ハシビロコウはセクシーらしい
エッセイは初でした。
お気楽にどうぞ!
皆さんは、ナマケモノを1mの近距離で見たことがあるでしょうか。
先日、とある触れ合い動物園に、双子と長女を連れて行った。
私が興味を惹かれたのは、ミーアキャットでも、ウサギでも、フェネックでもない。
1m先にいるナマケモノだった。
一瞬、剥製かと思うくらいに瞬きをしない。
“触れないでください”のプレートが目に入る。
しかし、ナマケモノ。
本当に動かない。
じっと目が合う。
瞬きもしない。
しかし、よく見たらわかったことがある。
鼻だ。
鼻がスピスピと呼吸をしている。
この動きが一番激しい。
そして、呼吸自体は遅くないのだ。
娘たちは、ヒヨコを触り、ウサギを触り、イグアナに絶叫した。
「キモいキモいキモい」と双子の上は逃げ出した。
普段は「ダイナソー!」と叫ぶ恐竜好きな子でも、イグアナは苦手らしい。
ミーアキャットに餌やり体験もさせてあげられた。
しかし。
娘たちの一番のお気に入りになったのは、カピバラだった。
幼稚園児の双子に撫で回されてもピクリとも動かない。
彼らは接客の達人だった。
そして、私が一番面白いと思った話がある。
チケット売り場で並んでいた時に真後ろにいたカップルだった。
ここに『ハシビロコウ』はいない。
しかし、とある動物園ではパンダの代わりにハシビロコウを推していることから、知っている人も多いかもしれない。
「私さ〜。ハシビロコウはセクシーだと思うのよ」
偶然、後ろのカップルの会話が耳に入った。
――セクシー!?
動物に使う言葉ではない。
「へぇ……そうなんだ」
相槌を打つ彼氏に、彼女は畳み掛ける。
「目つき!あの目つきがヤバいくらいセクシー!」
なるほど。
確かに目つきは鋭く「暗殺者」の風格すらある。
しかし、皆さんはハシビロコウの全身を見たことがあるだろうか。
そうなのだ。
足が細い。
足カックンしたらどうなるんだろう?と思ってしまうほど細いのだ。
さらに気になって、私はハシビロコウの画像を検索した。
翼が格好いい。
羽根の一つ一つが大きい。
そして、芸術的なまでに整っている。
しかし、ここで私は気になった。
道にカラスの羽根が落ちていることがある。
ハシビロコウのあの立派な羽根も抜け落ちるのかもしれない。
そうなると……。
娘の前歯が抜けた時を思い出した。
いや、子どもの前歯がない姿はかわいい。
しかし、「自分、暗殺者です」「セクシーで格好いい」。
そんなハシビロコウの翼がスカスカだったら、ちょっと間抜けに見えるかもしれない。
換羽期、というらしい。
しかし、それこそがギャップ萌えというものか。
私はギャップ萌えが好きだ。
しかし、ここにハシビロコウがいないのに、熱弁するお姉さん。
あなたの発想が一番おもしろかったです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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