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“ヒロイン”に転生した私は、“悪役令嬢のモブ従者”に溺愛される!?  作者: ぴよこ組
第二章 予言された聖女と呪われた図書館
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第十四話 保管庫を探せ①

ブックマーク、ご愛読宜しくお願いします!


 





「ねぇねぇ!早く探そうよ!」



 私は早くも探偵気取りでワクワク。

 エドワードにより人払いされていて、この客室には私達4人しかいない……という事で捜査会議室と化している訳だが。



「無謀に探し回っても父上に不審がられて終わりだろう。それに、ここは住居だが、すぐ隣には君の父上や、他の重要人物もいるんだぞ。」



 エドワードに釘を刺された。調子にのって、何でもして良いわけでは無さそうだ。



「はーい、すいませぇーん。」



 私はそんな当たり前なことを忘れていたのか。

 少し悔しかったので、白目を剥いて顎をしゃくれさせるという、バカにしてる度百パーセントの顔を作ってみた。

 流石にエドワードも、悔しさを己の顔面で表現して返してくるとは思っていなかったらしく、苦笑している。

 変顔をした張本人の私も、段々恥ずかしくなってきた。やってしまったなぁと後悔しても遅い。



「王宮の地図とかないんですか?」



 そんな私達に冷ややかな視線を向けながらイブが話を進めた。



「あるけど、無いんだよね。」



「それは……どういうことですか?」



 あるけど、無い。エドワードの矛盾した言葉にレオが反応する。



「王宮の地図というか、設計図?みたいなのがあるのはあると思うんだよ。そうじゃないと作れないし。それに、本当に隠し部屋のようなものがあったとすると、歴代の王は知っていないといけないだろ。」



「ですね。それなら確かにあると言って良いのでは?」



 イブの言うとおり、エドワードの口振りからすると、確かにあると確信しているのだろう。



「いや、これはあくまでも僕の推測だからね。あるとは限らない。設計図は燃やされているかもしれないし、隠し部屋は口頭でここまで教えられて来たのかもしれない。___あるいは、あったとしても金庫の中だな。王宮の構造自体、外部の人間に漏らすことは禁じられているんだ、さぞ大切に保管されていることだろう。」



「そういうことか………。設計図があったとして、警備の人に気付かれず金庫室に入れたとしても、金庫の鍵や暗証番号がわからないのだから開けられない……難しいね。」



 あるかもわからない設計図……侵入できない金庫室に、簡単には開けられない金庫……。

 多分設計図を手に入れるのは無理だな。



「設計図を手に入れるのは潔く諦めましょ。今の私達に出来ることじゃないし、得策でもないわ。」



「でもマリー、設計図なしで探し回るのも無理なんだぞ?どうするんだ?」



 レオはまだピンと来ていないらしい。

 こんなに簡単なことなのに。



「忘れちゃいかんよ、私達にはこの王太子、エドワード君がいるじゃあないか。生まれてからずっと住んでいる自分の家だ。構造くらい大体はわかるだろう。」


 はっはっはーと、どこぞの探偵キャラが出る。



「わかるのはわかるけど、6棟全てを把握しているわけではないよ。2つが家、1つが客用、もう1つが夜会とかで使うホールで、残りの2つは仕事場。僕はまだ子供だから勝手に仕事場に入ることは許されていない。一度見学したきりだ。」



「その中の1階で、怪しい部屋は?地下室がありそうな!」



「うーん、家は多分無い。知らない人が来れば警報がなるし、僕が気づくはずだ。それは客用のほうも同様。ホールはダンスレッスンでたまに使うよ。でもそういえば、天空の間だけは入らせてもらえないな。戴冠式に使うところで、神聖な場所だから、父上もその時しか入ったことがないみたいだよ。仕事場は、1つが住み込みの騎士や、使用人用のやつ。もう1つは会議室や、国王室、宰相室とか偉い人に1部屋ずつある感じかな。」



「どこも怪しそうじゃないですね。無駄がないって感じで。」



 無駄がない……本当にそんなことある?うちの家でも使わない部屋があるのに……って!そうだよ!



「ねぇ、エドワード。本当にこの家怪しくない?もしかして、使ってない部屋とかあるんじゃない?それに地下室なら地下通路があるかもしれないし、玄関から入ってくるとは限らないんだよ!」



「使ってない部屋……そういえばたくさんあるな。その他にも、ある意味がわからない部屋がある。」



「絶対にそれじゃん!!!なんで早く言わないの!ある意味がわからない部屋とか、怪しいの一言に尽きるでしょ!」



「いや、だって、大人には意味があるかもしれないだろ。僕が言った部屋は騎士の間と、絵画の間と、チャノ間?だよ。」



 チャノ間?……茶の間!それ絶対に茶の間だ!



「チャノ間ですか?なんだそれ。」



「聞いたことがないわチャノ間……」



 え?……みんな知らないんだ……そっか、この国には無いから……じゃあなんであるんだ?外交とか?取り敢えず、怪しいのは間違いない。



「多分チャノ間は、お茶の間って書いて茶の間だよ。海の向こうの日本という国の文化。畳の上に机とかおいて、座布団に座るの。」



「へぇ、実際にある文化か。それならあの感じもわかる気がする。出来上がってるんだよね、感じが。他の部屋と違うしうち以外で見たこと無いのに、これは完成形だって思うんだよ。」



「そうなんですか……それをなぜマリーが知っているのです?」



 げ。やっぱ聞かれた。住んでいたから……とか言えない。



「マリーは世界の文化について調べるのが好きだからだよ!よく本を手にしているのをみるよ。」



「そう言えばそうですわね、表紙は見えませんでしたけれど、あれは世界の文化についての本でしたのね。」



「そ、そうそう!」



 レオのナイスフォロー。レオだけが私が転生してきたことを知っているから……良かった。

 いつかこの2人にも言わないと。でも今はその時じゃない、そんな気がする。



「取り敢えず、騎士の間と、絵画の間と、茶の間に行ってみようよ。1番怪しいのはたぶん茶の間。」



「なぜそう思うのです?」



「畳という床はめくれるの。下に隠された階段があるかもしれないわ。」



「確かに。あれは、めくれそうだな。」



「それなら騎士の間とかも怪しくないですか?ある意味がわからない部屋というのがよくわかる感じで。」



「それなら絵画の間も怪しいですわ。絵をめくると壁にドアがあるかもしれません。」



 うーん、全部怪しくなっちゃった。

 そうか、どれか1つじゃない、全部に何か隠されてるんじゃないかな?



「保管庫ってさ、簡単に開けられたら意味ないよね。」



「まあそうだな。国の書物も入ってるだろうし、起きた全ての事件についての情報が揃ってるわけだから。」



「じゃあ鍵、あるんじゃない?誰かが持っていて無くさないように、鍵の置場所も。」



 私がそう言うと、イブがニヤリと笑う。



「やはり、3部屋とも行く必要がありそうですわね。1番近い部屋から行きましょう?」



「1番近いのは絵画の間だな。」



「じゃあそこからレッツゴー!!」



「「「オー!」」」




 こうして私達の冒険が幕を開けた。

茶の間……入れたかったんだ。

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