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ヴァンパイアとパンダ  作者: 怪獣大熊猫
ドワーフの国ニザヴェリル
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軽食店インビス

 畑の夜間警備に向かう前に夕食を済ませる事にしたので、軽食店インビスが立ち並ぶ大通り広場へとやってきた。インビスは木製で簡単に組み立て・解体ができる店舗のようで、昼間には見かけなかったが夕暮れ時になると姿を現すらしい。夜間は飲食店以外の店舗は基本的に閉まっているし、街中の空いているスペースならどこにでも出店できるような形態なのだろう。インビスが本格的に営業を始めるのは夜間なので、日暮れ前の今の時間に開いているのは一部店舗だけのようだ。

「色んなお店が有るけど何がおいしいのかな?」

「どの料理もおいしいけど、おすすめはカレー味のソーセージとフライドポテトのセットだな。昔この街に来た時に、食べたことが有るお店がまだあるみたいだしあそこにしよう。」

 ミカが指さしたのはカリードポメスという看板が掛けられた店だ。


「こんにちはー開いてますか?」

「いらっしゃーい。あら、あなた達が噂の新人冒険者パーティね。格好からしてこれからクエストに行くのかしら?」

「はい、今からクエストに向かうところです。その前に夕食を取りたいので注文お願いできますか?」

「もちろん大丈夫よ。何をご所望かしら?」

「カリードポメスとフルーツジュースを4人前。あとは何か注文するか?」

「拙者はメニューを見ても知らない料理ばかりだし、ミカ殿にお任せするでござるよ。」

「吾輩も右に同じだ。」

「それなら野菜が足りないから何か付け足そうか。野菜サンドも4人前頼む。」

「はいはーい。すぐできるからちょっと待っててね。」

 インビスの中は一人用のキッチンになっており、大きな冷蔵庫、フライヤー、コンロ、シンクが所狭しと並んでいる。どうやらドワーフの女性が1人だけで営業しているようだ。


―――約5分後

「はいお待ち遠さま。カリードポメスと野菜サンドとフルーツジュース4人前よ。広場のベンチで食べるといいわよ。」

「レストランは結構ゆったりしていたけど、インビスは調理が早いんですね。」

「飲み歩いてる酔っ払いがちょっと立ち寄ってつまむのためのお店だからね。早さが売りだよ。もちろん味も保証するけどね。」

「なるほど。会計はおいくらですか?」

「カリードポメスが350クローネ、野菜サンドが200クローネ、フルーツジュースが100クローネで4人前だから合計2600クローネになるわね。支払いはカードかしら?」

「はい、カードでお願いします。」

 女性にギルドカードを渡し、精算してもらってからカードと一緒に料理を受けとる。

「ありがとうございましたー。また来てね。」

「はーい。」


 女性店員に言われた通り広場のベンチで食事を取る事にする。夕食のメニューはカレー粉をまぶしたぶつ切りソーセージと、マヨネーズがたっぷりかかったフライドポテトのセットになっている料理、お店の名前にもなっているカリードポメスがメインだ。野菜サンドはスライスしたキュウリやトマト、パプリカとマヨネーズをキャベツの葉で挟んだもの。フルーツジュースは例によって炭酸入りで今回はオレンジジュースとなっている。

 ミミル用に一口大に野菜サンドをちぎり、ソーセージとフライドポテトも1つずつ小皿に入れて分けてから食事を始める。

(一同)「いただきます。」

「ちょっと濃い味の料理にオレンジジュースが合っていておいしいね。」

「見た目はジャンクフードみたいな感じでござるけど、味はしっかりしているでござるよ。」

「ニザヴェリルではカレー粉をよく使うのかな?昨晩の夕食にもカレー料理が有ったな。」

「昨晩の夕食といえば、インビスの料理も結構な量だけど昨日のレストランに比べるとかなり安いね。」

「インビスのメインの客層は飲み歩いているドワーフだからね。お酒に金をかけるから懐事情があまりよくないんだと思うよ。ドワーフの男は金勘定が苦手だから、奥さんが財布を握っているのが普通みたいだしな。」

「ニザヴェリルは女性が強い社会なんだね。」

「そうかもね。エルが職人をやっているように、女だから職人になれないってことは無いみたいだけど、やっぱり職人は男の方が多いみたいだな。」

「面白い社会構造だな。職人ギルドが国を運営しているという話だし、ギルドにも出向いて話を聞いてみたいな。」

「それじゃあアカネの武器製作の目途が立ったら、エルも誘って街を観光しようか。」

「そうだな。そのためにもまずは目の前のクエストからしっかりとクリアしていこう。」

 すぐに食べられるものばかりだったので、早々に食事は終わった。量は十分だったのでアカネとフィオのお腹も膨れただろう。

(一同)「ごちそうさまでした。」


 食事の後片付けをして一息つく。ゴミは広場にゴミ箱が有るのでまとめて捨てておこう。

「よし、もうすぐ日暮れだし農園に向かうぞ。」

「アルゴノーツ出撃でござる!」

「了解!」

「いくぞー!」

「大和魂を見せてやれー!」

「おー!やー!」

「なにそれ?」

 アカネと日本兵ごっこをしながら農園へと出発する。ミカは困惑したが、フィオは大体察しているようだ。フィオが知っている日露戦争の時の日本兵はこんなのじゃなかったと思うのだが、細かいことはまあいいか。

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