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直接…

「ねぇ、このまま連れてっても、俺を殺したせいだとか言い出すんじゃない」

望が私に耳打ちしてきた。


「そうかもなぁ、あいつ自覚ねぇし」

私は平然といい放つ。


「えっ、それじゃあ、意味ないじゃない」


「意味はあるよ。そのうちわかるから」


「ほんとに?」


「ほんとだよ、私がしたいことの意味がわかるから。悪いけど信じてくれ」


「わかった、信じるよ」


「何2人で話してんだよ」

仁が後ろから不機嫌そうな声で話しかけてくる。


「仕方ないだろ、あんたと話す話題なんてないんだから」


「まったく、最近のガキはこれだから。俺がどれだけ有名だったかわかんねぇのか?」


「そんなんだから殺されるんじゃねぇの」

私は呆れて仁に言う。


「なんだと!クソガキ。お前だって死んでるんだろ。どうせろくな人生歩んでないくせに。ひがみか?俺みたいなスターとは違うからな」

まったくバカも休み休み言ってほしいな。

ふぅと私はため息をつく。


「ちょっと、あなたに何がわかるのよ」

望が割って入る。


「あー、いいよ、言わせとけよ。あんたの言う通り別に楽しくもないし、あんたからみたらつまらないろくな人生歩んでねぇよ、それより着いたぜ」

私は目的地を前に立ち止まる。


「久しぶりだな、ここにくるのは…あ…ひどい落書きだな。ハハッこっちには人殺しだってよ」


「やっぱりそういうリアクションなんだね」


「だな、救いようがないな」


「人殺しの親がやってる工場なんて潰れて当然だ、ざまぁみろだ」

仁は工場に向かって吐き捨てるように叫ぶ。


「だってよ、おっさん」

由梨は腕を組みながら後ろを振り向く。


「「えっ」」

仁と望は同時に後ろを振り向く。


「お前か、お前のせいで息子は犯罪者になったんだ」

悠哉の父親が現れる。


「な、俺のせいだと、俺は被害者だぞ。てめぇの息子に殺された。ふざけたこといってんじゃねぇ」


「やっと息子がお前を殺した理由がわかったよ。そうやっていつも息子を見下していたんだろう?」


「ああ、そうだ。あいつは夢を諦めてこんなボロい町工場なんかで一生を終えるって言うから散々バカにしてやったぜ。まぁどちらにしてもあいつが俺みたいなスターになることはできなかっただろうけどな」


「酷い、なんなのあの男」

望の拳に力が入る。


「なぁ、おっさん、確かにあんたの息子がしたことは許されないけど、こいつの本性を見てすっきりしただろ?」


「えっ?」


「そうだな、納得がいったよ」


「じゃあ、兄ちゃん。あんたは元いた場所に帰れよ、もう用なしだよ、さっさと失せろクズ野郎」


「なんだと、このクソガキ、ふざけたことさせやがって」

どうやら仁は私に手を出せることを知らないようだ。

このまま殴られないですみそうだな。


「はいはい、さっさと地獄に落ちな。それとも地獄に落ちるところを見守ってやろうか?」


「うるせぇ、クソガキめ。お前こそ地獄に落ちろ」

仁は捨てゼリフを吐いて去っていった。




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