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第九話 新防具のはなし


 あのあと、アンナには滅茶苦茶にされた。

別に、厭らしいことではなくて、可愛いと言われながら抱きつかれた、しかも店のカウンター前である。

もちろん、外かも丸見えで呪いの武具店の前には、喜色満面のプレイヤーが大量にやってきた、途中からは、なぜか少々のお金を投げ入れてくれた。

それは、嫌がらせなどではなくて、もっとやれー、みたいなことらしいが。


そんな周りにも、気づかずにアンナは私をなでなでしまくる。

流石に、これは恥ずかしいので、アンナをSTRに任せて店の壁に思いっきり投げる、これはゲームなので、壁は壊れないが、プレイヤーは別だ。

アンナは壁に衝突した衝撃で気絶しているようだ、町の中では状態異常にかからないので、ビックリしただけだろう。


その行動に周りが沈黙しているので、少し睨みつける。

するとどうだろうか、周りに集まっていた有象無象が顔を真っ青を通り越して真っ白になりながら散り散りに去っていくではありませんか。 可愛い黒猫の着ぐるみを着てるのにそんなに私の睨みって怖いのかなあ?


店の入口に押し寄せいてきた、プレイヤーが全員いなくなったのを、確認してアンナの元に駆けつける。

が以前、気を失ったままだ。とりあえずやることもないので、黒猫の着ぐるみの効果を確認する



呪いの黒猫の着ぐるみ


全身装備


呪い [脱げない]  8:09 秒


作者 アンナ


イラッ

この着ぐるみ、着るメリットが何一つない、ただただ脱げなくなるだけという、ゴミ仕様。

流石にこれには、私も怒る。

[喰べる]の[プレイヤーへのダメージを無効化]を解除、ダメージ設定を[1]にセット、そしてアンナにアイアンクローをして持ち上げる。


「痛い痛い、ってダメージ入ってる! なんで?!」

「起きてたのー」

「ひっ」


少々、どすの効いた声で喋ってしまったせいか、アンナさんが恐がってしまった。

まあ、そんな事は、どうでもいいので本題を聞かなければ。


「どういうことかなー、この着ぐるみ呪われてるし、STR上昇も何もないんだけどー」

「あっあの、間違えました、いまから本当のアイテム取ってきますから。」


そう言ったのでアイアンクローを解除してあげた。

アンナは脱兎の勢いで店の奥に駆け込んでいった、するとすぐに戻ってきてた。

手には何も、持っていないのでアイテムボックスの中なのだろう、さっきは手で持ってきたから多分次は、よほど驚かせるものか、アンナでは持ってこられないものか、めんどくさかった。のどれかだろう。


すると、アンナの手にはいつの間にか、真っ黒い何かが握られていた。

「じゃーん、これが最強の装備だー」

「私が欲しいのは、壊れない物が出せる装備かアイテムだけど」

「知ってるともさ!」


アンナが手を突き出して見せてくれたのは、真っ黒い手袋だった、別段すごいところはないが、多分、すごいスキルがついているんだろう。

早速、アンナから手袋を受け取って、左右の手に装備してみた。



黒の手袋


スキル [強串生成]

     [MP食い]

     「不壊」

作者 アンナ


これはこれですごい。

まず、スキルの[強串生成]が100のMPを使って壊れない串を生成するらしい、しかもすぐ消える。

これは、ひどいこのゲームはMP100あれば、雑魚モンスターとなら五戦はできる、それをなんの意味もない串を生成するためだけに使うバカはいないと思う。えっ私、私は使うからいいんだよ。

もう一つのスキル[MP食い]は敵を倒す度に、MPが500持っていかれるらしい、だが利点もあって、持って行かれた500MPは攻撃力に加算されるらしい。

最後の[不壊]はそのままで、装備が壊れなくなるスキルだ。

どれも私にはぴったりのスキルなので、買わない手はない。


「買ってくれるー、売れ残ってて捨てようかと思ってたんだよねー」

「うん、売って」

「はーい、金額は500ミルね」

「わかった」


そう言って500ミルをを手渡した。

少し安い気もするが、不壊以外、ゴミスキルなので仕方がないだろう。

そして、アンナにお礼を言って、早速森に行く。

今はすぐにでも、この装備を試したいので、東の森に行く。


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