無情クラブ
耳障りな響きだけ
いつも脳髄を引っ掻いてから通り過ぎる
綺麗な言葉、活字の森に隠れようとする度
急に回り出す景色
音が一瞬浮遊した
現実に引き戻され
無骨な教室
騒ぐタンパク質の群れ
白昼夢と現実が躰を捩じ切って
ばらばらに零れる
離脱
落差に耐えられなくて
呼吸は激しく踠き苦しんだ
綺麗に飾られて咲くだけよあんたは
大人しく今のうちに散りなさいな
言われなくても分かっている
咲いている間は褒めそやされ
散ったら気にも止められず踏まれていく
混凝土に汚く濁ったそれがあるでしょう
ああなる頃には意識だって無いさ
大丈夫、安心して落ちていいよ
踏まれたって感じないわ
永遠なんて無い、は嘘っぱちだ
一度死んだらそこから無が永遠
もしかしたら生きることが異常なのかも
だから一度終わるんだ
正常に戻るんだ
じゃないとなんでこんなに生きづらいのか
説明がつかないや
耳障りな笑い声も
偽善だらけの笑顔も
そうとしか感じられないんだ
どうやって話しかけるんだっけ
どうやって笑うんだっけ
口角が痛い
鏡が嫌いになりそうだ
どうやって息をするんだっけ
気づいたら心臓が暴れている
疲れるよね
早く休んで
自分で終わらせるのは少しやなの
勝手に終わって
お願いだから
どうか
一度うたた寝したらもう、
目覚めなくて良い…
あの世も輪廻も信じてない
「在る」ことが終わったら
永遠と呼ぶ何かがそこにはいる
その鼓動を感じたい
死んだらきっとそれだけだ
それが暖かったり寒かったりとかも多分無い
でも今よりは、きっと
受け入れやすい