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ケース4 梶原拓馬(享年68)

私がこの身体になってからすでに半年が経過しようとていた。この半年の間にいろいろなことがあったなと布団の中で考えていた。すると例の管理人のおばちゃんの声が聞こえた。


「光一君のおかげよ。みてこのチラシ」

伯父がそのチラシを見る

チラシには

[あなたも事故物件に住んでみませんか?今なら家賃半額です]


「おいおい、まさかほんとにこの路線でいくわけ?」

さすがの伯父も呆れたようだ。

私も起きて思わずチラシを覗き込んだ。手作り間満載のそのチラシに思わず苦笑してしまった。

「で、なんでこれが俺のおかげなんよ」


「光一君のアドバイスを旦那に話したらこのチラシをすぐに作ってね。そしてとうとう1人入居者が決まったのよ」

おばちゃんは得意気に言う。


「すぐにって2ヶ月たってるけどな」

伯父の皮肉もお構いなしにおばちゃんは続ける。

「これがね、20代のそこそこいけ面の男の子でヨウチューブ界でもそれなりに有名らしいのよ。あのこのおかげでこれからも入居者が増えたらウハウハよ」

たしかにあそこのアパートで2件の殺人事件が起こったがあそこに幽霊といわれる存在はいない。

私は念のため一度確認しにいっているから間違いない。おそらくそのヨウチューバーはなにも起こらないあのアパートをよきところで退去するだろう。

私はいつもの要領で玄関をあけて散歩に出かけた

「あら?今玄関開いた?」

「きのせいだよ」

伯父のごまかす声が聞こえた。


今日も目的地があるわけでもなく散歩をしていた。

今日はいい天気だ。川原ではサッカーをやっている少年たちがいる。

やることがないなぁ。どうしようか?

ふと私は今までに行ったことがなかった住宅街を歩いてみることにした。

「ふうん、昔ながらの家が多いな」

私は独り言をいって歩いていた。

「おい。おまえ。そこの金髪の女」

私は突然声をかけられたのと無礼な言葉に思わずに睨み付けながら振り返る。

そこに座っていたのは、いかにもな頑固親父だ。


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