涼太の罪
「よお」
私は乱暴に涼太の隣に座る。
望も涼太を挟むように座る。
「おい、おめぇストーカーじゃねぇか」
「はぁ!!何いってるんですか!!」
涼太が突然のことに苛立ちを見せる。
涼太を挟む様に座っていた望は頭を抱える。
「色々と調査したけどよ、デートなんてしてないだろ、いつもあの子の後を追ってただけだろ?」
「…」
涼太はうつむいたままだ。
「おい、なんとか言えよ」
その瞬間私の身体に衝撃が走った。
「えっ?」
一瞬何が起こったか理解できなかった。
「なんだ、ばれちゃったんですね」
涼太が私の腹部にナイフを刺した。
「て、てめぇ」
私の腹部から血がポタポタと落ちる。
私は思わず腹部を押さえるがどうにも出来ない。
くそ、痛みは感じるのか…そういえばこないだ蹴っ飛ばしたおっさんも鼻血を出してたっけな。
「由梨ちゃん!!」
望も何が起きたのか理解するのに時間がかかったようだ。
「大丈夫だ、深くねぇ」
私は望に言う。
「お前、それであの子を脅したんだろ」
「なんだそこまでわかってるんだ。そうだよ、お陰で一緒にデートをしてくれたよ」
「そんなのデートって言わないわよ。脅迫じゃない!!」
望が怒る。
「うるさい、あんたもこの人と同じように刺すぞ!!」
その瞬間、涼太の顔面に由梨の拳が入る。
「ぐわぁぁぁ」
涼太は顔面を両手で押さえる。
がら空きになった腹部にもう一発パンチをお見舞いする。
「ぐふっ」
涼太はその場に倒れ込む。
「お返しだ、バカ野郎。てめぇはそこで一生後悔しとけ。いくぞ、望」
「ちょっと、歩けるの?」
「大丈夫だよ」
私は望の肩を借りながら歩いた。
涼太が追って来ることはなかった。
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