転生マニュアル
「立ち話もなんだしうちくる?」
「いくいくー。」
ミカの家に行くことになり、すぐ近くだというので徒歩で移動する。パンダは二足歩行もできるようだが四足歩行のほうが楽なのが分かった。ちなみにミカは飛んでいる。羨ましい。
数分歩くと木の家・・・というかログハウスが有った。ミカはポストを漁り、なぜか驚いていた。手紙が届いていたようだ。
「手紙とか1000年ぶりに見たわ。フフフ、不死者ジョーク。」
「ミカはなんかしゃべり方がちょくちょく変わるけどそういうキャラなのか?」
「ミカ?・・・あぁミカだったな。ミカですよ。キャラってなに?」
あからさまに偽名なのだ。口調が変わるのは別に意識してやっているわけではないのか。
「とりあえずおうちにお上がり。」
「はいお邪魔します。」
ミカは手紙を読んでいる。久しぶりの手紙らしいが吸血鬼の知り合いとは誰だろう?
「いい知らせと悪い知らせがあるけど、どっちから聞きたい?」
「え?じゃあいい方から。」
「いい方のお知らせですが、マキ宛てに神からのお知らせが来ていました。」
「あー、あの夢の女神。夢じゃなかったのか。で、なんて書いてあったの?」
「転生マニュアルーって書いてあるね。はいどうぞ。」
手紙を受け取りとりあえず読んでみる。
”転生マニュアル―
どうも神です。そちらの世界は今魔王が暴れて大変です。気になりますよね?
あなたは善人だったのでボーナスポイントで転生ギフトを授けます。やったね!
ギフトの効果は能力継承。いろんな能力を大体なんでも二個だけ覚えられるよ。ポイント制だから二個だけだよ!この欲張りさんめ!
森の賢者に終局魔法と空間転移を教えてもらって魔王をやっつけよう!すっごーい簡単!
追伸:
転生後の姿はあなたの潜在意識で一番かわいいと思っているものを選びました。サービスだからお礼はいらないぞ。ついでに終局魔法使うための魔力量だけは確保しておいたので魔王倒してね。”
「うざっ!」
「次に悪い方のお知らせです。」
「あ、悪い方がまだあるのか、今のも別にいい知らせじゃなかったけど。」
「そのギフトもう使っちゃいました。」
「え?」