作戦
「親父だろうな」
「わかってたんなら先に言ってよ」
「ごめんごめん」
「救急車呼ばないと」
「もう遅いよ。なぁおっさん」
私はおっさんの足元にいる存在に話しかける。
「「えっ」」
「私が見えるのかい」
目の前で首を吊っている男性がそこにはいた。
「ああ、あんた成仏できてないよ」
私ははっきりと伝える。
「そうだろうね、息子があんなことをして責任から逃げたからね」
「そんなに誹謗中傷がすごかったんですか?」
望が普通に話しかける。ずいぶん事件にも慣れたもんだな…
「ああ、やっぱり人気俳優さんだろ?すごかったよ。従業員もさっさと辞めてってしまった」
「ふーん、ねぇ。奥さんはいないの?」
「いないさ、昔に男を使って逃げられちまった、情けない話だよ」
「そっか。まぁ元気だしなよ。あんたはどうしたいんだ?」
「わからない、このままここで誰にも気づかれないでいるつもりだったからね、これからもこにいるよ」
「わかった、じゃあ私たちは帰るよ」
「ああ、見つけてくれてありがとう」
私たちは現場を後にした。
「ねぇ、今度は何を考えてるの?」
流石に勘がいいな。
「あの俳優…仁だっけ?あいつにあの親父の死体を見せる」
「はぁ!?何言ってるの」
「確かにあいつは被害者だよ。でもあいつが風間家を壊した現実を見せる」
「そんなことしたら後悔して誰も成仏できないんじゃない?」
「別に成仏させるだけが私の役目じゃないからな」
「そ、そうだけどさ」
「どちらにしてもあの親父さんは成仏する気もなさそうだし」
「うーん」
「まぁどちらにしても仁だっけ?。どういう状態か見に行こうぜ」
「うん、連れていくのは反対だけど」
「それはあいつ次第だな」
私たちは仁の元へ向かった。
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