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認めたくない真実

「ねぇ、さっきのどう言うこと?」

望が強めに聞いてくる。


「憎悪だよ」


「憎悪?」


「そう、同じ夢を追ってたのに、方や売れっ子俳優、方や夢破れて親父の下で働いている、そんな状況で毎年スターのような振る舞いで帰ってくる、そこで諦めるなとか毎年説教されてみろよ、私なら嫌だぜ」


「確かに嫌かも」


「だろ」


「でも犯人は複数って」


「いや、あいつ1人だよ」


「何でそんなことわかるの?」


「死ぬ直前の記憶…」


「えっ?」


「あの兄ちゃんにも見えていたはずだ。自分が親友だと思っていた相手に殺される記憶を」


「じゃあ何で嘘ついたの?」


「認めたくないんだろ、犯人はともかく、あの兄ちゃんは本当に犯人のことを親友と思ってるみたいだし」


「…何だかやるせないね」


「そうだな…そろそろ帰るか。犯人の動機もニュースになってるかも知れないし」


「うん」


「元気出せよ」


「ねぇ、由梨ちゃん。もし私が由梨ちゃんに嘘ついてたら私を殺す?」


「なんだその質問?まぁ実はあんたは生きててそれを黙ってましたってことだったら呪い殺してやろうかな」

私は冗談交じりに笑う。


「えっ」


「冗談だよ」

私は望の背中を強く叩く。


「痛!!」


「帰るぞ」


「はーい」


その後、動機については私が予想していた通りだった。


「やっぱり由梨ちゃんの言う通りだったか…」


「信じてなかったのかよ」


「ううん、認めたくなかっただけ」


「そっか」


「ねぇ、仁さんは成仏できないのかな?」


「どうかな、犯人が誰かは知ってるんだし。後はどうしてそうなったか…それを考えれば成仏できるんじゃない」


「由梨ちゃんが言ってた、自分の行動を振り返ってみろってことね」


「そうそう」


「よぉ、今回は事件に関わらなかったのか?」

伯父がたばこを咥えながらお気楽に話しかけてくる。


「関わったような、関わってないようなって感じだな」


「なんだ、そりゃ。まぁいいけどよ」


「それよりたばこの吸う本数増えてねぇか?」


「お袋みたいなこと言うんじゃねぇよ」


「ぷっ」


「あ、望。てめぇ笑ったな」


「さてと、おじさんにご飯でも作ってこようと」


「悪いねぇ」


(あの俳優…成仏はできないだろうな)

私はぼけっとテレビを眺めていた。


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