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結末は

翌日、私は目が覚めた。

どうすればいいのだろうか。旦那は行くことに躊躇していた。理由は先日伯父から聞いたことのせいだろう。

私が迎えに行かなければもしかしたら旦那は現場には行かないかもしれない。いや行かないでほしい。私は布団にもぐりこんだ。

今日外にでたら確実に伯父にキレられる。そんなことより二人が会ってしまったらと考えると怖くて外に出られなかった。


1週間が過ぎた頃、私はあの事故現場に向かっていた。あのあと旦那は奥さんに会いに行ったのだろうか。会ってどうなったのだろうか。私は思い足取りで歩いていた。

すると、あのおばさんがいた。成仏していない。

おばさんは私に気づいて笑顔になる。

「よかった、お嬢ちゃん待ってたのよ。もうこないかと思ってた」


「あのすいません、私何も知らなくて。余計なことをしました」


「いいのよ、ほんとのことを言わなかった私がいけないんだから」

私は躊躇しながら聞いてみた

「あの、旦那さんとは会いましたか」


「会ったわよ、まさか自殺してるとはね。何度も謝ってたけど。でもね私は許さないって散々罵倒してやって追い払ってやったわ」

おばさんは得意気に言う。

「そうなんですか」

私は何て言葉を返していいのかよくわからなかった。


「ええ、すごくすっきりしたわ。おじょうちゃんのおかげよ。ありがとう。お礼を言いたくてずっと待ってたのよ」


「えっ、私を待ってた…」

私はリアクションに困る。


「そうよ、これで私もこの世に未練はないわ。本当にありがとう」

おばさんの身体がだんだんと消えていく。


「あの、私、由梨って言います」


「そう。由梨ちゃん。元気でね。ちゃんと自分と向き合って行ってね」

おばさんは笑顔で消えていった。


これでよかったのだろうか。おばさんは気持ちよく成仏ができた。おそらく旦那は一生成仏できないだろう。

そしてあの不倫相手はあの家から金目のものでも持っていったのだろう。

この世はなんて残酷なのだろう。私の目から涙がでた。この涙の理由はなんなのだろう。

自分でも良く分からなかった。しかし私の涙は地を濡らすことはない。


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