表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
“ヒロイン”に転生した私は、“悪役令嬢のモブ従者”に溺愛される!?  作者: ぴよこ組
第二章 予言された聖女と呪われた図書館
24/52

第七話 能力検証してみよう!④

ブックマーク、ご愛読宜しくお願いいたします!


土曜日に更新だ!空き時間にちょこちょこ頑張るぞ!なんて思っていたのですが、

作者の学校、明日から学年閉鎖となりました。

おそらく毎日投稿できるかと。


皆様、インフルエンザ等にご注意ください!







火拳銃ファイカ・ピストル!!」


 手を銃のような形にして、腕を真っ直ぐ突き出し唱える。




 私はずっと色々な魔法を、休憩なし、エンドレスでさせられている。あの!……悪魔にっ!!



「よし、次は水魔法を試してみようか!」


 悪魔ことエドワードは、笑顔で次は水魔法を試そうと言う。



 風魔法と光魔法と火魔法だけでも1つ30種類以上あるのに次は水魔法ですか……


 悪魔どころじゃない!この人は魔王だ!勇者様ー!私を助けて!魔王を倒して~!ってこの世界には勇者いないんだった。



「もうしんどい!私、魔力は有るけど体力は無いのよ!今日はここまでにしようよ!!」


 思いきって中止を提案してみた。



「うーん、じゃあ最後に、君が思い付く複合魔法をひとつやってみてよ。僕は複合魔法の使い方を君に教えていないけれど、聖女なら空気や少しの音から感じ取れるはずだと、この本には書いてある。」



「本当にそれだけね!」



「ああ。約束しよう。」


 むむ………やけにしおらしいじゃないか。



 教科書では呪文がある程度決まっていて、そこに言葉を足すだけ。

 だけど、催眠を解くみたいな特殊な魔法はそれを作った人が自由に決めていい。


 だから、言葉も、種類も、無限にあるのと同じだ。

 はぁー。まあしょうがないかパンケーキがかかってるんだ。



 __感じ取るって……。





 耳を済ませると虫の音が聞こえる。


 右から左にそよ風が吹き抜ける。


 澄んだ空気の匂いと、青々と茂る芝生の匂い。


 目を閉じると、この闘技場でかつて行われていた闘いの様子が私の頭の中で蘇る。


 本当にあった闘いかはわからない。


 闘っている人たちもぼんやりとしか見えない。


 それでも彼らの熱戦に熱くなる人々の姿が生き生きと伝わって来た。




 __そうか、そんな風にして闘うんだ。じゃあ私はこれを混ぜて試してみようかな。




「複合魔法!光の音色(フラッシュ・ド・リズ)!」


 私は空に向かって光を放った。

 細かく、膨大な量の光の粒は、互いに美しい音を奏ながら私たちの元へと降り注ぐ。



「わあ、綺麗……」



「……マリーらしい複合魔法だね。」



「……この光には癒しの効果があるようだな。手にあった傷が全て消えた。自らが持つ聖属性と、光魔法を混ぜ、風魔法で空気を高速で振動させるとは……よく考えたものだ……」



「へぇー、そーなんだー。さ、帰ろ?」


 なにやら専門家らしく解説をしているが、生憎私には興味がないことだ。



「うぅー。君はなんでそんなに自分に無頓着なんだ。はぁ、約束だから仕方ないな……」



 エドワードは残念そうに続行を諦める。

 よっしゃ、きたぁーー!帰れる!

