【山田二郎(享年45歳)】
私はカレンダーにチェックを入れる。
「1年と5ヶ月か…」
私の体がこうなってからそれだけの月日がたったのか…
「んっ」
望が起きたようだ
「おはよう、由梨ちゃん」
「ああ」
「テンション低いね」
「そうか?雨だからかな」
「…おじさんは?」
「ああ、さっきまた東京行くって出ていった」
「またぁ?」
「まったくあのおっさんはなにやってんだか」
「もしかしてさ」
「何?」
「東京に彼女がいるのかもよ」
「ええ、あんなむさい男に!?」
「自分の伯父さんをよくそこまで悪く言えるね」
「まぁ、いいや。散歩しようぜ」
「えっいいんだ。じゃあ行きますか」
私たちは外に出る。
あ、そうだ雨が降ってたんだった。
まぁいいか…
「ねぇ、今日も公園?」
「そうだな」
「あれ、先客がいるね」
「え?はぁ。またか」
ベンチには鳶職の格好をした男が座っている。
「どうする?声かける?」
「ああいう人は苦手だわ」
「でた、偏見。由梨ちゃんだって他の人から見たら苦手だと思われてたかもよ」
「別に私はそれでもいいけど」
「冗談だよ!!」
「そうなの?」
別に私は誰ともつるむ気もないし、この身なりだって人からどう見られようと気にしてない。
「まぁ、いいや。公園にいられても困るから声をかけるか」
「縄張りなのね、この公園」
「動物みたいに言うな」
鳶職の男に私たちは近づく。
親父より少し年上か?
「ん?君たちなんだい?」
「そこで何してるんですか?」
「君たち俺が見えるのか」
「見えるというか、仲間だな」
「え、あ、そうか」
「で、おじさんはなんで死んだの?」
「ちょっと」
「ああ、事故ってことになってるよ」
「何だか意味深だね」
「ああ、この町で家を建築中にさ、足場から落ちて頭を打って即死だ」
「事故じゃん」
「そう事故なんだよ」
「じゃあ、仕方ないね」
「ちょっと!!」
「あれは事故なんかじゃない」
「もう、どっちだよ」
私は思わず呆れて頬杖をつく。
「現場には俺と折り合いの悪いやつが居たんだ」
「それで?」
「しょっちゅう揉めててな、棟梁は俺の味方だったんだけど、それが気にくわなかったんだろう、あの日、作業をしていた時に何か違和感を感じていたんだ」
「なんだったんですか?」
「足場がやたらぬるぬるしててね」
「ふーん、つまりおじさんはその折り合いの悪い男に罠を仕掛けられて事故死にされたと」
「その通りだよ」
「でも証拠がないだろ?」
「そこなんだよなぁ」
「まぁ、いいやいつの話し?新聞とかニュースになってるかもだから少し調べてみるよ」
「本当か。ありがとう。2~3日前の事件だ」
「わかった。じゃあ調べとくわ」
私達は家に戻った。
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