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勇者召喚に巻き込まれた件について  作者: 真樹
第一章 勇者召喚に巻きこまれた件について
2/7

世界が変わるその瞬間までに 2

それは、主人公が召喚される20時間ほど前

夜の九時頃に一人の少年が街道を走っていた。



「ヤバイ、このままじゃ間に合わない!」

まずい、本当に間に合わないかも・・・・

もう、結構早いスピードで走ってるせいか、周りの歩く人の注目も集めてるから、

これ以上スピード上げるとまずいしな・・・

だかろと言って、タクシーに乗ってもこの渋滞じゃ絶対間に合わない・・・


「しゃーない、今日だけ裏道を通るか。裏道は人も少ないし、

      車も通らないから全力で走っても大丈夫なはず。」

ここの、交差点の次の曲がり角から裏道に入れるはずだ。

まさか、こんなに遅れるなんて、全てシンのせいだ!

アイツが余計な事をするから、無駄に時間が掛かった。



「良し、ここを右に曲がればいいんだな。」

脳内で親友に対して、怨みごとを言いながら走って、

交差点の次の曲がり角を曲がり、裏道に入っていった。


そこから、本気で走り始めて数分。

もう少しで目的地に着く所で、ある異変に気づいた・・・


「おかしいぞ、さっきまで人を見かけたのに、今は全く見当たらないし気配も感じない、

 裏道だからといって人がいない分けでもないし・・・・。」

確かに、こんな汚くて危ない場所だから通る人も限られてくるけど、

少なくても、さっきまではちらほらいたからいない分けがない。


「んっ、あれっ?微かに、だけど人払いの結界を感じる。」

 これは、人払いだけどやけに気配が薄いな。

 これじゃ、人払いの効果も小さくなるのに、

 まぁ、確かに一般の人には効くから十分か・・・

 ただ、気配がここまで薄いのは誰かにバレないため?

 うん、その路線で当たりかな。

 ここまで薄い気配だと、よほどの玄人じゃないと気づかないクラスだし。

 実際に、俺も見逃しそうになったしな・・・



「そうだとすると、怪しいな・・・。調べてみる価値はあるでも、

約束の時間までほとんど無いからいそがなきゃ。

 まぁ、幸い結界の範囲がそんなに広くないから助かるなー。」

 直径で2kmはあるかな、これならすぐ術者を見つけられるだろう。


「さっさと、探すか。」

そう言って、立ち止まり少年は気を直径2km範囲で一瞬で蜘蛛の糸の様に張り巡らし、

術者本人を探し始めた。

本物の糸の様に細く、透明な気は魔力を動かしている者に敏感に反応する。


名前は「瞑糸めいし」と言い、索敵などに向いている技法である。

魔力だけでなく、気や声や体温などにも反応するためとても使い勝手が良く、彼は良く愛用している。

ただ、これはとても精密な気のコントロールが必要で、取得するのも難しく、

これを取得できてこそ一流の「隠密スパイ」Or日本では「忍び」と呼ばれる。






「見つけた!」

気を張り巡らして、すぐに魔力を使っている者を見つけた。


「でも、六人? ・・・いや、一人が逃げていて、後の五人が追いかけてる。」

見つけて、直ぐに気づいたが術者は二人ほどで、あとは一人を追いかけて走ってるのが分かる。


「むっ、何かどっかで見たことがある魔力だな。」

どこでだっけ?っと独りで呟きながら、急いで目的の場所までに移動した。


建物の屋根を高速で移動しながら、瞑糸が解かれたことに気づいた。

「ヤバイ、瞑糸が気づかれた・・・・!」

まずいな、瞑糸が気づかれたとなるとかなりの手練だ。


「もう少し、急ぐか。」

さらに、走るスピードを上げた。

すでに車を余裕で追い抜く様なペースで、どんどんスピードを上げた。


「本当に今日は災厄の日だ!!」







 

 

 

 




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