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ストーカー・ラブ  作者: sitis
テストの幕開け
49/68

努力

冬休みって素晴らしいですね。明日は投稿できませんので悪しからず。

 ーーーあえて言おう。

 昨日、条件を出された俺は、それはもう頑張った。

 睡眠時間を削って勉強し、遊びの時間を削って勉強し、食事中にも勉強した。

 俺は、別に肉欲に生きてる訳じゃない。やりたいのは真子への愛ゆえだ。しかし、愛情の象徴をやめると言われると、すさまじく不安になる。そもそも、触れた時点でアウトなのだ。キスもできやしない。

 だから、俺は頑張った。頑張り抜いた。

「りょ、亮太くん、大丈夫ですか…?」

「ああ、もちろん大丈夫だぞ!さあ、俺の胸に飛び込んでおいで!」

 しかし、そんな俺にも削れないものはあった。

 それは、真子とイチャイチャ過ごす時間。なまじできなくなるかもという不安があるため、誘惑に勝てないのだ。

「あの、もし効率が下がるんだったら、私、部屋に居てもいいんですよ…?私が言ったことですし…」

「大丈夫、オールオッケーだ!それより、ここはどの単語だ!?」

「ああ、それはですね…」

 もし、この状況で真子が居なくなったら死ぬ。そんなことを考えて真子には常に近くにいてもらう。大丈夫だ。真子の顔を見れば俺の疲れは全て吹っ飛ぶ!

 ガリガリ、ガリガリ、ガリガリ。

 俺の一日は、勉強と真子だけで構成されていた。

 真子やアネゴ、慎に心配されながらもそれをやめなかった。

 そんな生活を始めて、二日が経った…。

 朝、起きようとするも、体が重い。頭がボーッとして何も考えられない。

「う、うう…」

 身体中の筋肉を駆使して上半身を起こす。うわー。駄目だ。こりゃ完全に風邪引いてるわ。

 しかし、休んでられない。なにしろあと4日しかないのだ。ベッドから降りて、着替えを取ろうとした瞬間。

 トントン。

「亮太くん、入りますよ」

 ガチャ。

 真子が入ってきた。

「あー…近づかない、ゲホッ、方が、ゴホッ、ゴホッ!いいガフッ!ぞ…」

「亮太くん、風邪ですか!?」

 いかん。一発でバレた。

「いや、大丈夫、グフッ!だ。なにし、ゲボッ!ろあと4日しか、ガハッ!ゲホ、ゲホッ!ないし、な。この程度、寝て起きたらゲホッ!ゴホッ!治る、さ」

「ダメです。今日は学校お休みしましょう」

 真子にキッパリと言われた。

「…バレなきゃ大丈夫さ」

 ※咳は割愛します

「無理です。絶対にバレます」

 そう言って、真子はポケットからコンパクトを取り出した。そこには、真っ赤に染まった俺の顔が写っていた。

「…あれー?」

 ※咳は割愛します

 おかしいな。そんなに熱があるのか。少々寒かったのは錯覚ではなかったんだな。

「今日はお休みしますよ。私も看病します。一日寝とけば治りますよ」

 真子は、熱で頭が働かない俺に看病をしてくれるらしい。ありがたいのう…。

「すまんな…」

 ※咳は割愛します

「私が風邪引いたらちゃんと看病してくださいね!」

 そう言って、真子はウインクした。やはり、可愛いは正義だと思った。

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