1年前のトラウマ
「ただいま」
ぐごぉおぉぉ
伯父のいびきが聞こえる。
「また寝てるね」
望が呆れて笑う。
「まったく、仕事しろよ。と言いたいところだけど私も少し休むわ。望はテレビでも観ててよ」
私はそう言い残すと部屋にさっさと入って行った。
「え、あ。うん」
「あ、そうだ絶対に1人で外行くなよ」
「はいはい。大丈夫よ」
「絶対にだぞ」
「わかったから、休みなさい」
望はテーブルに転がっているリモコンを取ってテレビをつけた。
何か面白い番組でもやってるかな…
「1年か」
「うわぁ、びっくりした」
突然の声に望が飛び上がる。
「おお、望ちゃん。居たのか」
「はい。今ちょっと前に帰ってきました。それより、1年ってなんですか?」
「由梨は?」
おじさんが辺りを見回す。
「公園に行ってから元気がなくて、疲れたから寝るって…」
「そうか、まぁ仕方ねぇな」
「なんで?」
「1年前の事件を思い出したんだろ、あいつにとってはつらい事件だったからな」
「どんな事件?」
「5歳の子供の事件だ」
「あ、ちょっと聞いたことある、確か…」
「望ちゃん。わりぃけど深掘りしないでやってくれ」
おじさんが私の話を遮る。
「はい、わかりました」
「さてと、俺はちょっと出てくるから留守番を頼むよ」
「え、仕事ですか。珍しい
「珍しいってでも仕事じゃねぇんだな」
おじさんは手首をひねる動作をする。
「パチンコ?」
おじさんがニヤリと笑う。
「由梨ちゃんに怒られますよ」
「いいの、いいの。じゃあよろしく~」
おじさんはいそいそと外に出ていった。
「ほんと、いつ仕事してんだろ?」
私は呆れながらおじさんを見送る。
さてとどうしよう。暇になったな。
私はテーブルに置いてある新聞を何気なく観る。
「あれ…これって…」
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