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“ヒロイン”に転生した私は、“悪役令嬢のモブ従者”に溺愛される!?  作者: ぴよこ組
第二章 予言された聖女と呪われた図書館
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第一話 波乱の幕開け

第2章スタートです!


ブックマーク、ご愛読ありがとうございます!

2章からもお楽しみ頂けるよう頑張ります!







「「わぁー!見えてきた!」」



 私がこの世界に来てから2年たった。


 私は今、やっと6歳。

 まだ6歳か~とも思うけれど、もう2年経つのかと思えば、時とは早いものだとも思う。不思議だなぁ。


 私達は今年からガルシア学園の初等部に入る。


 そう。今日は待ちに待った入学式当日なのだ!




 私と一緒に馬車に揺られてきたのは私の親友、イブリン・シュゼット。毎日一緒に登校しましょうね!と、元気いっぱい、仲良しだ。


 彼女は、この世界の元ネタとなっている乙女ゲーム、“ポイズン・アップル"で、いわゆる悪役令嬢ポジションだった。


 でも少し特殊で、ヒロインが王太子エドワードルートをクリアしようとしたときだけ、嫌がらせをしに出てくる。


 他のルートではヒロインのお助けキャラにもなる上に、エドワードルートでの嫌がらせでも大したことはしてこない、基本は優しいキャラ。

 ただ、一途に恋をしているだけの乙女なのだ。


 だから私は前世でも今世でもイブが大好き。恋する乙女は、応援されるべきだと思うの!





 同じ馬車に乗っている人はもう一人いる。

 私の愛する恋人、レオナルドだ。


 彼は、“ポイズン・アップル”では特に悪役令嬢の従者以外には何の役もない。いわゆるモブキャラ。

 唯一わかる情報は、悪役令嬢イブリンを愛しているということ。彼はイブリン以外を決して愛さなかった。私はそんな彼に惹かれたのだ。


 廊下にいるレオ様、イブリンの迎えに来るレオ様、本編ではどれもこれも画面の端に小さく写るだけだったが、一番の推しだった。


 私は入院中、特に何もすることが無かったのでよくもて余した時間のすべてを使って、彼の情報を集めたものだなぁと最近思い出して笑う。


 この世界に転生しようと思った理由も彼に会うため。


 本当は、ゲームの設定をそのまま使える悪役令嬢に転生したかったのだけれど……思い出したら上手くいった今でもムカつく。


 あれは、しょうがなかったし……私が悪いんだけど……私が悪役令嬢になってたら毎日朝から晩まで一緒に居れたんだなぁと思うと少し悔しい。



 でも何故か彼は、今の私に一目惚れしてくれたらしいし、私も今のポジションで落ち着いてるからとっても幸せだ。




 仲良し3人の乗る公爵家の馬車の前を走る、よりいっそう豪勢な馬車が一台。


 そう、それは我が国の王太子、エドワードが乗る馬車。


 さっきからイブが外に身を乗り出しながら、やたらと前を眺めてニコニコしているなぁと思っていたら、「あーそういうことか。」とレオと嬉しくなった。


 微笑ましい親友の姿。私は何ができるだろうか。何もできなくていい、でも全力で応援をしよう。心のなかでいつもそう思っていることは私だけの秘密にしておこう。イブったら、拗ねちゃうからね、ふふ。





 とまあ、そんな感じで馬車に揺られながら20分ほど。

 学園の門に到着!



 ガルシア学園には、お金さえあれば平民でも入学することができる。


 学ぶことは計算や一般常識の他に、魔術の使い方や、魔法式など。


 この世界の人間は、どんな出生の人でも少なからず魔力を持っている。ただ、勉強をしていないと体外にそれを出すことは難しい。


 使いたければ稼げ、稼ぐためには勉強をしろという、鬼のような世の中なのだ。



 自分に何属性が向いているかは、一般に6歳から調べることができる。

 属性は全部で、木、水、火、風、光、闇の6属性。

 この学園では入学式に属性を知るため、特殊な宝石に触ることになっている。



 宝石からでる光の強さでクラス分けはされるのだが、そのクラスのなかでも属性でグループ分けされる。



 ヒロインは確か、風と光属性。

 悪役令嬢イブリンは、水と木属性。

 王太子エドワードは、火と光属性。

 レオナルドは、光と水属性。



 レオ以外の3人は学年も同じで、クラス分けも同じはず。


 残念ながらレオは属性検査を受けてから中等部に行ってしまうけれど、朝も夕方も、お昼休みも会えるから、百歩譲って我慢します……。



 会場に着き、警備員に重たい両開きのドアを開けてもらうと、そこには今年の新入生がズラッと整列していて、私たちが通るための花道らしきものが用意されている。



 入りにくーい!!

 さすがは王太子と公爵令嬢。

 学園側の対応がすごい。

 新入生も先生方も拍手で迎えるってどうよ。



 まあ、ここは?

 このかわいーい顔で?

 公爵令嬢らしく営業スマーイル!

 ニコニコと手を振りながら花道を通る。


 攻略対象がいち、にー、さん。

 やっぱり一番最初は3人か。どうやって嫌われようか。



 少し考えたけれど、いい案も思い浮かばないし、何よりエドワードが宝石の前に着いたみたいだ。今からエドワードから順に私たち3人が属性検査を受ける。


 その間先に集まって、属性検査を受け終わっている他の新入生たちは固唾を呑んで結果を待つのだ。


 私達からしたら無駄な時間に思えるけれど、皆は、一生に一度顔を拝めるかどうかくらいの、凄い人を見る目で私達を見ているので、そんな事はとても言い出せない。期待を裏切らないように心掛けよう。



 *



 今、イブの属性検査が終わった。


 やはり、ゲーム通りの結果が出る。私が好き放題やって設定がおかしくなってやしないかと、少しだけヒヤヒヤしていたけれど、大丈夫みたいだ。



 私は安心して一歩踏み出し、学園長先生の前でお辞儀をする。



 そして宝石に手が触れた瞬間___


 ピカーーーーーーッ!!!



 これまでに見たことがないような強い虹色の光が会場を包む。エドワードよりも、イブよりも強い光。


 一瞬にして周りが見えなくなる。


 極めつけに、会場全体にビュオーーッっと強い風が吹いて宝石が手の中で粉々に砕け散った。



「あのー、これ、どうすれば?」



 こんなの聞いてないぞ。どゆこと?



 ……シンと静まり返った会場。私の問いかけに答えてくれる人はどうやら居ないみたいだ。




 学園長が一番に正気を取り戻したらしい。さっすが“長”ってつく人はやっぱり違うね。



 口をパクパクと開いたり閉じたり。

 何が言いたい?早く言いなさい。でも、女の癖に怪力過ぎるとか言われたらどうしよう。



「せ………せ、せ、聖女様……」



 ?聖女ぉ?誰が?……私か。



「我が校に、聖女様がいらっしゃった!!!」




 学園長はそう叫んで、気絶したようだ。ありゃりゃ。



 え、どうすんの、これ。



 私がくるりと皆の方を振り返り、割れた宝石が溢れ出ないようにお椀のようにした手を胸の前に引き付け、首をかしげる。



「え?」



「「「「「「え?」」」」」」




 ___私、マリア・クリスティ6歳。

 入学式当日から、大切であろう属性検査用の宝石を壊しました。どうすればいいですかね?




学園長のイメージは、白髪で、ちょび髭、小太りで全体的にほんわーかした感じかなぁー。

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