緊急
「ごめんなさい、まさかこんなことになるなんて」
真奈美は沙夜の首もとにタオルを当てて止血をしながら男に話しかける。沙夜は意識を失っている。
「君のせいじゃない」
男は真奈美を慰める。
「それより救急車が来たら隠れないとね」
真奈美は常に冷静に話す。
「そうだね」
男は複雑な顔をしている。
「ねぇ、私が憎い?」
真奈美もそれに気づいたのだろう。
「いや、そんなことはないさ」
「そう、よかった」
しばらくすると救急車のサイレンが聞こえてくる。
「救急車が来たね」
「そうね、じゃあ私たちは隠れましょう」
2人は部屋に隠れていく。
慌てて救急隊が部屋に入ってくる。
「大丈夫ですか?くそ、出血が酷い、急いで搬送するぞ」
沙夜はまだ意識が戻らない。
「しかし、誰が通報したんだ?」
救急隊の1人がぽつりと呟く。
沙夜は担架に乗せられ救急車で搬送されていく。
「じゃあ、またね」
真奈美は男に声をかける。
「ああ、まだやらないといけないことがあるから」
男は家から出ていこうとする。
「そう…手伝わなくていいの?」
「大丈夫だよ、ありがとう」
真奈美はその背中を見届ける。
「さてと、これからどうしようかしら♪」
ルンルンと上機嫌な真奈美を私は黙って見つめる。
「これもどうにかしないとね~」
真奈美は右手に持っている袋を見つめる。
「めんどくさいな~」
もう我慢の限界だ。
私は頭に血がのぼる。
「油断したな、このくそ女」
私は机に置いてあった灰皿で真奈美の頭を殴りつける。
「えっ」
どさりと真奈美は倒れる。
頭からはゆっくりと血が流れていく。
真奈美はピクリとも動かない。
やっちまった…
私は真奈美が生きているか確認する。ふぅ、死んでないからセーフだよな…このくらいは許してくれよ、あの子を助けたんだから。
さてと、私はスマホを取り出して伯父に電話をする。
「なんだ、どうした?」
伯父が電話にでる。
「ここに警察が来るように手配して、今すぐ!!」
「な、どういうことだ?」
伯父は状況をつかもうとする。
「いいから早くしろ!!」
私は感情的に言い放つ。
電話が切れる。
まったく…
あいつはいつも厄介ごとをもってくるな…
仕方ねぇな…
お読みいただいてありがとうございます。ブックマークや、評価いただけるとうれしいです。主人公の2年目もあと少しになってきました。




