親和性が高いから、基本はそのあたりで十分なんだけど、やっぱり直接話し合うのが一番早いので、月に一回くらい喫茶店で作戦会議していましたね。
保紫: しっかり月に一回と決めてはいなかったんですが、まあ、だいたいそういうペースでしたね。
最: 私は相談に乗る報酬として、喫茶代を丸々出してもらっていたのです。ごちそうさまでした。
>ほう、そういう協力体制だったんですね。それでは、そもそもどういう形でお二人は知り合われたのですか?
最: 今だったら、オンラインで共通の趣味と人と簡単に繋がれますが、我々はオフラインでした。最初は共通の友人を通じてだったんですが、まあ、二人とも小説を書くってことで、その共通の友人と疎遠になった後も、二人の交流は続いたんですよ。
保紫: 最勝寺先生が先にウェブ小説を『小説家になろう』に上げていると聞いて、じゃあ私も頑張ろうかな、と。……一年半掛かって、本当に大変でした。
最: でも、『小説家になろう』へ上げたらよい、というアドバイスをいただいたのは保紫先生からなんですよ。だから、まあ、師弟というより盟友ですね。
お銀: そんな有名な方とは知らず、失礼しました。
保紫: いえ、有名ではないです。
最: こちらも同じく。だけど、君たちにはもっと敬意を払ってもらってもおかしくない存在だと思います。
>ま、それは置いといて――
最: やっぱねー。
>保紫先生の方から、『文明の○○ パンツイッチョマン』についての質問やご意見など、ありましたら、ぜひお聞かせください。
保紫: まず、私も一ファンとして、毎回放送を楽しみにしています。
>ありがとうございます。
保紫: 特に、お気に入りのキャラ、というか、お気に入りの方こそが、ここにおられる銀子先生!
お銀: え? わたしですか?
保紫: 想像していたとおりの美人で、もう出会えて感激です!
お銀: いえいえ、そんな私なんて……
保紫: いや、銀子先生があってこその『パンツイッチョマン』なのよ。正ヒロインとして――
> (チラッ)
最: うん、まあ、君の言いたいことはわかる。作中、美人として明記されているのは、穴穿きさん。桜ちゃんもエキゾチックな魅力があると書いたはずだし、トモちゃんは童顔系の美人と言えるでしょう。その一方で、某保育士の女性は、由緒ある生まれではありますが、外見的には……まあ、普通。
>ですよねえ。私の感性が悪いのかな、と思いました。
最: だが、『文明の○○ パンツイッチョマン』は、音声多重……なんだっけ?
>音声多重総天然色3D脳内構築活劇です。
最: 久しぶりなのに、よく覚えているねぇ。
>はい、仕事ですから。で、それが何でしょう?
最: うん。描写を抑えて読者の自由裁量の範囲が大きいから、保紫先生が「銀子先生は美人」と決めていたら、それはそれで正解なんです。
>そうですね。そういう仕様でした。現実にも、同じ物を見ているはずなのに捉え方が人それぞれという事象はありますからね。
最: だねー。
保紫: ――だから、パンツイッチョマンに似合うのはやっぱり銀子先生しかいない、と――
最: いや、それ以上は、越権行為です!! 保紫先生! 一応、私の作品ですから。
保紫: でも、作者なのにキャラクターを扱いきれていないでしょ?
最: ま、まあ、それはそうだけど……。そういう事を仰るようなら、『ウィヒト』の方の○○のキャラを――
保紫: あ、ごめんなさい。はい、余計な事は吹き込まないようにします。
お銀: はい、わたし、頑張ります!! パンツイッチョマンさんの公私に渡るサポート、任せてください!!
最: いや、もう手遅れじゃん。……まあ、この番組終わったら、銀子先生は夢から覚めて記憶を失うからいいでしょう。
>では、保紫先生。ファンとして、『文明の○○ パンツイッチョマン』の中でもお気に入りのシーンを挙げていただけますか?
