条件
長期の休み、申し訳ありませんでした。正直なところ、全く話が思い付かず、また、今もイマイチ思い付きません。しばらく不定期になるかと思いますが、よろしくお願いします!
「亮太くんに提案…というか、条件を出します」
「条件?」
いつものように学校から帰り、勉強を始めようとしたとき、真子がおもむろに立ち上がってなにやら変なことを言い出した。
「どういうことだ?」
「亮太くんにはやる気が見られません!」
厳しい評価だ。
ちなみに、俺は普段の倍は頑張っている。真子はそれに対して文句を言っている訳だ。よく話を聞かなければいけないだろう。
「具体的に、どんな部分がだ?」
「勉強中にも関わらず、私に抱きついたりキスしたりすることです」
「…」
が、がんばってるんだぞ!(震え声)
「もちろん普段に比べて頑張っている事も分かります。しかし、私が居ることによって気が散ってしまうのだと思います」
ゾッとした。
まさか、テスト期間中、真子は別のところに泊まる気なんじゃないか…?
そう思い、困惑していると。
「しかし、亮太くんと離れるわけではありません。私は悪い点を取っていないんですから、罰を受けるいわれはありません」
そうだ。こいつはこういう奴だった。まあ、俺にとっても真子と会えなくなるのはやぶさかじゃないし、なにも言わない。
「これは亮太くんが言ったことですから、容赦しません!いいですか、亮太くん!テストで学年30位以下なら、テスト返却から一週間、私に触れることは許しません!」
「そ、そんなご無体な!」
我が校の第二学年の人数は、(田舎なのに)約400人だ。その中で30位というのは、平均90行かなきゃ無理な超上位だったりする。…ってか、真子って前の学校で2位だったらしいけど、こっちではどんなもんだろう?
「その代わりといってはなんですが」
こほん、と可愛らしく咳払いをしてから、真子が告げる。
「もし、学校全体で30位以内に入ったら、目隠しプレイを許します!」
「め、目隠しプレイ!?」
目隠しプレイ。それは以前、真子とやってみようとした所、いつ来るか分からないという点から、真子が「感じすぎて怖い」といってやめ、ならば俺がやってみたいと言うと、「今度」とおあずけにされたのだ。
「わ、分かった!やってやるぜ!」
「その意気です!亮太くん!」
「ふぁいと!」と、両手でグーを作って応援してくれる真子。よっしゃ!頑張るぜ!
ーーーしかし、俺は気づいてなかったのだ。
ご褒美条件は、「学校全体」であることに。
テストまで、あと5日。
も、もしかしたらテストが終わったあともラブコメ回になるのかもしれない…。




