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漫才の台本

一人芸「警備員」

作者: 沢山書世

笑ってもらえるとうれしいです。文化祭、学園祭、会社の余興などで使ってもらえたら、なおうれしいです。

 登場人物 一人

      警備員(40歳)仕事熱心、一途な性格


 〇東京ドーム前通路(午後6時)

    警備員がサッカーユニフォーム姿の通行人を呼び止める。


「ちょっと、君々」

「そう、ちょっと、なんなんだ、その格好は?」

「サッカーユニフォームだっていうのは、見りゃわかるよ」

「なんでそんな恰好で歩いてるのかって、聞いてるの」

「いやいや、大きなお世話じゃないんだよ」

   斜め上を指さして、

「ここは東京ドーム、野球の聖地なんだよね」

「サッカー姿で歩くなんて、許されるわけがないだろう、非常識もいいところだ」

「それにしても、よく水道橋駅の改札を通ってこれたなあ」

「普通は駅員に羽交い絞めにされてるはずだぞ」

「え? 走ってきたって?」

「どこから」

「千駄ヶ谷?」

「国立競技場でワールドカップの予選やってたって?」

「で、どうだった?」

「勝った?」

「おー、よかったよかった」

「君が三点入れたのか」

「選手だったんだ、いい仕事したねえ」

「え? ご褒美に見逃してくれって? もうすぐ試合が始まっちゃうから観に行きますって?」

「おいおい、その格好で野球観戦するつもりだったのかい?」

「あのねえ、球場の外でさえ、こうやって警備員に呼び止められてるんだぞ」

「俺が見逃したところで、入り口で捕まっちまうよ。あそこはもっと厳しいからな」

「悪いことは言わない、そこの売店で野球のユニフォームを買って着替えるんだな」

「お金がもったいない?」

「そんなこと言ってる場合じゃないぞ。その格好で行ったら、入口でパンツ一丁にひんむかれるに決まってる」

「そんなむちゃなことが、できるわけがないって?」

   斜め上を指さして、

「あのなあ、あそこに黄色いビルがあるだろ、その隣のビルには後楽園ホールが入ってるんだよ」

「そうだよ、ここ後楽園はな、野球だけでなく、プロレスやボクシングの聖地でもあるんだ」

「パンツ一丁は、ユニフォームのようなものなのさ」


読んでくださり、ありがとうございました。

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