反省
ここから先は私の失敗談だ。
あの後、噂のヨウチューバーが入居してきた。その日は引越し作業やらで配信はやらなかったようだ。私はスマホをみていつ、この男が生配信を始めるのかを待ち続けていた。
そして入居をした翌日。生配信が始まった。
伯父と私は急いであのアパートへ向かった。
扉の向こうからはヨウチューバーの呑気な声が聞こえる。
「やっほー。みんなここが噂の事故物件だよ。さて生配信で何が起こるかなあ」
ふふふ、呑気なもんだな。今から盛大に驚かしてやろう。私はニヤニヤしながら部屋の鍵を差し込んだ。
男は鍵の開く音に思わず
「ひっ」と声をあげた。
そして、私は勢いよく扉を開けた。
「ぎゃあー」
男は大声を上げた。
私はその男の姿をみて思わず・・・調子に乗ってしまったのだ。
机の上の機材やそこらへんに置いてあるぬいぐるみを投げてみたり、水道の蛇口をひねったりした。
すると男は慌ててすっ転んで生配信がストップした・。
あ、やりすぎたかな。
私は冷静になった。男は汗なのか、涙なのか、鼻水なのかひどい面をしていた。
「た、助けてくれ~」
やべー。やりすぎた。まあいいや帰ろう。私は伯父の車に戻った。
「おい、お前やりすぎだぞ」
伯父が呆れて言う。
「やっぱり?ちょっと楽しくなっちゃって」
「たく、あのヨウチューバー大泣きしてるぞ
」
「え、まだカメラ回ってるの?」
「ああ、本人は気づいてないけど…どうなっても知らねえぞ」
それからあのヨウチューバーはやらせと認定されて大炎上してしまった。ヨウチューブを引退することになってた。
男自身も怖くなりさっさと退去してしまった。それどころかあのアパートの管理人自体がヤラセを手伝ったと世間からはバッシングを受けることになった。おばちゃんごめんなさい。愚痴は伯父さんが聞きますので。
私はなんとも言えない気分でこの一連の出来事を反省した。
空は雲ひとつないいい天気だった。いやそんなこと感じてる場合ではないか。しばらく外出は控えるか。
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