 私はもうクタクタ。レオにお姫様抱っこしてもらおうかしら……うふっ。



 __そもそもこうなったのは2時間ほど前。



 *



「そのおじいさんを野放しにしておくのも危ないだろう。調べてなんとか解決しようか。」



「「「ですね!!」」」


 それは旧図書館の謎をどうするか決めた後。



「さあ、帰ろっか!お腹空いたぁ~~。もう12時半だよ!イブ、今日お昼どこ行きたい~?」



「そうですわね、街に新しくできたパンケーキ屋さんに行ってみたいですわ!美味しいと評判ですのよ!」



「いいですね、パンケーキにアイスを乗せてくれるらしいですよ。マリーの好きなイチゴアイスもあるって!良かったねぇ。」



「え、ほんと!?やったぁ!レオ、イブ、違うやつ頼んでシェアしない?」



「もう、マリーは欲張りね!いいですわよ!」



 そんな日常会話をしながら出口へ向かう。

 お昼ご飯がやっと食べられると思ったのに。



「本も借りてきたことだし、催眠も解けたし、そもそも闘技場に来た意味を忘れてないか?」



「え……。まさか今からやるの?」



「当たり前だろう、今でなくていつやるんだ。今を逃すと君はもうやりたがらないだろう?」



「うぅー。でもお腹空いたし!ねぇ、イブ!」


 私は助けを求めてイブに話を振る。

 エドワードの大好きなイブの意見なら、きっと聞いてくれるだろう。


 そう思ったのだが……考えが甘かったらしい。イブもまた、エドワードの事が好きなのだ。

 それを考慮にいれるのを、私はすっかり忘れていた。完全なる誤算だ。



「それもそうですわね。いいですわ。少しくらいなら私も我慢できます。マリー、頑張ってくださいませ。」



「ええええええ。イチゴのアイスが乗ったパンケーキ……。あれだよ!あまり遅くなると売り切れちゃうかもしれないよ!ねぇ、レオ?」



「うーん、それならマリーとデートに行ける場所が増えるか。それはそれでいいなぁ。せっかくならマリーと二人きりで窓際に座ってお茶したいなぁ。」



「レオまで……。」



 完全にエドワードが有利になってしまった。

 それに、レオとパンケーキデートもいいかもしれない………



 *



 ここで引き下がった私が馬鹿だったのだ。


 __まさかここから2時間も帰してくれないとは思ってもみなかった。


 で、今に繋がるというわけでありますね。




「レオ~、私もうクタクタで歩けない~。」


 その場に座り込んだ私は、レオに向かって腕をを広げる。


 歩けないというほどではないが、クタクタなのは事実だ。そう、……ちょっと盛っただけ。



「まったく……マリーは本当に甘え上手だから困るなぁ。ほら、おいで。」



 レオが嬉しそうに微笑みながら私の横にしゃがみこみ、自分の首を突き出した。可愛い~~。


 私は素早くその首に腕をまわす。


 こうしてお姫様抱っこをしてもらうのはもう何度目だろうか。

 最初は幸せすぎて気絶しそうだったけれど、最近は少しなれてきたみたいだ。


 と言っても、やっぱり照れるのは照れる。

 きっとこれからも平気になることは無いだろうなぁと密かに思っているのは私だけの内緒。


 私を包み込む優しい腕も、私にすり寄ってくるレオの顔も、「マリー照れてる、可愛い。」と耳元でささやく声も、全部私の物だと世界中に叫びたいくらい独占欲が湧く。


 やっとつかんだ幸せを、私は絶対に離さない。

 私がそう決めた後、レオの首にまわした腕を強めたことは言うまでもない。




「___いちゃついてるとこ悪いが、今日の結果は父上に報告させてもらうぞ。君は初等部だけでなく、中等部、高等部、さらには魔術部までも卒業しているレベルだ。君が習うことはもう何もないだろう。……それどころか世界中の魔導師が君に教えを乞うぞ……。」


 エドワードが目をキラキラさせながら言う。


 え、まじ?そんなに凄いことだったの?


 ていうか、やだやだ!

 そんなたくさん人来られても、私教えること無いし!レオといる時間減るじゃん!

「卒業しているレベルだ」とか、「君が習うことはもう何もないだろう」とか言われても、私絶対に通うからね!?楽しみにしてたんだもん!



「報告してもいいけど、どうか国王様だけにしてください!私、誰かに教えてまわるだなんて真っ平ごめんよ!普通の公爵令嬢として生きていきたいの!聖女の力は不要だわ。」



 我が儘だというのはわかってる。

 私の力があれば願いも叶うそうだし、魔導師が教えを乞うほどの魔術をさっき使ったとして、その術を教えてまわればきっと国の発展に繋がるのだろう。


 でも絶対に嫌だ。平穏な生活だけは譲れない。

 特別扱いは要らない。ただ普通の学生のように過ごしたい……それが前世でも叶わなかった夢なの。どうか叶える機会を奪わないで……



「いいだろう。父上にも釘を指しておく。学園長や先生方にも内緒だと言っておこう。裏で手をまわしておくから、明日来る頃には君は学園長の誤解で聖女に仕立てあげられた、だだの可哀想な少女だ。それでいいか?」



「なんでそんな簡単に私の望みをきいてくれるの?」


 思っていたことが口に出た。



「なんでって……君の人生だろう。僕に決定権はない。それに僕たちは友人だろ。僕としても友人が傍から居なくなるのは喜ばしくないからな。」


 そっぽを向いて赤くなる。

 ほほお、デレたのか。



「ふふっ、エドワードって思ったよりいい人なのね。あなたが私の友人でいてくれることを私は誇りに思うわ。」



「ふん、勝手に思っておけ。」



 エドワードは相当恥ずかしかったらしく、イブの手を掴んでスタスタと歩いていってしまった。



「さあ、僕のお姫様、僕たちも追いかけようか。準備はいいかな?」



「うん!」



 私は元気よく返事をして、レオから落ちないようにレオの首に再びぎゅっと巻きつき、体勢を整える。


 そんな私に向かってふわりと微笑むレオ。




 この幸せを守ってくれたエドワードには、感謝しなくてはいけないなと思った瞬間だった。

次回設定は、入学式の次の日ですね、クラスメートと顔を合わせます。エドワードの権力はいかほどなのか……

お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