第二十七話 レオのお見舞い
皆様いかがお過ごしでしょうか。
私の小説で、この気が滅入る中も楽しく過ごせたら幸いです。
後書きにまたくだらない話を載せてます。お時間のある方はお付き合いくださいませ。
「ねえねえ、レオ寝てると思う~?」
「どうでしょうか。でも、寝ていたら叩き起こせばいいのでは?」
「イブ、それはダメだよ。レオナルドが可哀想だ。」
「ふふ、真に受けないでくださいませ。冗談ですわ。」
私たちはそんななんでもない会話をしながら使用人舎の階段をのぼっている。
今の時間帯はみんな忙しいからあまり人はいない。使用人舎に現れた私達3人の姿にギョッとしつつも頭を下げていく使用人がちらほらいるだけである。
イブの物騒な提案に、エドワードは可哀想と言いつつも、実際寝ていた場合は叩き起こすと思われる。
イブも冗談とは言うが提案時の顔が真剣だった。
皆こわい!!病人は起こさない方がよくない?休ませてあげようよ…………
「あ、ウラノス。おーい!」
レオの部屋の前にはウラノスが座り込んでいた。なんで部屋の中で待たないの………?廊下の床は固いし冷えるだろうに……追い出されでもしたのだろうか。
「おー、マリア。やっぱり見舞いに来たか。」
私に気づいて、待っていたぞといった顔をするウラノス。
「そりゃくるでしょ。愛しい彼氏が早退しちゃったんだもの。それに、色々報告もあるし。」
「よーゆうわ。お前が早退させたんやろ。そのせいで俺が面倒見なあかんくなったし……あー、あの報告な。」
はぁー、とため息をついて首を振る彼は相当疲れているらしい。
「ハイハイ、ごめんなさい。ご迷惑おかけしました。ありがとうございました。ねえ、レオは起きてる?ちょっと呼んでよ。」
私は早口でお礼を済ませる。本題はレオを呼んで貰うことだ。
「お前………もうちょっとぐらい感謝しろ……」
呆れたようにウラノスが言うけど、完全スルーで対抗しよう。あ、笑顔は大切だよね、ニッコリ。
「あー、もういい。レオナルドー!お前今起きてるやろ?ちょっと開けろや。」
ウラノスがドアをノックしながら名前を呼ぶ。ノックの仕方は雑である……遠慮の欠片も感じられない。
とりあえずウラノスは、レオが起きてる事をわかっているらしい。こういうところは神だな、普通では見えない様なところも全部わかっているのだろうか………
「なんだよ、まだ帰ってなかったのか?バイバイって言ったろ!」
部屋の中から、レオのイライラした声が聞こえてくる。私自身も神に対しての扱いを注意されるが、扱いの悪さはレオには負けると思う。前世やらなんやらの経緯がない分レオの方が酷いのでは……?
_________ウラノスからすれば"どっちもどっち"としか言いようがないのだが。面倒な組み合わせを作ってしまったもんだと後悔しながら、ハンモックで昼寝をする毎日である。
「お前に見舞い客やぞ~、猫被らんくていいんか?お前が愛して止まんやつ、出やんのか?」
「え。マリー!?少し待ってねって伝えてくれ!」
「元気そうだね、良かった。早くしてね。」
「早くしてくださいませ。」
「あまり僕を待たせるなよ。」
私は丸聞こえだよ、という意味も込めて自分で返事をした。それにイブとエドワードも続く。
「ええ!?そこに居るの!?そういうことは初めに教えてくれ!待て、こっちは使用人舎だぞ……マリーは大体予想していたけど、お嬢様にエドワードまで!?お嬢様、使用人舎に来てはいけないと旦那様に言われていたはずです!怒られますよ!エドワードも王太子が来るところじゃないでしょう!今から着替えて外に出ますので、少しの間、中庭のベンチでお待ちください!」
「予想してたって何よ……」
もっと予想外!みたいなのを期待してたのに。まあそりゃそうか、必ずお見舞いに行くのが私だ。
「言いつけをただ守るだけでは面白くありません。それに非常事態ですわ、従者の見舞いですもの。」
イブは言いつけを破る気満々、悪びれてもいない所が実に彼女らしい。
「えー、レオナルドの部屋には入れないのか?」
エドワードはいつでもマイペース。密かにレオの部屋に入ることを期待していたらしい。
「はい、入れません!中庭でお待ちください!」
レオはどうしてもいれる気がないらしい。
……………しょうがない、中庭で待つか。
「いこうっか。」
「しょうがないですわね……」
「えー、部屋みたかったのにーー?」
私の言葉に続く諦めが早いイブと、まだ諦めきれない様子のエドワード。
「エド、諦めも肝心ですわよ。」
「むーー、しょうがないなぁ」
まあ、そんなエドワードも、イブの一言で諦めがついたようだ。イブは本当に凄いと思う。
私達は上ってきた階段をおりて中庭に向かった。
♡◇
「お前マリアだけでも部屋に入れる気無かったやんなぁ、まあ、あの部屋じゃ見せられへんよなぁ?」
「うるせぇ、絶対に言うなよ。」
「さあ、それはどうやろな、ははっ!」
私達が中庭に向かったあと、こんな会話があったことは当然知らない。
♡◇♤♧
「すみません、お待たせ致しました。先程は取り乱してしまい申し訳ありません。」
レオがいつものカッチリした服装に着替えて使用人舎からでてきた。とっても申し訳なさそうな顔をしていて、見ているこちらの方が申し訳なくなる。
「謝る必要はない。こちらこそ、見舞いに来たのにわざわざ外に出て来て貰ってすまないな。」
「いえ。」