保紫: え、いいんですか? あくまで、私個人の意見ですが、一番面白かったのは、桜ちゃんが「ぎょえええぇぇぇぇ」と投げられるシーンです! 私は、お布団の中でスマホを通じて鑑賞させていただいているんですが、深夜に笑いを堪えるのに苦労しました。……というか、堪え切れなかったかな。
最: 第三話の桜ちゃんが初登場した回の終盤のシーンですね。
保紫: 次は……噴水のシーンかな。
最: はいはい。第六話の終盤、穴穿きさんがパンツイッチョマンから逃れるシーンですね。言われてみれば、あのシーンは情景描写を細かく――
保紫: パンツイッチョマンが絵の具を飛ばして、みんながキャーってなっている所が面白かったです。
最: そこかよ! ……まあ、どういう見方をされていたとしても楽しんでいただけて良かったです。
保紫: あと、マント・ケープ談義も面白かった!
最: あそこは音声がないと厳しいかな、と感じていた所でしたが、ちゃんと被せて言い合っている脳内再生ができていたら良かったです。
>本当にしっかり読まれているんですねぇ。簡単に次々と出てきましたね。しかし、銀子先生のファンだという割には、今のところ一つも出てきていない(笑)。
保紫: あ、本当だ! でも、結婚式のシーンも好きだし、あのパンツ祭りのアクションシーンとかカッコイイと思ってて、お気に入りですよ。
お銀: え? あの公園で暴れている所、撮られていたんですか? ……これって中部地方にも流れているんですか?
最: 一応、全世界からアクセス可能ですが、ゴツゴウ・ユニバース的、というか、銀子先生の家族には流れていないから、そこは安心していいよ。
お銀: 良かったぁ。「東京から帰って来い」と言われたら、もうパンツイッチョマンさんに会えないですから。
保紫: そこは、実家の方の意見をしばらく無視できないの?
お銀: そんな、とんでもない! 私は良くても、借りているマンションのオーナーさんとかがどうなることか……。
>どうやら踏み込んではいけない闇の世界があるようですね。最勝寺先生、どうにかしてください。
最: えーと、じゃあ、もうそろそろ終わりにしたら? 放送時間はたっぷり取れたよね。
>ええ! いいじゃないですか。一万字とかこだわらなくても、最終回の拡大版と言えば、二倍くらいまでは許容されるんじゃないですか?
最: いや、読者の方の呆れ離反率が百パーセントに到達しちゃうから、ほどほどにしておかないと。
保紫: あ、じゃあ、終わる前に一ついいですか? 黒猫ニャーンって、こっちでも使っていいです?
>お! 保紫先生も黒猫ニャーンの存在が気になるんですね!!
保紫: ええ(笑)。面白い存在ですよね。
最: それって本編でも一応登場したけれど、どっちかというと『イッチョマン・RADIO』のスピンオフキャラだけど……でも、そんなギャグキャラ、そっちで使えるの?
保紫: 本当に書けるかどうかは手探りだけど、その前にちゃんと許可を取らないと、と思って。
最: まあ、使いたいなら、どうぞ。
>それじゃあ、私も、黒猫ニャーンの目撃者の役として――
保紫: それは、いらないかな。
♭ 『イッチョマン・スラップ!』
お銀: はっ! パンツイッチョマンさん!?
最: うん。もういいや。慣れてもらうのは諦めた。
♪ パンパンパパンパッパッッパパンツ―、パンパンパパンッツー(テレレレレレレレ)……
>ええっ! もう終了の時間ですか? エンディングテーマが流されちゃいましたね。曲は、『文明の○○ パンツイッチョマン』のエンディング曲、『イッチョマン・スラップ』です。
最: 本編で流れたことは一回もないけどね。
>最後に、私の方からも、最後までご視聴いただいた皆様に感謝を申し上げます。ありがとうございました。
お銀: ありがとうございました!
>次は、『文明の○○ パンツイッチョマン』のシーズン2、折り返し地点で放送予定の『イッチョマン・RADIOⅢ』でお会いしましょう。
お銀: 私も頑張ります!
保紫: やったー! 私も続きを見たいっ!!
最: いや、俺はやるって一言も言ってない……(フェイドアウト)