第7章:夢
「それってどういうこと?」
僕は、少女がふざけていると思い、笑顔で返す。
ところが、お遊びではなかった。
少女は下を向きながら、しゃべり続ける。
「あなたが、本当に望むなら、叶えてあげるわ。」
誰だ…僕が話している人は誰なんだ?
さっきの可愛らしい少女じゃないのか?
「ふざけるのもいい加減に…。」
その時、少女は立ち上がった。
顔をこちらに向ける。
少女ではなく、女性の顔となっていた。
特に変わったと言うわけではないのだが、雰囲気的に…
「あら、そう…。それじゃ、いいわ。」
少女…は、そう言いながら、その場を立ち去ろうとする。
「誰だ?」
僕はつぶやく。
すると少女は、こちらを向いてこういった。
「人の願いを叶えるものよ。」
人の…?それじゃ君は、人じゃないのかい?
恐ろしくて声が出ない。さっきまでの少女は、一体どこに行ってしまった?
僕は、「君の願いは叶えないのかい?」と言おうとしたが、何故か
「それじゃ、叶えさせてくれ。」
と言っていた。バカな自分がここで出たのだ。そこで帰ろうともせずに…。
「あら?気が変わったの?」
少女は、微笑を浮かべて、言う。
相手はきっと、遊んでいるんだ。そうだ、違いない。
「ああ、そうだ。叶えられるもんなら叶えてみろ!!」
威張る僕。何故そこで僕は威張ったのか、僕自身よく分からない。
「…。」
少女はぴたりと止まって動かない。
「ほらみろ。叶えられないだろ。」
さっき夕ご飯で食べた肉が、あたったのか?今僕は、いかれてる状態だ。
僕は怖いことが起きるたびに、いつもいかれていたいる。小さい頃からそうだったと母さん父さんは言っていた。
たとえば、ホラー映画で突然飛び出してくる、おばけに腰を抜かして、ティッシュの箱から、ティッシュをすべて、取り出して、その中に頭を突っ込んだことがあるなど…。
この状況では、その小さい頃からの癖?がでているんだろう…。
その場だけ時間が止まったように、二人とも動かない。もう僕は、帰ろうとして、足を動かす。
その時、ようやく少女は重い口を開く。
「よかろう。ただし、あなた、その願いに、なんだってできる?自分の何か失ってもいい?」
こいつ、後で精神病院連れて行ったほうがいいな…僕もその時一緒に受けて…。
何賭けてもいい?か…。まぁ、さすがに命だけは奪われないでしょ…って何で僕、叶う前提で考えてるんだ…ばかばかしい。
「もちろん。」
「叶わないと思ってると、本当に叶わないわよ。」
!?他人の心情読んだ!まさか…。
「それじゃ、あなたに自由をあげるわ。そのかわり…。」
ゴクッ
「あなたには、不死身になってもらうわ。そして、今までの触れ合ってきて来た、人々の関係性をなくしてもらうわ。」
少女は怖い声で脅かすように言う。
は?…。今、なんていった?
「あなたの選択肢は2つ。」
僕は、その少女の顔を穴があくほど見つめる。
「ひとつは、そんな叶うわけないと私をバカにし、今日の出来事をないとして、今までの通り楽しめない生活を送る。」
…。
少女はスカートのポケットから、丸いものを取り出した。
「ふたつ目、私の言葉を信じ、この丸薬をのみ、永遠の自由を手に入れるかわり、不死身になると、関係性を失うことを受け入れなければならない。」
「さぁ、どうする?」
そういって、不気味な笑みを浮かべている少女は僕の目の前から消えて、僕はその場に気を失い、倒れこむ。
目を覚ますと、学校の門の近くだった。時間は来た時と変わらない。
これが夢だったと思い直して、ほっと安心する。
ところが、僕は、夢が現実であったことを、思いさせられる。
僕の手の中に丸薬があったのだ。
ちょっと、7話目変な感じになってしまいましたが、ここからが、いよいよ本番です!これからもよろしくお願いします!!




