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1話 入学して1日目で高校生活危険な予感

4月。それは新しい出会いの季節。そんなわけで私、新瀬 菜緒は4月からこの聖峰院学園高校にはれて入学する事となった。


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ということで改めて自己紹介を。私は新瀬あらせ 菜緒なお15歳、誕生日は9月17日。好きな花は蓮花。趣味はアニメ鑑賞とネットサーフィンという生まれてからの生粋のインドア。好きな言葉は平和と安寧。コンプレックスは自分の表情。他人にあまり笑顔を見せず、性格や趣味とも相まって昔から大人しいと言われる。ホントはそんなつもりは全くないのだが最近では無愛想とよく言われ、直さなくてはと思いつつも直せないこの表情筋が恨めしい。こんな顔じゃ友達なんてできるはずもない。でもせっかくの新天地。友達をたくさん作って高校生活を満喫しようと決意した。

あの事件が起こるまでは。


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「新瀬菜緒です…。9月生まれ。えっと、趣味はネット鑑賞です…。よろしくお願いします。」

……やってしまった………!せっかくの自己紹介のチャンスだったのに!く、くそぅ……!うわぁ、皆みたいに愛想笑いの1つでもするんだった~!はぁ、嘆いてもしょうがない。この後は、各クラスでホームルームで終わりのはずだ。明日から友達づくり頑張ろう……。


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 聖峰院学園は名前だけ聞くと超金持ち学校のように聞こえるかもしれないが、実際はそうでもなく、歴史は浅くも古くもなく中間くらいだ。しかし、学力は凄く模試の成績全国一位の猛者も何人かいるらしく成績上位者は、超有名大学からの推薦もひっきりなしという。かといって校則がとっても厳しいということもない。むしろ、かなり緩く自由度が高いことでも人気だ。じゃあ、なぜこんな一般人の私が試験に合格しこんな超有名校に通っているかというと……

「おはよう♪新瀬さんだっけ?私、前の席の咲元さくもと あや!よろしくね~」

おおおお!!遂に話しかけてくれる方が!!

パッと見たところおっとりとしたかわいい女の子が小走りに駆けてきて話しかけてきた。

「う、うん。おはよう、咲元さん。朝早いね」

 「彩って呼んで。うん。家がちょっと遠くてね~」

 「へぇ~、そうなんだ。あ、彩ちゃん、一緒に登校してもいいかな?」

「うん~♪もちろん。じゃあ行こう♪」

ああ~!まさに救いの女神彩ちゃん~!!助かったよ~!

 よし、とにかく友達ゲット!やった~!

 「ところで、菜緒ちゃんって趣味はネット鑑賞なんだよね。私もなんだ~」

「そうなんだ。じゃあYouTubeとかも見るの?」

「うん、最近はゆっくり実況とかやってみた系にハマってるかなぁ~」

「面白いもんね~♪ニコニコ動画は?」

「見てるよ~。歌い手さんのとか、MADをよく見るかな~」

「うん。私も私も♪」

と、そうこうしているうちに学校に着いた。そして、自分のクラスである1-B組教室に到着した。

よし、彩ちゃんとも友達になったしこのままいっぱい友達作って仲良くしよう!と決意を胸に教室のドアを開けた。

「新瀬さん、咲元さん♪私、隣の未川みかわ 優香ゆうか!よろしくね♪」

おっと~!

「「 うん、よろしくね~♪」」

「私のことは気軽に菜緒って呼んで~」

 「私も彩でいいよ~」

 「うん♪宜しくね!」

「ねぇねぇ、新瀬さんと咲元さん♪私も名前で呼んでいい?」

「私も私も~」

おっ!おおおお!!!!凄い凄い!今日の私なんかキテる!

意外とクラス内でのウケは良い方のようだ。よーし、この調子で友達増やすぞ~!と思いながら、ふと窓の外を眺めてみた。すると、丁度男子達がドッヂボールをしていた。

「おっ、菜緒ちゃん。気になる男子でもいるの?」

「え~、ウソ菜緒ちゃんホントに?!誰?誰?」

「いや、そんなわけないよ。そもそも、私なんかが告白しても誰も頷いてくれるわけないって~」

「そんな事全然ないよ~だって菜緒ちゃん可愛いしいい子そうだから誰でもイケるって~」

私でも自分の顔がいいかどうかなんてわかる。そんな美少女でもないし、ましてや私を好きだなんていう物好きな男子もいるわけがない。それに今まで私は恋愛もしたことがないしね。今までカッコいいと思った男の子はいたけどそれが、告白しようまでには発展する事もなくせいぜい一瞬キュンとするぐらいだ。そんな年齢=彼氏なしの私が恋愛をするなんてあり得ない。

「ホントに無理だって~ww」

「そんな事ないよ~」

と、皆と楽しくお喋りしながらもう一度男子を見ていた。そこに、艶のある黒髪の少しだけ回りの男子よりも小柄な男の子と透き通るような白髪の男子がドッヂボールで遊びながら喋っていた。私は自然とその二人を見いっていた。何故かはわからないけどその二人の大きなオーラのようなものに吸い寄せられるかのように見つめていた。

「へぇ~、菜緒ちゃん。あの二人が気になるんだ~w」

「もう、そんなんじゃないってば~」

「ごめんごめんw。でも菜緒ちゃんなかなかいい二人に目をつけるね」

「へぇ~、てことはあの二人結構有名なの?」

「うん、結構知ってる人はいるんだよ~。えっとね黒い髪の子は阪野さかの 流星りゅうせい君で白髪の子は秋志磨あきしま 隼人はやと君」

なるほど、どうやら二人を知ってる人はかなりいるようで皆、二人のことを噂しあっている。でも、どうして彼らは入学してたった2日目なのにこんなにも知ってる人が多いんだろう。聖峰院学園は中高一貫ではない。だったら尚更なぜ皆知ってるか分からなくなる。

「ねぇねぇ、どうして二人ともこんなに有名なの?」

「………え、えっと………………」

ナンダコノフインキ……もしかしなくても私、地雷踏んじゃった系ですか!?え、ウソでしょ……?

「で、でも二人ともルックスはいいから絶対モテるよね…!」

「……え………菜緒ちゃん、ホントに知らないの……?」

えっ!?えっ!?なになになになになになに!?!?ドユコト?!よっぽど聞いちゃまずいのか………?


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と、皆と話しているとあっという間に休憩時間は過ぎ4時間目の授業になった。結局理由は分からずじまいで凄くモヤモヤする。私が情報に疎いだけ?でも彩ちゃんも初めて知ったって言うしなぁ~……。うーん、分からない。まぁ、でも一緒のクラスだしいずれ分かるよね。

キーンコーンカーンコーン

あ、チャイム鳴った。そうだ、お弁当は彩ちゃんと優香ちゃんと食べよう♪

「彩ちゃん、優香ちゃん。ご飯一緒に食べよう~♪」

「いいよ~」

「うん、私も~」

と、私は自分の席でお弁当を広げて食べようとしたその時ーー

「昼ご飯中悪いだけど、新瀬。話、少しだけ付き合ってくれないか?」

と、渦中の男子阪野君が話しかけてきた。

な、ななな、なんですとーーーー!!!!

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