第20章:大きな賭け
「貴様、何をしてるんだ!!」
機長は犯人の胸ぐらをつかみ、さけんだ。
「近寄るな!お前を撃つぞ!」
「構うもんか!今、貴様の一発で、この飛行機に乗っている全員の命はなくなったんだぞ!!」
ナクナッタ…
「そんな訳ないだろっ!たかが、いくつかのボタンじゃないか!でたらめ言うな!」
「でたらめじゃない!このボタンは非常に大事なボタンだ!!これを見ろ!!!!」
機長はハンドルを思いっきり、左にひねった。
…飛行機は向きを変えなかった。
「なっ!!」
「おまけに、高度まで下がっている…今の一発のせいで、要求どころじゃなくなったんだ!」
「くそっ!!どうにかしろ!!」
「無理だ…。いや待てよ…」
機長は、C.A.に、航空用地図を持ってくるよう促す。
そして、渡された地図とともに、副機長と話し合っている。
「なんなんだ!」
「我々は海に着陸することにした。」
「なんだとっ!!ちゃんとアメリカに…」
「君は死にたいのか?」
「えっ」
「君は死にたいのか?」
〜客席にて〜
「静かになっちゃいましたけど…どうなったんでしょうか…」
ジョンさんが、落ち着かない様子で聞いてくる。
そのとき、アナウンスが流れる。
「皆様、しばらくお待たせしました。当機は、みなさんの安全を守るため、近くに着陸できる場所を見つけましたので、30分後を予定して着陸いたします。
その後、英語でも流れる。
「よかったですー」
「よかったー…でも、まだ安心できないな。」
と次々に声が上がる。
…
「乗客に伝えてくれたか?」
C.A.に確認する機長。
「そうか… 犯人よ、アメリカに何を要求するつもりだったんだ?」
「俺らは、イスラム教徒だ。」
「なるほど…宗教争いか…。まったく悲しい事実だ。」
「なんだと!!」
犯人は思わず、立ち上がる。
機長はそれに答えず、今の状況を副機長に確認する。
「今どうだ?」
「さっきよりも速いスピードで、高度が下がっています!」
「やばい…なんとしても、乗客を守らなければ…」
僕はその日、人生において一番重要なことを知ることとなったのだ。
ようやく、20話目となりました!!
これも、皆様のおかげです♪
これからも、感想等よろしくお願いします!
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