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「驚いた。そこまでとは」


「え?死者と生きてる人が会話なんて無理でしょ」


「こないだ、由梨が黒板に殴り書きしたことがあったろ?」


「あ…」


「そういうことだ。ばあさんは何かの拍子に息子と会話をとる手段を思い付いたんだ、メモか何かを使ってな」


「そのとおり、初めは信じてもらえなかったがね。だから業者をとことん邪魔して証明したのさ」


「…そんなことって」


「そして、息子と私はその男の言う通りパフォーマンスで業者に依頼、私が邪魔をするを繰り返したのさ。呪われたごみ屋敷にするために」


「…何で二人は死んだの?」


「息子が殺したんだろ。あそこの土地をめぐってケンカにでもなったんだろ。その勢いで殺してしまった。ばあさんはすぐに証拠を隠滅しようとしたが娘はそれを許さなかった。だから娘も殺した」


「たいした探偵だね」


「色々調べたが二人は行方不明で片付けられている、お前たちには事故とかなんとか適当なことを言ったんだろう」


「でも、まさか望ちゃんに殴り飛ばされて意識を飛ばすとはね」


「うう」


「それで目が覚めたときには解体が進んでいたから慌てて息子のところに来たってところだろ」


「まいった、まいった」


パトカーのサイレンが近づいてくる。


警察が会社の中に入っていく。


「残念だったな。ばあさん」


「…仕方ないね」

おばあさんは自分の首を包丁で切りつける。


「いやぁ!!」


「なんだ、何が起きた?」


「おばあさんが自殺した…」


「そうか…消えたか?」


「うん、消えていく…」


その後しばらくしてやって来た警察に連れられていく息子を見送る。


「おじさん、息子さんの証拠は?」


「ああ、業者の兄ちゃんに聞いたんだよ。こんな呪われた場所の解体なんてなんで引き受けたのかってよ、そしたら多額の金が動いてるって聞いてな」


「それで今まで失敗した業者にも聞いてまわったんだが、お金と引き換えに遺体が見つかったらすぐに報告するように話があったらしい」


「よく聞き出せたね」


「まぁな、息子が捕まったら証拠隠滅の共犯で捕まるぞって脅したんだよ。正直に話せば聞かなかったことにしてやるってな、それを今までの業者に聞いてまわってね」


「悪い人ね」


「しかたねぇだろ。こうでもしないと犯人にはたどり着けない」


「小林さん」


「よう、斉藤ちゃん」


「どうして、息子さんが遺体を隠したことがわかったんですか?」


「ああ、タレコミだよ。マスコミとか探偵には独自のルートがあるんだよ」


「そうですか。これから殺人についても追及してみます」


「まぁ、殺人で間違いないと思うがね」

俺はタバコを咥える。


「あれ?ライターがねぇや。斉藤ちゃん持ってる?」


「私は非喫煙者なので」


「ちぇ、まぁまた何かあったら頼むよ」


「何も起きないことを祈りますよ。小林さんが絡むと私も大変です。神埼の言ってたことが少しわかってきました」

にこりと斉藤刑事は笑う。


「ああ、あいつにもよろしくな」


「神埼って誰ですか?」


「俺が東京にいた時に関わっていた刑事だ」


「なるほど、その人も苦労したんでしょうね」


「おいおい、由梨みたいなこと言うなよ」


その後あのごみ屋敷は撤去された。


しかし、息子も捕まってしまったためただの空き地になってしまった。


月日が経過するとそこで遊ぶ子供たちもでてきた。


ここで殺人が起きたことも知らずに…


お読みいただいてありがとうございます。ブックマークや、評価いただけるとうれしいです。

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