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“ヒロイン”に転生した私は、“悪役令嬢のモブ従者”に溺愛される!?  作者: ぴよこ組
第二章 予言された聖女と呪われた図書館
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第十話 旧図書館事件

ブックマーク、ご愛読宜しくお願い致します!

毎日少しずつブックマークが増えることが、励みになっております。本当にありがとうございます!


図書館で起こった事件の内容が残酷かもしれないです。苦手な人は、最後の方だけシュパパっと、とばし読みしていただけたらと思います。






 入学から1週間ほどたって、クラスにもなれてきた。


 攻略対象キャラからの接触は今のところない。


 旧図書館事件の進展もない。



 良く言えば、平和。

 悪く言えば、暇、暇すぎる。


 そんな感じで私達三人マリア・イブ・レオがだらけきった午前中。



「今日の放課後、現図書館に行って旧図書館の事件を調べないか?」


 やっと、エドワードがそう提案してきたのだ。


 私達は、その言葉を待っていました!と言わんばかりに「了解です!」と答えた。



 *

 *

 *



 そうして待ちに待った放課後。


「マリー、私、図書館に行く前に、お手洗いに行って来ますわ。」


 私の耳元でこそっと呟いて、イブがお手洗いに行った。


 レオはまだ来ていない。中等部と初等部では、若干授業が終わるのにズレがあるらしい。


 しょうがないので、エドワードと少しの間雑談をした。思ったよりかは盛り上がったし、話題に困ることもなかった。よかったよかった。



 暫くするとレオが走って私たちの教室に入ってきた。「遅れてごめん!」そういって駆け寄ってくるレオはいつもと変わらぬイケメンだ。



「イブ……お手洗いにしては遅いね、僕見てこようかな?」



「エドワード、イブをもう少し待ちましょ?そんな事されたらきっと恥ずかしいわ。」



「……そうだね、もう少し待とうか……。」



 *



 それから5分ほど待った頃。


「お待たせいたしました。行きましょうか。」



「うん!って、イブ、その足……どうしたの?」



「あ……。途中で転んだだけですわ!大丈夫です、痛くありませんわ!」



「でも、血がでてるよ?」



 イブの膝から血が出ている。すごく痛そうなのに、イブはなにか焦っているようで、痛くないと言う。ねぇ、本当にトイレだけだったの?



「あ、俺、ちゃんと消毒液と、絆創膏持ってますよ!」



 レオ……ナイス!そういえば本職は従者だった……ナチュラルにイツメンの友達みたいに入ってるから、ちょっと設定を忘れかけていた。


 最近、段々と前世の記憶が薄れてきている気がする。



「あ、ありがとう……。」



「それでー?なにがあったの!お手洗いだけじゃないでしょ?」



「なにもないって!本当に不注意で転けたのよ。気にしないで?さぁ、行きましょう。」



 むむぅ。




「きゃあ!?」


「これは歩かない方がいいね!だから僕が抱っこして行ってあげるよ、お姫様。」


「エド!いらないですわ!!私歩けます!」


「甘えても良いんだよ~?」




 そんなイチャつき全開の会話が、すぐ横で繰り広げられる。微笑ましいことこの上ない状況。


 レオと2人で先に行ってるね、と声をかけると「僕たちも行くよ?」と、イブをお姫様抱っこしたまま歩き出すエドワード。

 イブが何やらブツブツ抗議しているけれど、エドワードは全く気にしていないみたいだ。笑顔でスタスタ歩いていく。



 あ、置いてかれる!そう思った私とレオも、急いで駆け出した。



 こうして、焦っていたので曲がり角からこちらを見る影には気がつかなかったのだ。



__「チッ、転けさせるところまでは上手くいったのに……失敗した……。次こそはマリア様を……」


 そう呟く声も。



 *

 *

 *



「ここが現図書館……。本当に、私達が行ったのはここじゃなかったのね……。」


 ここには結構な数の生徒がいるし、明るくて不気味な感じは全くしない。



「ああ。とりあえず、図書館で起きた事件について調べてみようか。君が願えば資料の場所がわかるんじゃないか?」



「うーん、やってみるね。でもなんだか私のところまでは飛んできてくれない気がする。」



 良くて場所がわかる程度だろうか。


 __私に力を。旧図書館であったことが知りたいの。資料の場所を教えてくれませんか……?


 心の中でそう願う。



 ふわーっ!……目の前にあったはずの本棚が透けて見える。図書館の1番奥の棚の、1番下の列が明るく光っている。どうやらそこに旧図書館の資料があるらしい。



 ありがとう。

 図書館で困ったときに、私の願いを聞いてくれているのはいったい誰なんだろうか。


 闘技場では、昔の人の記憶が私に力を貸してくれた。じゃあ図書館は……?


