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13 今と暗闇

みんなの為……ってなんだろ……。


あたしって何のために生きてるのかな……。


誰かに必要とされてるわけでもないし……それなら……いっそ……




「ありさっ!下がってろっっ」




ゆうやさんの声であたしは我に返った。

見覚えのない場所でゆうやさんはあたしを守りながら魔物と戦っている。

数多くの魔物があふれる中にフェアルシアさん達の姿もあったが、離れていても確認出来るくらい負傷しているようだった。



「なぜっ……どうして……」



あたしは大声で叫ぼうとしたが声が出ず、涙だけが流れ落ちた。


魔物の勢力は増していく一方で圧倒的にこちらが不利な状況。

みんなが戦闘不能になってしまうのも時間の問題……。


アトリーナさんが何かを呼びかけているようだったが、あたしの耳には届かなかった。



でも……



でも……なんでだろ……この状況でしなきゃいけないこと……あたしは知ってる。



「ごめんね……、みんな。ありがとっ」



無意識に呟き、あたしはユニオンにそっと触れる。











「……ですか。…………あ……さん」




ゆっくりと目を開けるとそこにはフェアルシアさんやメルちゃん、すーちゃんがいた。


「えっと……あたしは……」


すこしぼーっとしながら話すと


「ありささん大丈夫ですか?なんともありませんか?」


すごく心配そうにフェアルシアさんがあたしに問いかける。


「ゆうやさんと何かあったのですか?こちらの部屋に戻って来たらありささんが一人で倒れていたので……」


そういえばあたし……ゆうやさんと二人っきりになって、この部屋で話をしていたんだ。

それであたしは気を失っちゃって……ただボーっとするけど怪我してるとかそんなのはなさそう。


「あっ……大丈夫です! あたしいつの間にか気をうしなってたみたいで……でもこの通り身体はぴんぴんしてますよっ」


あたしは立ち上がってそう答えた。


「ほんとに……良かった。ご無事でなによりです」


フェアルシアさんはホントにあたしの事を心配してくれている様子だった。


すーちゃんが横からひょこんと現れ


「そんな心配せんでもありさ殿はちょっとやそっとじゃ殺られまへんよー」


「ちょっと! こんなか弱い乙女をそんな風にいわないでよねっ 」


フェアルシアさんはクスクス笑いながら


「うふふっ。 かわいい鳥さんですね。 ありささんのお友達でしょうか? 」


「違うんですっ! ここのお屋敷の地下にいて、それからついてくるようになっちゃたんです」


「わいをストーカーみたいにゆーなっ」


「何よーっ! そっちから言ったんじゃない」


「わぁーい! 鳥さーん! メルとも遊んでぇー! ほらほらっお豆さんだよっ」


「だから鳩ちゃうっ」



みんなで騒いでいる中、あたしは何か大切なことを忘れている様な気がした。






あらためて見るとホントに立派なお屋敷できちんと掃除も行き届いてる。

今みんながいるこの部屋もオシャレな雑貨屋さんにいるようで温かみも感じられた。

そこで今後どうしていくべきなのかをアトリーナさんを除くみんなで話し合っていた。


個々の目的として、フェアルシアさんはここのお屋敷で両親を待ちたいが陥落寸前になったこの場所で長居は危険。

なので両親を探す旅にでようかしら……。と悩んでいらっしゃるご様子。


あたしとしてはみんなに協力することを主張した。今は役立たずだけど……。

そうすることがあたしにとっても自分を変えれるきっかけ、そしてそれは自分の中で守らないといけない大切な想いだと感じた。


メルちゃんはお外でいっぱい遊びたいらしい。


召喚獣であるすーちゃんはあたしと行動を共にし、それでいて美味しいものにありつければ満足だそう。


みんなの意見はバラバラだったが両親を探す楽しい旅&グルメツアーという結論で合意。


「それでは……アトリーナが戻ってくるのを待ちながら旅の準備をしようかしら。……大変! お花達の水やりどうしましょう。」


「じゃあメルはおやつと冒険セットの準備してくるー! ルンルン~たっのしぃおでかけワクワクするぅぅ~」


あたしは……ホントに死ぬ覚悟が必要なのかもしれない……と苦笑いした。







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