第十一話 月夜のキス
ブックマーク、よろしくお願いいたします!
読んでくださりありがとうごさいます!
引き続き、ご愛読よろしくお願いいたします!
十話から間が空いたので、もどって読んだ方が繋がるかな?
実は作者も閑話かいてたので頭がごちゃごちゃになっておりました。笑
とりあえず、お父様に私が目覚めたことを報告しなくちゃ。
なんとなく私は窓のほうを覗く。
あー、もうすっかり外は暗くなってるな……レオ様を、帰さなくちゃ。でも離れたくないよぉー
あれ?なんか人影が……?
でも私の寝室にバルコニーはついていない。
ということは。あの頭は……幽霊でしょうか?
でも、あの頭の癖毛。ぴょん!ってなってるところ。見たこと有るわ。ハッ!?
「モリス!お父様を助けてあげて!!」
そう。あれはお父様。大方、私が心配で窓から見ていたのだろうけれど……
何時間?少なくとも、4時間は経っているわ!なにもそこまでしなくても!!
「ひゃあ!だ、旦那様!?レベッカ!アニー!家中の使用人をあの窓の下に集めて!」
「「はい!!?」」
窓にへばりついてる、今にも落ちてしまいそうで、もういっぱいいっぱいのお父様の顔をみて、モリスがびっくり。
そのモリスに呼ばれた、見習い侍女のレベッカとアニーもびっくり。
使用人さんたちの見事な連携プレイによって、なんとか無事、お父様は助け出されたようだ。
あ、そうだ!今のうちにレオ様のお見送りをしよう。
「レオナルド、お父様がお騒がせしてごめんなさい。すぐに帰りの馬車を用意させるわ。心配してくれてありがとう。」
「いや、いいです……いいよ。マリア様が無事で良かった。俺はもう貴方を1人にしないと誓います。」
ふふっと笑って、レオ様がひざまづき、私の手の甲にキスをした。
きゃー!王子すぎる!手の甲にキスって!君を1人にしないと誓うよって!かっこよすぎるぅーーー。私……マリアって呼んでほしいな。いや、マリーって愛称で呼ばれるのもいいなぁ。
「レオナルド、私のことマリアって呼んでください!マリーでも良いです!私だけ呼び捨てで呼んでいるだなんて、不公平です!」
「うぅー。可愛さが反則過ぎるだろ……。」
ぶつぶつと呟いて顔を隠すレオ様。
??何て言ったんだろ?
「レオナルド?」
「……じゃあ、マリーって呼んでも良いかな?代わりに俺のことはレオって呼んでほしい。」
すぅーっと息を吸ってそう言った後、少し恥ずかしそうに微笑むレオ様は、素晴らしく格好いい。
「うん!大好き、レオ!」
「やっぱり可愛すぎるーーー!」
そう言ってレオは私をぎゅぅーっと抱き締めた。
ほわわわわ、レオが……幸せ、幸せ過ぎる!
そう思ったのもつかの間、誰かがドアをノックした。
「お嬢様、レオナルド様の迎えの馬車が、屋敷前に参りましたわ。」
あ、モリスの声だ。それにしても帰りの馬車来るの早すぎるよぉ。
「わかりましたわ。今から向かいます。」
「まだ帰りたくないけど……仕方ないね。マリー、また会いに来る……来れるのかな?俺、お嬢様の従者じゃなかったら、ただの平民だし……」
「うーん。難しいかもしれない。そうだわ私、イブと毎日遊ぶと約束しているの!だからレオとも毎日会えるわ。」
「はは、そっか。確かにそんなことを言ってたな。でも、明日はゆっくりしておいた方がいい。きっと疲れているだろうし。」
「うん……ありがと。」
「じゃあ……、帰るね。」
ううー、名残惜しい。せっかく付き合うことになったのに、まだ離れたくないよ。
「私、馬車まで送るわ。」
じーっとレオの顔を念を送りながら見つめる。
「え、でもゆっくりし……やっぱりそうして貰おうかな。」
良かった。私の思いが通じたみたい。
レオに私が拐われている間の話を聞きながら、一歩一歩ゆっくりと玄関に向かう。
彼が親に捨てられてから、シュゼット家に拾われるまであそこで働いていたことも私に教えてくれた。
「マリアにだけしか言ってないから、他の人には内緒だよ」そう言った彼は、苦虫を噛んだような顔をしていて、彼のなかの辛く悲しい記憶だったことがわかる。
