努力
冬休みって素晴らしいですね。明日は投稿できませんので悪しからず。
ーーーあえて言おう。
昨日、条件を出された俺は、それはもう頑張った。
睡眠時間を削って勉強し、遊びの時間を削って勉強し、食事中にも勉強した。
俺は、別に肉欲に生きてる訳じゃない。やりたいのは真子への愛ゆえだ。しかし、愛情の象徴をやめると言われると、すさまじく不安になる。そもそも、触れた時点でアウトなのだ。キスもできやしない。
だから、俺は頑張った。頑張り抜いた。
「りょ、亮太くん、大丈夫ですか…?」
「ああ、もちろん大丈夫だぞ!さあ、俺の胸に飛び込んでおいで!」
しかし、そんな俺にも削れないものはあった。
それは、真子とイチャイチャ過ごす時間。なまじできなくなるかもという不安があるため、誘惑に勝てないのだ。
「あの、もし効率が下がるんだったら、私、部屋に居てもいいんですよ…?私が言ったことですし…」
「大丈夫、オールオッケーだ!それより、ここはどの単語だ!?」
「ああ、それはですね…」
もし、この状況で真子が居なくなったら死ぬ。そんなことを考えて真子には常に近くにいてもらう。大丈夫だ。真子の顔を見れば俺の疲れは全て吹っ飛ぶ!
ガリガリ、ガリガリ、ガリガリ。
俺の一日は、勉強と真子だけで構成されていた。
真子やアネゴ、慎に心配されながらもそれをやめなかった。
そんな生活を始めて、二日が経った…。
朝、起きようとするも、体が重い。頭がボーッとして何も考えられない。
「う、うう…」
身体中の筋肉を駆使して上半身を起こす。うわー。駄目だ。こりゃ完全に風邪引いてるわ。
しかし、休んでられない。なにしろあと4日しかないのだ。ベッドから降りて、着替えを取ろうとした瞬間。
トントン。
「亮太くん、入りますよ」
ガチャ。
真子が入ってきた。
「あー…近づかない、ゲホッ、方が、ゴホッ、ゴホッ!いいガフッ!ぞ…」
「亮太くん、風邪ですか!?」
いかん。一発でバレた。
「いや、大丈夫、グフッ!だ。なにし、ゲボッ!ろあと4日しか、ガハッ!ゲホ、ゲホッ!ないし、な。この程度、寝て起きたらゲホッ!ゴホッ!治る、さ」
「ダメです。今日は学校お休みしましょう」
真子にキッパリと言われた。
「…バレなきゃ大丈夫さ」
※咳は割愛します
「無理です。絶対にバレます」
そう言って、真子はポケットからコンパクトを取り出した。そこには、真っ赤に染まった俺の顔が写っていた。
「…あれー?」
※咳は割愛します
おかしいな。そんなに熱があるのか。少々寒かったのは錯覚ではなかったんだな。
「今日はお休みしますよ。私も看病します。一日寝とけば治りますよ」
真子は、熱で頭が働かない俺に看病をしてくれるらしい。ありがたいのう…。
「すまんな…」
※咳は割愛します
「私が風邪引いたらちゃんと看病してくださいね!」
そう言って、真子はウインクした。やはり、可愛いは正義だと思った。




