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発見

翌日おばさんはいそいそとチラシを持ってあそこの地区に向かっていった。

あの頑固親父はどこにいるのだろうか。私は心配でおばさんの後を追った。

早速おばさんはあの頑固親父の家をたずねた。

「あら、留守のようね」

おばちゃんはしつこくピンポンを押す。


「まあいいわ、じゃあ近所をまわりましょう」

おばさんはチラシを持ちながら近所の住民に営業を始めた。

このままだと、ただおばさんの営業で終わってしまう。叔父は何を考えていたのか。

するとおばさんはあの家の頑固親父の評判を聞き始めたのだ。


「あなた町内会長さん?あそこのおうちいつも留守みたいなんだけど」


いつも?おばちゃんがここに来るのは始めてのはず。そうか伯父と打ち合わせしたのか。


「ええ、会長ですが。あそこの家ですか。よく若い方と揉めているのをみて仲裁したりしていましたが最近は大人しくなりましたね。というかあまり姿を見てません」


「今日も留守みたいなのよ」


「そうでしたか。2年前に奥様を亡くされてあまり遠出はしない印象ですがどこか旅行にでも言ったのかな」


「そう、じゃあいいわ」


おばさんは次にお隣の家の若い夫婦の家をたずねた。

「そういえばここ最近は見てないな。病気でもしたのかな。僕も一度気になってたずねてみましたがそのときも留守で。まあ口うるさくて町内会長さんともよく揉めてましたよ。うるさく言う人がでてこなくて精々してたもんであまり気にしてなかったです」

近所の若夫婦の夫が答えた。


「え、じゃあ心配だからあなたみてきてちょうだいよ」

ここぞとばかりにおばちゃんのずうずうしさが発揮される。


「え、私がですか」

夫は困惑していたが妻に諭されてしぶしぶとあの家におばちゃんと一緒に向かうことになった。

玄関のインターホンを鳴らすが誰もも出てこない。

「留守なんじゃないですか」

男はあまり関わりたくないのかすぐにあきらめようとする。


「ちょっと扉あけてみたら」


「いやですよ、そもそも開いているわけ無いでしょう」

そういいながらも男は扉に手をかける。ガラ、開いている。


「開いていますね、それに変な臭いがする」


「なにかしらね」

おばさんは男を家のなかにぐいぐいと押し込む。

「ちょ、かんべんしてくださいよ」


私はふと家の中をみた。あの親父が遺体の横に座っている。そこにいたのか

「か、梶原さん」

男は小声で中に入って立ち止まった。


「うわあああああ」

男は親父の腐敗が進んだ遺体を見つけて絶叫していた。

おばちゃんも言葉にならない酷い顔をしていた。

「どうしたの」

男の妻が急いで駆け付けた。

それを聞きつけた近所の人たちが次々と家に入っていく。

「梶原さん、いつのまに亡くなっていたんだ。とりあえず警察に連絡しましょう」

さっきの町内会の会長さん落ち着いて行動をしていた。


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