堅苦しい挨拶を終え、レオがベンチに座った。
すぅーっと息を吸って、私は話を始める。
「今日のお昼ね、アイザックが一緒にお昼御飯を食べに私達のところに来たの」
「アイザックが!?それで!?大丈夫だったのか!?」
レオはみんなを平等に見れる方向に向けていた顔を、素早くぐるりとこちらに向けた。顔には焦りが見える。
「うん!イブが格好良く守ってくれたよ!」
私はレオに心配をかけないよう、ふわりと笑いかけた。
「良かったぁ……お嬢様、ありがとうございます。」
安堵のため息をつき、イブに頭を下げるレオ。私のためにそこまでしてくれる人は後にも先にも彼だけだろう。…………家族を除いてだが。
「別にいいですわよ。私は友人を守っただけですわ、貴方にお礼を言われる筋合いはありません。」
イブは少し照れくさそうにうつむき、彼女のさらさらの髪を触る。
「イブったらね、アイザックに困った頭ですねって。同情します~って言うんだよ!私ビックリしちゃった!でも、めっちゃくちゃ格好よかったよ!」
私はレオだけに聞こえるようにこっそりイブの活躍を自慢する。
「マリー!シーっ!」
「あ。」
私は話すうちにヒートアップ。それイブが気づくが、止めに入った頃には全て話し終わっていた。
「え、お嬢様!そんなストレートにおっしゃられたのですか?一歩間違えれば……
「それくらい、わかっておりますわ!!私は首から上が困ったものだと言ったまでです。直接、頭とは言っておりませんわ。それに、私の口が独り歩きしていますのと、安全策も敷きましたわ。」
うーーーん、安全策になってる……のかな?でもきっとイブのことだから、口が独り歩きするのも嘘ではないのだろう………
「そうだよ~、イブは格好良かったし、あのカート子爵の息子は知能が無さすぎて、理解できているかどうか……あはは!まあ何かしてきたら僕が出るよ」
エドワードはオブラートに包むことなく、笑顔で怖いことを言う。エドワードが出ると言うことはアイザックやカート家が消える可能性が出てくるということ………
「ま、まあ、アイザックは1度心が折れると戻ってこないから。たぶんもう大丈夫だと思うよ!」
「へぇ、そんなやつなのか。最後まで鬱陶しいな」
レオは『アイザック鬱陶しい』を顔全面にだしながら、私の頭を優しく撫でる。レオはこうすると落ち着くみたいで、イライラするといつも私の頭を撫でに来るのだ。
「他に注意する人物はいないのか?今回は僕だけ知らされてなかったじゃないか。」
エドワードも珍しく怒っているらしい。まあそりゃそうか、自分にだけ知らされていなかったのだから。知らされていないというよりかは話す前に本人が来たという方が正しいのではあるが。
「ごめんごめん、今のところアイザックだけだよ」
「ならいいけど。」
本当はあと二人いる。
でもひとりは、イブが私をいじめないない限り出てこない、エドワードルートに入ってしまったときのお助けキャラ。
エドワードルートに入るとすぐ出てくるけど、今のままでいけば大丈夫。
もうひとりはクラスの男子で、魔術の模擬テストでペアになり、ある程度好感度をあげるとルートに入るが、ただペアを務めるだけなら友達で終わる。
知識豊富な優等生で、友達としてなら大歓迎だ。
つまり、こんなに面倒くさい状況に陥るのはアイザックだけ。初等部の低学年3年間は平穏に暮らせそうかも…………
「誰が来たとしても俺はマリーは渡さないぞ!」
レオが私の肩をつかんで抱き寄せる。
ちょいちょい!!レオ!?恥ずかしいって!なにその宣言………
「私もマリーの横は譲りませんわ。」
イブーーー、嬉しいけど、目が怖い。
「僕も友人はこのメンバー以上は要らないかな。あ、皆でマリアを守ろうじゃないか!」
エドワード、本音が漏れてる………それ絶対他の人に言っちゃダメだよ。
声かけてまで、守ってくれなくてもいいから!気が向いたらで………
「りょーかい!面白そうやから混ぜてくれ」
ウラノスーーー??帰ってなかったの??混ざらなくていいよ、面白くないよ。
「じゃあ皆、マリア守り隊として_____活動開始!」
「「「おーーー!」」」
「マリア守り隊として」を言い終わったところで、エドワードが片手をつきだした。何をしてるんだと思っていたら、皆がそれに自分の手を重ねだす。そしてエドワードの「活動開始!」で皆は「おー!」と叫び、勢いよく重ねた手をあげた。
なんじゃそれ!なんの意味があるのかは知らないけれど、皆は一致団結したようだ。え?ちょっと?マリア守り隊ってなによ!活動開始しちゃってるし、え、私そんなのいらないよ!?いらないよーーーっ!!
私の心の叫びは誰にも伝わらない。
皆は私を守るための作戦会議をするらしく、本館に肩を組んで行ってしまった。
ちょっと待って、私を守るんだよね!?置いていかないでよ!!
私は急いでみんなを追いかけたのだった。
<作者の会話> くだらない話②
ある日の朝、ある程度会話が続いたあとの事
友達)あ、おはよう言うの忘れてた!
私)あ、ほんとだおはよう!
友達)おはようってよく言うの忘れるよね。
私)やね、あ、そうだ!"おはよう貯金"しとこ、おはよう!
友達)いいね、私もしよう"おはよう貯金"。おはよう!
忘れがちだけれど、挨拶って大切ですね。
皆様、おはようございます(^-^)
皆様も"おはよう貯金"どうですか?笑笑




