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決意

「そろそろ、父親が帰ってくる頃だな、そしたら行くぞ。」

あの後一度伯父の車に戻り私は落ち着きを取り戻した。


「行くって、伯父さん一人で行ってもどうにもならないんじゃない?」


「ああ、だからさっき俺の知り合いの刑事の知り合いの刑事をこっちに向かわせるように頼んでる、そろそろ来ると思うが」


そんな話をしていると私たちの車の後ろに車が止まった。


車から降りてきた男はこちらに向かってきた。

運転席の扉をノックすると叔父は窓を開ける。


「あの、小林さんですか?私は斎藤といいます」

斎藤と名のった男は警察手帳を出した。


「詳しい話はわかりませんが、東京の神埼からここに向かうようにと」


伯父はにかっと笑い

「悪いね、無理を言って」


「いえ。で行方不明事件?ではない事件が起きているということですか」

斎藤さんは早くも本題に切り込んできた。


「君は話が早くていいね、これからあそこのアパートに父親が戻ってくる。そしたらそこで職質してほしいんだ」


「職質ですか、家の近くで。なんていいましょうかね・・・」

よくこの刑事は詳しい概要もきかず話を進めているなと私は関心してしまった。


「叔父さん、このビラを見つけて、事情を聞きにきたっていうのはどう?」


「ああそれがいいな」

刑事が不振な顔をしながら聞いた


「あれ?後ろに誰か乗ってます?」


「独り言だよ、いい案を思いついたから」

伯父は刑事にビラを渡す。


「なるほど、私がこれを入手したが、捜索願いがでてないから事情を聞きにきたという体ですね」

斉藤刑事がペラペラと話す。


「ほんと、君は柔軟性があるな、神崎ちゃんにも見習ってほしいよ」

伯父が軽口をたたいた後に急にまじめなトーンで言った。


「あの家には子供の遺体があるよ、だからなんとしても家に入んないと意味がねえ」


「い、遺体ですか?なにか証拠があるんですか」

思わず刑事の声が裏返っていた。


伯父は少し間をあけて

「勘だよ。探偵の勘」


なんていう理由を言っているのだろう、私は思わずあきれる。この刑事の協力がないと事件を解決するのは難しい、なんとか繋ぎ止めないと


「わかりました、とりあえずその勘を信じましょう、あなたの解決した事件。私もよく知っていますので」

・・・どんだけ柔軟性があるんだこの刑事は。いや適当なだけなのかも。


伯父はどや顔で私をみた。

むかついたので顔を殴って見せた。あたることはないが。

そんなやり取りをしていると、前方から人影が見えた。孝雄だ。

刑事もそれに気づいたのかビラを一度ポケットに入れる。

「家に入る瞬間に私が訪ねますね」


「俺も一緒にいくわ」


伯父と刑事は孝雄がアパートに入っていくのを確認し急いで後を追いかけた。


私は置いてかれる格好になったので私も慌ててその後を追った。

だが、私は思わず歩みを止めた。前方から雄太君が歩いてくる。

なぜだ。


「雄太君どうしたの?」

私は伯父たちの行方を気にしながら聞いた。


「うん、あのねお姉ちゃん。なんだかお母さんの声が聞こえた気がしたんだ」


どうしよう伯父がもう孝雄に話しかけてしまう。

「雄太君、お姉ちゃんと一緒にきて」

私は雄太君の手をとって走った。そうだ、この子にはあの男が裁かれるのを見る権利がある。残酷なことではないと自分に言い聞かせた。


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