表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 不幸だった少女  作者: Beretta
2/2

2





ここはどこだろうか


天国だろうか


自分のほほをつねってみる。



「・・・痛っ!」



どうやらここは現実だようだ


死んだはずではなかっただろうか?


死ねなかったのだろうか?


よく思い出せない。



覚えていることは、死ぬ間際に誰かが私の名前を呼んだことだ。


あれは誰だったのだろう?



「・・・お嬢様?!」



声がした方を振り向くと、


そこにいたメイドは死んだはずの私の専属メイドのサラだ。


この屋敷のなかで、私に唯一優しくしてくれた人だった。


サラは、私と仲良くしたという理不尽な理由で殺されてしまった。


なぜ生きているのだろう?



「お嬢様!お目覚めになられたのですね!!よかった...もう一生目覚めないのではないかと心配で心配でたまりませんでした!」


「・・・。」


「お嬢様?!なぜ泣いているのですか?!どこか痛むのですか?」


「大丈夫よ...サラ...心配してくれてありがとう。ただ目にゴミが入っただけよ。

それよりサラ、今日って何年何月何日だっけ?」


「お嬢様が倒れてしまってから4日経ちましたから、965年9月6日ですね」



965年?!私が死んだのが970年9月6日だから、ちょうど5年前に戻ったのか?!


そんなことありえるのか?


でも、それでサラが生きていることに納得がいくが...


・・・そういえば私の体がなんか小さくなった気がする。



もう、生きたくなかったのにな...


私がいるとみんな不幸になるから。



・・・サラだって私となかよくしたから死んでしまった。


私と関わらなければ、仲良くしなければ、死なずに済んだのに...。



「・・・ごめんね・・・サラ・・・」



「?お嬢様、なにか言いましたか?」


「なんでもないよ...サラ」


もし本当にこれが夢でないなら、本当に時が巻き戻っているなら、


神が存在して、時を巻き戻したのだとしたらなぜ時を巻き戻したのか?


神は私に生きろと言ってくれたのだろうか?



私にはもう生きる意味も、気力もないというのに。



・・・でも、私のせいで死んでしまった、仲良くしてくれたサラは死なせたくない。


だから、死ぬ運命であるサラを救おう。




そして、また死のう。


・・・もう誰も、私のせいで死なせたくないんだ・・・。

















ブックマーク登録してくれた方々、ありがとうございました!!

そして、読んでくれてありがとうございました!!


誤字・脱字があったら教えてください(._.)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