フォークランド戦争2
フォークランド戦争2
1985年5月11日 午前6時
英国政府は大騒ぎであった。
アルゼンチン軍が領土を制圧してしまったのだ。
英国民5000人程度が人質に取られてしまったのだ。
一応、国防省の要請でサッチャー首相は空母機動部隊を8日に南大西洋に派遣していたが、まさか侵略してくるなんて考えていなかった。
イギリス議会は大紛糾した。
サッチャー首相に説明責任を求めたのだ。
大英帝国が弱小国家程度に負けるなんて認められなかった。
サッチャー首相は、イギリスは全戦力をもってアルゼンチンから領土を奪還すると国民に告げたので国民は熱狂したが、議会では、野党が外相などが外交によって事前に戦争を防げなかったとして追求され、辞任した。
5月12日には英国は戦時体制に入った。
サッチャー首相によって、伝統的な国家非常時の対応が取られることになったのだ。
ハーミーズ、インヴィジブルの2隻の軽空母からなる空母機動艦隊も、大西洋を南に南に進んでいた。
これらは、戦闘海域に入っていく。
そして、11日に大パニックになっているのは、スペインも同様であった。
なんならスペインの情報機関はこのことをまったく掴んでいなかった。
確かに、フォークランド諸島に対する攻撃には気づいていたが、スペイン政府に関係はあまりない話であった。
アルゼンチン海軍の動向にも気づいていたがそれはすべて、対英戦争への準備だと思っていたのだ。
さらに、スペイン政府を震撼させたのは、機甲部隊によって国土が侵攻されたとこである。
まぁフランスにもされているが。
こちらは、13日に国家非常事態が宣言された。
さらに、11日の昼前にはスペインの王立無敵艦隊が南大西洋に出発した。
スペインも戦争の準備を整えたのだ。
国連の動きはかなり鈍いものであった。
国連安保理では、英国はアルゼンチンの侵攻を猛烈に批判したが、決議案はドイツの拒否権によって拒否されてしまったし、総会では平和主義と反植民地的な風潮の強まりからイギリス寄りの調停を求めてもまったく意味のないことであった。
そもそもフォークランド諸島の総督府が降伏してしまっているため、自衛権の主張も難しかった。
また、アメリカは調停を求められたが、こちらも進展はなかった。
英国は国連安保理で、アルゼンチンに対する非難決議を採択することぐらいでしかできなかった。
イギリス国民は国連に失望し、軍事力による奪還を期待するようになった。
12日にはイギリスによるアルゼンチンの英国資産が凍結された。
また、本土からは正規空母ライオン率いる精鋭空母機動艦隊の増派が決定した。
既に戦争待ったなしであったが、英国は外交プロセスでもなんとか、妥協点を見つけようとしていた。
アメリカ政府はNATOと南米が対立することを避けるために奔走していたし、英国はアルゼンチンが撤兵するならイギリスも撤兵の用意があることを宣言していた。
しかし、アルゼンチン政府は同島の現地政府に対してアルゼンチン国民にも参政権を与え、フォークランド諸島は、アルゼンチンの領域であり英国の影響力が及ばないようなところにしようとしていた。
しかし、28日には英国による奪還作戦の開始によってこれらの外交は終わってしまう。
スペインでは、旧連合であるアルゼンチンのあり得ない行動にたいして激しい批判が巻き起こっていた。
民衆は、政府に対してアルゼンチンを攻撃せよと。
核攻撃までと容認するという主張が出始めていた。
これには、沿岸警備艇が撃沈させられたり、国家憲兵が無残にも殺された映像がカナダのマスコミによってスペインにも届いてしまったからだ。
2年前の仏蛮戦争終結からスペイン経済は、好調であり、ナショナリズムが大きくなっていた。
そんな中でこのようなことが起こったため、スペイン国内は大きく反応してしまったのだ。
13日には米国のブラジル基地の一部を借りて、軍隊を増派した。
スペイン空軍戦術爆撃部隊がリオデジャネイロに展開したし、スペイン本土からは、強襲揚陸艦3隻がたくさんの奪還部隊を積んで、フエゴ島への航海を開始した。
そして、こちらも27日から戦争に突入していく。
また、アルゼンチン軍は、フォークランド諸島防衛のために、8000人の兵力とドイツ製軍事兵器を多数配備し、ミラージュ戦闘機をスタンリー空港に配備した。
そして、フエゴ島防衛のために侵攻に参加した1個機甲師団と、1個歩兵師団が防衛していた。
こちらも、ドイツ製対空ミサイルや、地対艦ミサイル、重機関銃などが配備されていた。(ドイツからしたらお古)
1985年5月28日
イギリス軍の先遣隊である第21作戦部隊は、英本土から空輸されていた陸軍の特殊空挺コマンドであるSASと、英国海兵隊特殊舟艇部隊SBSの合同部隊によって、サウズジョージア島奪還のための偵察作戦を実行した。
彼らはSASがヘリコプターによって現地入りし、SBSがボートによって上陸することを決定した。




