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春から一緒に暮らすことになったいとこたちは露出癖があるせいで僕に色々と見せてくる  作者: 釧路太郎
夏休み編

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夏休みが始まる

 夏休みに入って一週間。僕たちは学校から指定されている課題を全て終わらせて提出も済ませていた。僕の場合は学校に行かなくても提出できる課題ばかりだったのだけれど、陽香のクラスではそもそも課題なんて出ていないそうだ。そう言えば、陽香のクラスは授業が全て自習なのでクラスに出される課題なんてないのだろう。


「お兄ちゃんはずっと勉強してたけどさ、せっかくの夏休みなのに真弓と遊んでくれないの?」

「提出しないといけない課題は全部終わったからこれからいくらでも遊べるよ。真弓は何かしたいことあるのかな?」

「真弓は春に出来なかった釣りをしてみたいな。魚が釣れたら料理してあげるけど、何が食べたいかな?」

「そうだな。僕はちゃんちゃん焼きが食べたいかも」

「ちゃんちゃん焼きは美味しいけどさ、鮭なんて釣れるわけないじゃない。真弓は釣りをしたことが無いんだけど、そんなに簡単に釣れるもんなの?」

「釣れはしないと思うけど、ちゃんちゃん焼きは食べたいな。今日の夜に作ってみようか?」

「でも、今日は沙緒莉お姉ちゃんが手打ちうどんを作るって言ってたよ。起きてからうどんをこねるって言ってたけど、付けダレは市販のを使うって言ってたんだ。それってさ、味付けから逃げてることにならないかな?」

「それくらいは逃げてるうちに入らないよ。だってさ、うどんも付けダレも普通の家庭は手作りなんてしないからね。僕の母さんだってうどんはお店で売ってるのを買ってきて茹でてるだけだし、付けダレだって市販のやつだよ。そこにアレンジと言うか、薬味を添えるだけでも立派なうどんになると思うんだよね」

「そうか。それもそうだね。ママはうどんを手作りしてたんだけど、硬いだけで美味しくなかったんだ。付けダレもお店で売ってるやつを使ってれば違ったのかもしれないけど、お家で食べるうどんは美味しくなかったな」

「まあ、健康志向なのはいいことではあると思うよ。僕はそれについていけないと思うけど、ちゃんと健康に育ってるんだから今はいいじゃない」

「そうだよね。でも、ママもパパもどうしてあんなご飯で満足してたんだろうね?」

「さあ、どうしてなのかな。そろそろ沙緒莉姉さんを起こしておかないと晩御飯を食べられなくなっちゃうんじゃないかな」

「そうだね。じゃあ、お兄ちゃんが起こしに行ってきてね。真弓は先にやっておくことがあるからさ」


 僕はゆっくりと階段を上がっていたのだけれど、その時に思い出したのだ。沙緒莉姉さんは寝起き姿のまま僕の前をうろつくという事を。

 最近では陽香が僕の事を避けているのでその行動もだんだんと過激になっているのだが、今日あたりは下着をつけていなくても不思議ではないように思えた。これはただ単に僕の勘なのだが、それは間違えていないように思えて仕方がない。


 僕は沙緒莉姉さんの部屋の扉を軽くノックしていたのだが、当たり前のように返事は返ってくることも無く、その後も何度かノックを繰り返していた。それでも、沙緒莉姉さんが自分から起きてくることは無かったのだ。

 仕方がないので僕は陽香の部屋をノックしてみたのだが、陽香はすぐに出てきてはくれたのだが、明らかに不満があるような顔をしていた。


「何?」

「いや、沙緒莉姉さんが起きてこないから一緒に起こしに行ってもらえないかなって思ってね」

「なんで私も一緒に行かなきゃいけないのよ。昌晃が一人でお姉ちゃんを起こしに行けばいいでしょ?」

「そうなんだけどさ、沙緒莉姉さんって寝る時にパジャマとか着てないみたいだからさ、そのまま僕が起こすのって良くないような気がしてるんだよね。だから、陽香に手伝ってもらいたいなって思ってさ」

「別に起こすくらいだったらいいんだけどさ、なんで真弓じゃなくて私に頼ってるの?」

「なんでって、陽香の方が頼りになるから」

「頼りになるって、それ以外にはないの?」

「そうだな。可愛い陽香の姿を見たかったってのもあるかも」

「はあ、そんな風に言えば何でもすると思ってたら大間違いよ。私はそんな言葉なんかで動いたりしないんだからね。でも、お姉ちゃんを起こさなかったら今日の晩御飯が食べられなくなるかもしれないんだし、これは昌晃が可愛いって言ってくれたからやるんじゃなくて、自分のためにやることだからね。勘違いしたらダメだからね」

「わかってるよ。可愛い陽香がいてくれて助かったよ」

「もう、そんな言葉なんかでのせられるほど簡単じゃないんだからね」


 そう言いながらも、陽香は僕が会いに来た時とは明らかに違う表情を浮かべていた。きっと、僕の言葉が嬉しかったんだろう。林田さんに相談しておいてよかった。

 林田さんは、「前田さんはきっともう怒ってはいなんだけど、それを引っ込めるタイミングがつかめていないだけだと思うよ。春から観察してて気づいたんだけど、前田さんってあんなに可愛らしいのに可愛いって言われるのに慣れてないみたいで、可愛いって言われると顔を真っ赤にしてたことあるのよ。だから、昌晃君が仲直りしたいって思うんだったら、無駄にでもいいから可愛いって言ってれば機嫌も直るんじゃないかな。前田さんって意外とちょろそうだしね」なんてアドバイスを貰っていた。

 林田さんのアドバイス通りに陽香は可愛いと言っておけば何とかなりそうだ。でも、これがいつまで続けていいのか迷うところでもある。陽香ならばずっと言い続けても問題は無いと思うのだが、万が一にも慣れてしまわれたら面倒なことになると思った。


「じゃあ、私がお姉ちゃんを起こしてくるから廊下で待ってて。言い、絶対に覗いたりしたらダメだからね」


 陽香は僕の返答を待たずに沙緒莉姉さんの部屋へ入っていった。

 それから少し経ったくらいに、陽香が起こっている声が聞こえてきたのだけれど、中から出てくる様子を感じ取ることは出来なかった。ただ、陽香が嫌がっている声に交じって沙緒莉姉さんの声も聞こえているような気がしたのだが、沙緒莉姉さんは僕には聞こえないような声で何かを言っているようだった。陽香は沙緒莉姉さんから逃げようとしているようなのだが、逃げようとしている割には僕の立っているドアの方へ来ることも無かったのだ。


「あ、昌晃君も起こしに来てくれてたんだね。ありがとうね。一緒に来てたなら陽香と一緒に私を起こしてくれたら良かったのにね」


 久しぶりに見た沙緒莉姉さんの部屋は依然とあまり変わるところは無かったのだが、昔のように甘い匂いはしていないように思えた。

 それと、布団の上でうつぶせになっている陽香が寝ているのかと思って近付いてみると、なぜかズボンのお尻部分だけを下げられた状態で放心状態になっていた。

 僕は陽香もキャラクターもののパンツを履くんだなと思ったのだけれど、この部屋で一体何があったのか想像することも出来なかったのだ。

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