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15:訓練場の人たちは強いんですか?・・・あっそうですか

文脈がおかしい。

そんなもんだって(白目)

ある日の朝、スワローは一郎をつけていた。


(ここ最近、毎朝のようにいなくなります・・・。ハッ、もしや不倫!?)


朝から頭が吹っ飛んでる女であった。


(私という女がありながら!!相手の女を粉みじんにしてあげましょう!)


この女、怖い(確信)


(まずは主様に気づかれないように尾行です、あの女のハウスはどこかしら)


随分と軽快な動きで行動していくスワロー。そう、彼女が尾行するのは今回が初めてではない。何度もしているが毎回どこかで見失ってしまうのだ。ばれている感じはない。しかし、急に転移でもしたかのような感じに・・・


(ん?転移・・・)


今頭の中にある思考を自分の右手と左手で話し合った結果「それだ!」と人通りの多い場所で急に大声で発したためか冷ややかな目を向けられた。それにおくすることなく自分の頭の中で思考が回転していく。


(つまり転移場所を探す?もしくは主様が自ら転移する可能性も考慮すべき?)


ここで一考したスワローは気づく、自分は主様を何も知らない。と。実質知っているのはリボルバー、銃の扱いがうまいこと。それと酒、たばこが好きなこと。これくらいである。外見はさほど変わらず黒髪にサングラス、黒い礼服・・・スーツをはだけさせて着用している。・・・ここまで身の内の内容がほとんどないと再認識したスワローは新たに決意をする。


(今日、主様を追って聞こう!)


小さな決意が大きな一歩となって動いた瞬間だった。


「そうと決まればこのまま尾行です!」


いまだ気づかれてない。手に地図のようなものを持ち、それを確認している動作をしながら進んでいく。


(何度も向かっているはずなのに、地図?)


毎朝、向かっているのに今更地図。おかしい、と思ったその瞬間消えた。


(でた、おそらく瞬間移動の類、その付近の力場を調べて見れば・・・・)


今しがた一郎が消えた場所へ近づき、力場を探ろうとする。


(・・・ない?一切力を使っていない?)


つまりそれはどこにも行っていないということ。不意に後ろから体に悪そうな煙が漂ってきた。


「ついてきてるのはわかってるんだから、尾行なんぞしなくとも教えてやったのに」


一郎は煙草をふかしながらこちらへ向かってきた。


「あ、あれ?今までここに」


「まあ、ちょっとした小細工だ。それはそうと、お前も来るか、一緒に」


「もちろん行かせていただきます!主様の不倫を突き止めるために!」


サングラスではっきりとした表情はわからないがおそらくあきれているんだろうなと、雰囲気で察するスワローであった。


「あ、そうだ。今から行くところは教育現場らしいから、そういう話題は控えろよ」


教育?疑問符を浮かべる彼女に一郎はさらに付け加える。


「なにか、戦闘の訓練みたいなのをしてほしいだとかなんとか」


「報酬はなんでした?」


「酒とつまみとたばこ」


いつも通りの一郎だった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「あなたが、波止場一郎さんですね。ここが教育訓練場です。ここの説明はいたしますか?」


案内役の女性が営業スマイルで来たのでこちらもそれにこたえる。


「いえ、一通り叩き込みましたので結構です。気遣い感謝します」


「そうですか、では早速こちらへ。訓練の内容を教えますね」


案内役はそういうとそのまま歩きながら説明を始めた。と同時にスワローが怪しい目で一郎を見ていた。


「・・・なんだその目は」


「さっきの何ですか、あんなの主様じゃないですし。気持ち悪いですよ」


さっきの、というのは営業スマイルのことだろう。


「・・・あれは俺の世界で覚えなきゃならないことだ。察せ」


「・・・はぁい」


そのまま、訓練の説明を聞きながら指定の場所までしゃべることはなかった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「こちらになります、訓練は先ほど申した通り形式は実戦形式、全員が敵です。スワローテイルさんはここで見学となります、使用武器は各自の獲物を使ってください。イチローさんは特殊弾の使用は禁止とさせていただきます」


「・・・まあいいだろうな。じゃあ行ってくる」


「ご武運を、主様」


試合場に入り確認できたのはおおよそ4人。それ以上いるだろうが、一郎には察知できない。魔法なんてもの、知らないのだから


「もらった!」


後ろから一声。死角、直撃コース。


「しゃべったらあたらんやろ」


銃口はすでにその訓練生をとらえていた。発砲。命中。が、倒れない。


「・・・耐えた?すげえな。この弾、人が耐えられるものじゃないんだが」


「は~。・・・・はぁ~」


しゃべる暇がない。それほどの威力、衝撃を持つ454カスール。


「魔法とは・・・けったいなものだ。物理を防ぐ上に、物理では防げない。俺にとって相性最悪だな」


一斉に魔法が放たれる。どれもファンタジーの世界で見たことあるような色、形状、属性。どれも寸分たがわぬものだった。


「あぶねえ!あたるあたる!」


あせって逃げている、そうみえるが逃げながら発砲し、敵の肩、足、腹部を貫通していく。


「なんだあいつ当たらねえじゃねえか!?」


そういったのは男性。いつの間にかあごの下にほんのり火薬のにおいがする鈍色の筒が見えた。


「見えてないぞ、周りをよく見ような」


のこり、代替半数といったところ。制限時間が来た。そんなものがあったのかと一郎は思ったが、疲れたので考えないことにした。


「ここまで、一応この国の勇者の実力派見えたかな?」


ローテッド、王が出てきた。


「うわ、むかつくやつだ」


「ひどいなそれは、減給だ減給」


「酒じゃないから痛くないな」


冗談を飛ばし、笑いあう。そんな中一人の少女が一人声をかけてくる。


「あの・・・あなたは・・・」


「俺は40近いおっさんだ」


そういった一郎はただのおっさんだった。

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