 ウラノスとアイテールではないだろう。彼らは主張が強いし、私から話しかければ何かしら返してくる。


 彼らよりもっとシャイで、几帳面な事だけは確かだ。オーラは白っぽくて、少し黄緑色が混じっているような感じ。



 とりあえず……


「見つかった!ついてきて。」



 *

 *

 *



 私たちはこの図書館の中でも1番人気のない読書スペースまで移動して資料をめくり始めた。


 始めは創立についてとか、本の種類についてとか、やたらと几帳面にまとめられた資料が続いたのだが。


 資料も中盤を過ぎた頃。

 明らかに前のページと字が変わった。さっきまでは丁寧で几帳面に書かれていたのに、急に乱雑な走り書きになっている。



「図書館館長殺害事件……」



 エドワードが、思わずといった様子でそのページのタイトルを声に出した。

 なかなかなタイトルだなと私も思う。



 ~*~


 __図書館館長殺害事件__


 この事件は◯◯年6月3日に起きた。


 殺害されたのは、この図書館の館長。

 pm.6:30~pm.8:00までの間に殺害されたとみられる。

 被害者は、貸し出し・返却窓口付近で殺されており、第一発見者は警官である俺だ。


 4日、am.11:30頃、警察署に学園長から通報が入った。

「いつも朝早くに、図書館の鍵を職員室まで取りに来る図書館長の姿が今日はない。図書館の鍵もなくなっている。図書館の鍵は内側から閉められているようで、私が魔法をかけても開かないから様子を見に来てくれ」と。


 その通報で駆けつけた俺はam.12:25、図書館のドアを破り、中に入った。


 館長はいつも彼が座っている椅子に腰を掛けた状態で亡くなっていた。

 彼の目や耳、鼻、口からは、大量の血が流されており、大量出血により致死量に達したものと思われる。

 だがしかし、彼の遺体に傷はなく、なぜあれほどの血を流していたのかがわからない。


 彼の他にこのような例はなく、自殺か他殺かもわからないが、出入口に内側から鍵がかかっていたこと、彼に抵抗した様子が見られないこと、彼が誰からも好かれる性格だった事などから、一事は自殺と断定された__のだが。


 この調査結果が覆されることが起こったのだ。


 普通自殺すると、その人が生前使った魔力の結果で出来たものは死後1週間ほどで消えてしまう。


 それが残るのは、寿命で亡くなった場合か、他殺だった場合だけ。


 彼の場合は、この図書館の中にある立方体の足場を魔力で常時浮かせていた。それが死後1週間、いや、1ヶ月たった今も浮き続けている。



 この謎めいた事件は解決されることはなく、捜査を打ち切られた。


 それからというものだ。

 図書館に本を借りに来た生徒が、館長に似た影をみたり、本を読んでいると目から血の涙が出たりするようになった。

 


 図書館の怪奇現象として噂が広まり、まもなく図書館は閉鎖された。


 誰がどのような方法で彼を殺害したのか。なぜ心優しく勤勉だった彼が、あのように殺されなくてはいけなかったのだろうか。


 ~*~



 一通り読み終わった私達は、一斉にため息をついた。そんな殺され方をしたのなら恨みに思って化けて出る可能性は大いにある。



「残酷だな……」


 レオがそう呟いた。そう、すごく残酷……目や耳から血が出ている間、ずっと彼は生きていたのだ。長い時間をかけて辛い思いをしながら亡くなったのだろう。



 大体、解決されていないのだ。自殺か他殺かもわかっていないと書いてあるし……まあ、タイトルに「図書館館長殺人事件」と書くくらいだから少なくともこの人は他殺だと思っていたのだろうけど。



「もしかして私達が旧図書館で見たおじいさん……殺された館長さんなんじゃないかしら。」


 イブの考察は恐らく間違っていないだろう。



「うん、私もそう思う。もう少しこの館長さんについて調べてみようか。」




 __こうして次は館長について調べることになった。

書いていて自分でも館長さんが可哀想になりました。

でも彼の殺され方が段々繋がっていくので……しょうがなかった……ごめんよ、館長さん。

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