第15章:新たな旅立ち
あれから、1ヶ月過ぎた。
あれから、僕は回復した。
体力的にも…精神的にも…。
「おじさん、おやすみ。」
「ゆっくり休みな、おやすみ。」
2階に作った、僕の部屋。
ベッドに入って考える。
あれから、僕は立ち直った。もうここにいてはいけない。
でも、あたたかい 『食事』
きれいになる 『お風呂』
ぐっすりできる 『ベッド』
そして
なによりも、一緒にいてくれる 『岩倉さん』
離れがたかった。
岩倉さんは、僕のことを子供同然で育ててくれた。
嬉しくて、嬉しくて…。
ピピピピピ ピピピピピ
ピッ
タンタンタン
「おはよう。」
にっこり言ってくれる、岩倉さん。
「おはよう。」
それに答える、僕。
「朝ごはんできてるよ。」
「ねぇ、おじさん。僕、もうこの家にいるのはいけないと思うんだ。」
「なんだよ、いきなり。いいじゃ」
「僕はいてはいけない。心の中でささやくんだ。」
「…そうか。」
それから、沈黙が続く。
「もう、行くね。」
「ありがとうおじさん。」
別れってこんなにもつらいってことを、最近たくさん学んだ。
それだけで、ありがたかった。
荷物をまとめ、ドアを開ける。
岩倉さんは、僕に3万円ほどくれた。
「これから先、どうするんだい?」
「この国を出ようと思うんだ。」
そう言って、僕は歩き出した。
自分から望んだ道を。
かばんから通帳を取り出した。
「…外国へ行こう。」
更新遅れてすみません。
感想ありがとうございます!!
これからも頑張るんで、感想よろしくお願いします!