私がどうにかできれば良いのだけれど……。
今の私には寄り添うことしかできない。
なによりも、言いにくいことを言ってくれたことが一番嬉しかった。
ゲームでは‘’レオ様”の事を詳しく知る機会は無かった。あのときはそれを疎ましく思っていたけど、それで良かったのかもしれないと今は思える。
過去を語るレオも、今を語るレオも、未来を語るレオも、全て‘’彼女”の私のものだ。
ゲームを通して他の人がレオの事を知るなんて、今はもう許せない。
それは、私のように画面を通してレオのことを愛している人でも。
私はこの世界に来てから少し変わったと思う。
もし今、画面越しのレオ様を見ても私は好きだと思わないだろう。確かにタイプではあるのだが……
見たことも無かった表情を見た。
初めて一人称が俺だと知った。
私に付き合ってくださいと言ってくれた。
私を可愛すぎると褒めてくれた。
全て‘’レオ様”ではなく、‘’レオ”が私に対してしてくれたことだ。私を幸せにしてくれるのはレオしかいない。そう思うようになった。
これからレオが成長していくなかで、やはりシナリオに逆らえず、私ではなくイブを好きになってしまうかもしれない。
でも、それは私が至らなかったせいだろう。
それは私が、今から頑張れば済むことだ。
少なくとも今、私達はゲームのシナリオとは全く違う道を歩いている。
*
*
*
「マリー?大丈夫か?」
心配そうにレオが私の顔を覗く。
いつの間にか玄関についていたみたいだ。
色々考えていたから気がつかなかった。
「大丈夫よ。さぁ、外に出ましょう!」
「そう?じゃあ。」
レオがドアを開けてくれた。
レオはエスコートも完璧で、少し急な玄関ポーチから続く階段も、スムーズに下りることができた。
「わぁ。ねぇ、みて。今日は月が綺麗だ。」
私のほうを振り返ったレオの髪は、月明かりに照らされて普段よりその美しい金色が輝いているし、透き通るような青い目はじっと私を見つめてくる。
「本当だわ……きれいな満月……。」
そう言いながらも、スマホがあれば良かったのにと思う。もしあったのなら、今この瞬間のレオを撮って、完璧に永久保存しておけるのに。
どうやらそう思ったのは、私だけではないらしい。
「マリー、俺には月より君の方が綺麗に見える。大好きだよ。」
そう言ってレオが私の頬をそっと撫でる。
レオの薄い唇が近づいてきて……ちゅっと優しいキスが私のおでこに落ちる。
え?おでこ?
私が不思議そうな顔をしていたのがバレたのだろうか。
「唇はまた今度にとっておくよ、これ以上は止められそうにないから……。じゃあね、おやすみ!」
レオはそのまま走って馬車に乗ってしまった。
馬車が走り出す。
……帰った……。
ドサリと私は地面に座り込む。
「また今度にとっておくよ、これ以上は止められそうにないから……」彼の言葉が頭のなかでぐるぐるまわっている。
レオ……あれで本当に9歳?
見た目は4歳とはいえ、精神年齢は女子高生の私でも負ける……かっこよすぎた。私、本当にレオと付き合ってるんだ……夢みたい。
帰ってしまうのは減点!と言いたいところだが、あれ以上レオが私の近くにいたら……恥ずかしさで爆発するところだった。私にはあれが丁度いい。
きっとレオの方も自分で言っておいて恥ずかしくなってしまったのだろう。
はふぅ。 芝生に寝そべってしばらくの間、手足をバタバタとしていたのだが、春とはいえ、いつまでも庭にいては冷えてきた。
さぁ、帰ろうかな。
私は、ふふっと笑って駆け出した。
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なんだか今日は良い夢がみれそうだなぁとスキップしながら帰る私を、そおっとみている人影。
娘の幸せを願い、にやにやと笑うお転婆な父の姿がそこにはあった。
これにて一章を完結にしようかなと思っております。二章からは学園に入るつもりです!
明日は番外編で、バレンタインを書こうかなぁ




