1つの解決
その後の経緯について話そう。
すぐに応援の警察が来て、父親は任意同行された。
観念した父親はそこで全てを白状した。
すべては娘を守るためだったと。
そして、家族全員で殺人を共有したこと。
私たちの予想が外れていたのは犯人は兄ではなく父親だったこと。
確かに涼太のしたことも許されない。しかしどんなことであれ、殺人をしてはダメだ。
しかも近くにいた関係のない生徒も切りつけている。
翌日、斎藤刑事が家に訪ねてきた。
「おはようございます」
「よう、斉藤ちゃん。これでめでたく事件解決だな」
「小林さん、なんで、現場に来てくれなかったんですか」
斉藤刑事がぼやく。
「すまんすまん。ちょっと用があってな」
「どうせ、競馬だろ」
私はボソッと言う。
「でも、俺の予想通りだったろ?犯人はあの家のやつだって」
「確かにそうでしたね、小林さんの言う通りに現場に行きましたけどまさか、本当に犯人だとは。でも何でわかったんですか?」
「ああ、実はあの家の母親からストーカー被害の依頼を受けてたんだよ」
「「ええっ」」
私と望は声をあわせて驚く。
「だから、ストーカー男の様子を張ってたらいきなりあの少年が刺されちまってよ」
「そうだったんですか。これからはそういうことはちゃんと伝えてくださいよ」
「悪い、悪い。顔ははっきり見えなかったんだけどさ。タイミングよく母親が依頼に来たのが何となく違和感があってな、だからあいつら家族が犯人じゃねぇかなってよ」
「そうですか。まぁ被害者も被害者ですが家族ぐるみでストーカー男の殺人を計画ですか…」
「何ともやるせないねぇ、両成敗って訳ではないよなぁ」
「そうですね。それにこの事件はもう…」
「そうだな」
「何か2人とも様子が変だね」
「まぁいいよ。散歩でも行こうぜ。望」
「あ、おいてかないでよ」
望が慌てて私の後を付いてくる。
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