襲撃
「おはよー!おきろー!」
「おはようございます。」
挨拶は基本なのでとりあえず返す。一人暮らしのはずなのに何者だろうか。重い体を起こし声の主を探す。声のした方を見ると民族衣装にミニエプロン姿で、見たところ10歳くらいの少女が立っていた。一見普通の少女だが、しかしその背中には蝙蝠のような羽が生えていた。
「なんだまた夢か。やれやれ僕は二度寝した。」
「おきろー!」
<ドガァ!>
少女の見た目にそぐわぬ強烈な蹴りが入り、私はころころと転がり木に激突した。蹴られた感触が現実であることを実感させた。さいわい毛皮がクッションになったのか痛くはなかった。
毛皮・・・やはりパンダになってしまっているようだ。
「お前転生者だな!」
「あ、はいたぶん。あなたは誰ですか?」
「私は見ての通り吸血鬼だ!」
転生者を知っているということは私以外にも転生者がいるのであろうか?吸血鬼を名乗る少女は私を軽々と蹴り飛ばす怪力の持ち主の様なので慎重に相手をしよう。
「この森は私の縄張りの迷いの森!転生者でもなければ侵入しないのだ!名推理であろう?」
「はいスゴイデスネー。ところで何か御用ですか?」
「久しぶりの来訪者だからな!相手をしに来てやったのだ!聞きたいことがあればなんでも聞くがよい!」
転生者以外侵入しないというのが気になるが思った以上に話の分かる相手のようだ。右も左もわからないので現地人(?)に情報提供してもらえるのはありがたい。




